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男子はいつまでも中2病、がコンセプトの将棋ブログ。

Q.「穴熊」のかっこいい読み方を答えなさい

お手軽に中2感を出す方法②:漢字にそれっぽいだけのルビ

今日はあわらオープン将棋大会がありました。
40名ほどの参加がありましたが、毎回いろいろと賞品(敢闘賞含む)を用意しているので、さらにたくさんの方にご参加いただければと思います。

予選①▲G方四段
戦型は相掛かりに。講座連載中の▲9六歩をG方くんが採用し、私の次手は△4二玉。予定通りならたぶん次回解説します。
G方くんの作戦は早繰り銀。△4二玉型には有力な選択肢です。私は筋違い角を打って馬を作りましたが、歩を多く捨てたため上手くいっているかは微妙。本譜は角を合わせてきたものの、「悪手じゃないかな」と思っていました。馬で香車を取ることに成功し優勢になり、そこからは手堅く進めます。中押しで○。
ただし、ソフトは角を合わせられた辺りはこちらが不利の判定みたい。ありゃー

予選②▲S水娘さん
対四間飛車に△5五角作戦。角交換後9筋から仕掛けてこられましたが、無理な動きで飛車を取って優勢に。ただ、一気呵成に攻めたかったものの、と金攻めより早く攻略できる順がわからず、まずは丁寧に受け止める方針で指します。角を手にした後、ここで竜を切って一気にスパーク!上手く寄せが決まって○。

予選③△M越理事長
あわらと小松だけ大会参加する理事長。来週土曜の理事長杯もぜひお越しください。
戦型は私の三間飛車。勝手さんには珍しい4筋位取りの作戦に、私はじっくり銀冠に。引き角で攻めてこられましたが、上手く反撃して桂得しながら飛車交換に成功。堅い自玉が心強く、攻めに専念できる形となりました。押し切って○。

予選④▲D肥三段
振り飛車党の若手の彼の三間飛車。今度は居飛車を持った私、潜りにいって相穴熊に。お互いムチャクチャ堅い穴熊にし、私から飛車交換に出たものの、あまり上手くいっていなかった感。戦力不足をカバーするため、と金製造に打って出る。これが間に合う形となり、形勢を掴みました。玉頭の桂香攻めが刺さって、○。

準決勝△Y本五段
振り飛車党の大ベテランの御仁の三間飛車。私はまたもや穴熊へ。向かい飛車に振り直されて急戦を仕掛けられますが、私の方にむしろ知識がある形となりました。ただ一瞬危ない瞬間があったような。本譜の展開は端攻めされたものの、角道だけ止めてそれほど痛くない。最後は望外なほどきれいに寄せが決まって○。
完全に必殺技「穴熊」感があるな。

決勝戦▲O滝六段
戦型は相掛かりで、またもや
▲9六歩。今度は次手△3四歩(これは指さないとか講座で書いていなかったっけ…w)。O滝さんががっちり固め、私がバランス型に組む展開となりました。自陣角を打って攻めてきたのに対し自陣角で反撃し、相手の無理な動きを誘います。ポイントを上げて玉を5二から2二に遷都し、実戦的に勝ちやすい将棋に。丁寧に指してリードを保ち、○。

今日は終始丁寧な指し回しができました。
地元で穏やか~な気持ちで指せたおかげ?

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KKK 2023/6/24

土曜日に行います。
来られる方は前日までにご一報ください。


- KTF 相掛かり▲9六歩 No.6 -

久しぶりの相掛かり連載。6回目にしてようやく本番に入るようなところがあります。

初手からの指し手
▲2六歩    △8四歩    ▲2五歩    △8五歩    ▲7八金    △3二金
▲3八銀    △7二銀    ▲9六歩



上図が基本図でした。これまでは後手がここでマイナーな指し手を選び、先手がどう対応するかを考えてきました。
今回はいよいよメジャーな指し方を見ていくわけですが、テーマとなるのは△3四歩と突く手で、後手にとって一番無難な指し方と私は考えています。ただ、個人的には先手持ちかなと思っていて、後手を持って唯一指さない作戦でもある。

まず、基本図から△8六歩と単に飛車先交換する手を考え、△3四歩と比較します。

上図からの指し手①
△8六歩    ▲同 歩    △同 飛    ▲8七歩    △8四飛    ▲7六歩



▲7六歩で▲4六歩と突くのは、基本図から△3四歩と合流します。

上図からの指し手①-1
△7四飛    ▲7七金    △5二玉    ▲6八玉    △8四飛    ▲8六歩
△3四歩    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛    △2三歩    ▲2八飛
△7四歩    ▲4六歩    △7三桂    ▲8七金



▲7六歩に△7四飛は縦歩取りという指し方。対して▲2六飛と受ける形もありますが、相掛かりでは▲7七金とするのが主流で、後手にとっても想定しているところです。つまり△8四飛と戻り、▲7七金の形が悪いという主張です。(▲7八金なら△7四飛と戻って千日手)
しかし▲8六歩と突くのが新しい指し手。▲8七金と金冠を狙っており、良い形として既に広く認知されています。ただ▲4六歩で▲8七金は△7三銀と変化され、▲5八金△6四銀▲6六歩△7五歩▲6七金…のような変化となる可能性があります。それなら先に▲4六歩の方がいい可能性が高い。
形勢自体は難しい。縦歩取りは▲5八玉型の方が有効なところがありますが、▲6八玉型の似た形もまた取り上げるかもしれません。

指し手①-2
△3四歩    ▲6八玉    △5二玉    ▲3六歩    △9四歩    ▲4六歩



▲6八玉で▲2四歩と交換するのは、やはり基本図から△3四歩と合流します。ここはポイントで、先手はここで手を選択できる権利があります。(形勢をリードできるかは別問題だが。)
つまり基本図で△3四歩の方が先手の手が狭く、△8六歩が指されない理由と言えるでしょう。
先手はすぐに飛車先を交換せず、例えば手順に▲2九飛と引ければ得をします。しかし▲4六歩で▲3七桂は△3五歩が気になり、▲2六飛△3四飛▲3五歩△同飛▲3六歩△3四飛▲4六歩△9五歩のような変化を与えます。これは先手不満か。

上図からの指し手①-2-1
△7四歩    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛    △7五歩    ▲同 歩



△7四歩と突いてきた場合、先手は横歩を狙って▲2四歩から飛車先を交換します。後手は△7五歩と突き捨てれば一応いい勝負ですが、手順に飛車先を切られたのが不満と見られています。今は後手が選ばない変化。

指し手①-2-2
△8六歩    ▲2二角成  △同 銀    ▲6六角    △8二飛    ▲8六歩
△同 飛    ▲8八銀



ということで逆に△8六歩から動きます。▲同歩と取る手も有力ですが、△同飛▲4七銀△7六飛▲8七金△7四飛▲5八金△8八角成▲同銀△7八角と切り込む手があり、先手危険な感じがします。
本譜は飛車を押さえ込むような感覚で、これも定跡化された形。いい勝負です。

結論として、基本図で△8六歩自体は有力。本講座は▲9六歩型相掛かりですが、代えて▲5八玉型相掛かりではよく指されています(△7四飛などが有力になりやすい)。しかし基本図で△3四歩より勝る変化が出てくるかどうか。

基本図からの指し手②
△3四歩    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛    △8六歩    ▲同 歩
△同 飛    ▲8七歩    △8四飛    ▲2八飛    △2三歩



基本図で△3四歩には、上図までが妥当な進行。お互い飛車先を切り、先手が引き飛車、後手が浮き飛車となります。先手はこの形の差を活かすのが▲9六歩と突いたときからの予定なわけですが、後手も飛車先を早く切らせたことで手順に▲2四歩とされる変化にされにくくなっています。これが最初に無難と言った理由です。

上図からの指し手
▲4六歩    △4二玉    ▲4七銀    △7四歩    ▲7六歩    △7三桂



▲4六歩では、▲3六歩や▲1六歩とする手も有力です。(▲7六歩もよく指されているが、これは他の手でも合流する。)
△4二玉では△5二玉もありますが、これは基本図から△5二玉の方が手が広いため、前提として△4二玉とするつもりで指しています。ただ△6四歩と腰掛銀を目指すのも考えられます。
上図まで進み、多くの実戦例がある局面。

一旦序盤の分かれを解説し、中盤の戦いは改めて解説する方針です。これは相掛かりが序盤に関わらずいろいろな形に派生・合流するからです。
まずは煩雑とした相掛かりの序盤の流れを見ていただき、「なるほど!」と言っていただけるような話ができていれば嬉しいですね。

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KKK 2023/6/17

土曜日に行います。
来られる方はご一報ください。


【将棋大会案内】
あわら市オープン将棋大会
日時:6/25(日) 9:00受付・9:30開始
会場:あわら市湯のまち公民館
会費:いつも通り

参加自由です。奮ってご参加くださいね。

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KKK 2023/6/10

土曜日に行います。
来られる方はご一報ください。


-KTF 四間飛車vs右銀急戦 No.5-



前回までは上図の局面で、▲3六歩と右銀急戦に大事な歩を突く手を見てきました。しかし次に一旦▲7七角と様子を見る手もあったので、上図で先に▲7七角も当然考えられるところです。

上図からの指し手
▲7七角    △7四歩    ▲3六歩    △6二金上  ▲4六銀    △3二飛
▲3五歩    △5四歩



後手は△7四歩と対穴熊を見据えた手を指し、そこで▲3六歩。そして金無双になる流れです。
△6二金上に▲3五歩の仕掛けは、△同歩▲4六銀△3六歩▲2六飛△3二飛▲3五銀△4五歩▲3三角成△同飛▲6八角までが前回も出てきた手順で、今度は△3七歩成▲同桂△4四銀と戦う将棋となります。形勢は難しいながら、これは先手つまらない感じがします。
上図からは手が広いのですが…    

上図からの指し手①
▲3四歩    △同 銀    ▲2四歩    △同 歩    ▲3八飛    △4五歩
▲3三角成  △同 飛



▲3四歩からどんどん攻める手をまず考えます。
▲2四歩で▲5五歩と中央に手を付けるのは、△4三銀▲5四歩に△7三桂が好感触。形勢はいい勝負ですが、5筋に歩が利く形で△6五桂を許すのは、先手にとって嫌な感じです。
上図まで進んで、4六の銀に当たっていますが。

上図からの指し手①-1
▲6六角    △4六歩    ▲3三角成  △同 桂    ▲3四飛    △4七歩成
▲同 金    △2五角



銀取りを手抜く手は、左銀急戦では定跡とされる手順です。しかし右銀急戦では上図まで進み、△2五角が厳しく後手優勢。

指し手①-2
▲5七銀    △4三銀    ▲3三飛成  △同 桂    ▲3四歩    △同 銀
▲3一飛    △4三銀



よって銀を撤退しますが、後手は飛車をぶつけて捌きます。上図までよくある進行で、先手つまらないと言われる形です。後手は囲いが金無双なのがどうかですが、私の見解はやっぱり後手十分だと思います。

指し手②
▲6八金上  △4二角    ▲3四歩    △同 飛    ▲3五歩    △3二飛
▲3八飛



いきなり攻めるのは芳しくないということで、一例として▲6八金上とする手が有力です。上図まで進んで、1局の将棋としかいえないところでしょうか。

次回は後手が美濃囲い(△7二銀型)にする形を見ていきます。

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よく考えたら最近の曲とか知らんわ

お手軽に中2感を出す方法①:歌詞まるごと引用

車内で熱唱する系のこた(仮、今日は朝から車でGo。前日まで西別院だと勘違いしていましたが、福井新聞社で県アマ選手権が行われました。アマ名人戦の予選も兼ねている歴史ある大会です。
会場を訂正してくれた”上様”(福大の先輩)に久々の再会を果たします。(ちなみにB級で3位に入賞してました。)

私の登場はトーナメントから。
余談ですがトーナメントの割り振りをしていて、かなり公平性が高く、いろいろな人と当たるよう籤を引いてもらっているつもりです。去年似たようなトーナメント表が出来上がったこともあって(いろいろ言われた。本当はみんな気にしてないかもしれないけど)。まぁ、何が公平かということはあって、これはベストアンサーは難しいでしょう。全員が一斉に引くのも公平といえば公平ですし。前年大会の1位2位の山を分けるという話もありますが、強い人は分けるのが公平なのか、固まる可能性があるのが公平なのかは難しい。(そもそも去年私以外が割り振りをしたときに、間違って2位じゃなかった人を割り振ってたし…。)
要するに、プレイヤーである私自身が振り分けしていますが、ちゃんと公平に割り振っているよ、ということが言いたいわけです。
珍しくまたシードを引きましたが、余り籤ダヨ☆彡(いや、本当に)

二回戦▲M越Jr.五段
戦型は相掛かり。ありそうで類型が無いような将棋に。全体的に私の方がバランスが取りにくく、大変な将棋にしてしまったと思っていました。細かい点では損をした手もあったかもしれませんが、なんとか難所を乗り越え、飛車角交換から飛車を打ち込んだところでは指せていたか。粘られる手を気にしていたものの、本譜は一気の寄せに入って○。

準決勝△T田五段
対三間飛車に持久戦模様。序盤細かい葛藤があって実は予定が狂っていたものの、相穴熊から仕掛けたところはこちらが指せる道理だと考えていました。しかし銀交換して調子が良さそうと思ったのも束の間、銀を自陣に打たれるとけっこう大変に見えてきます。気を引き締め攻めを繋ぐことに専念。自分の穴熊も崩されますが、確実に相手の穴熊を攻略し○。

決勝戦△N澤六段
なぜか2438戦はむっちゃ先手を引く。今回はローテで角換わりにし、相手の早繰り銀。以前も指されたことがあり(一方的に虐殺されたので)、事前にある程度細部は詰めていました。金矢倉にがっちり固めてきたのに対し、私から仕掛けて非常に難解な将棋に。相手も反撃してきたところで、長考して強襲に討って出ます。この判断は悪くなかったようで(ただし▲6八金打では▲8八玉が良かったか。詰めろが行かないと思っていましたが、実際は詰めろを掛ける順があった。)、一気呵成に進んで2択。ここでまだ時間があったので、読みを深めるべきでした。選んだ本譜、角道を止めるべく歩を打ったものの、△同角成と取られて取り返せない!(自玉が詰むのをうっかり)落とし穴にはまって×。

うーん、けっこう頑張っていると思うんですが、勝てん。。。去年より内容は上向いていると感じているんですが。。。
2438くんが充実しているのは確か。自分は自分でベストを尽くすしかない。

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「藤井くんの師匠には会ったことあるんですよ」

今週末のKKKはお休みとさせていただきます。

藤井七冠に!最近職場の女性の方がけっこう熱心に将棋中継を見ていることを知り、本当にすごい人はその分野に全く詳しくない人でも引き付ける力があります。
後ろの席のおっちゃんに「七冠取ったら藤井くんからメール来るんやろ?」とか言われましたが、そんなわけないw

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相手の指したい手を指させない

今週末のKKKはお休みさせていただきます。

相手の指したい手を指させて叩き潰すのはカッコイイのですが、実際は察知されて防がれた方が嫌なもの。
指したい定跡があった某君から、「こういう手を指されて…」と相談が。目新しい手でうんうん対策を考えたのですが、いよいよ上手くいかず、結局その手は優秀だということに。
彼にとっては残念な結論かもしれませんが、そういう気付きは大切にしたい。相手にこの定跡指されたら拝借しよう

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KKK 2023/5/21

日曜日に行います。
来られる方はご一報ください。

角換わりはソフト同士だと先手がほぼ勝つらしいです。ただ後手の選ぶバリエーションはまた増えており、追いきれない感はある。

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KKK 2023/5/14

日曜日に行います。
来られる方はご一報ください。


- KTF 1手損角換わりvs早繰り銀▲7八玉型 No.5 -

早繰り銀に対し△5四銀~△4三銀として対抗する形で、これまでは△3二金型を解説してきました。今回は△3二玉型を考えていきます。


おさらいですが、▲3五歩と突っかけて△4三銀と引いて受けられたとき、▲3四歩と取り込んだ後▲3六歩と打ち直して歩をバックし、▲3五銀とぶつけて銀の捌きを狙います。
以前は▲3五歩と打ち▲3七銀~▲3六銀と立て直していましたが、全く見なくなりました。

上図からの指し手
▲3五銀    △同 銀    ▲同 歩    △4二金上  ▲5五歩    △7四歩



△4二金上として、前回までと比較し玉と金が入れ替わった形となりました。▲5五歩には平然と△7四歩とできるのが違い。

上図からの指し手①
▲5四歩    △4三銀    ▲5三歩成  △同金直    ▲3四銀    △同銀直
▲同 歩    △7五歩    ▲同 歩    △7六歩    ▲6六銀    △8六歩
▲同 歩    △8八歩



▲5四歩には△4三銀と打ちます。△3二金型と違って玉が5筋から遠いのが大きい。
△7五歩から反撃開始。△5五角の筋があり、先手は指し手が制限されています。
上図まで進み、先手陣が乱されすぎていて苦しい局面。▲同玉なら△6五歩▲5五銀に△3四銀と払っておくような感じです。

指し手②
▲2六飛    △9四歩    ▲9六歩



というわけで▲5四歩と仕掛けるのは無理筋。先手は▲2六飛と浮いておきます。

上図からの指し手②-1
△7三桂    ▲5八金上  △3八歩    ▲5六角    △1四歩    ▲3四歩
△2二銀    ▲3五銀



△7三桂には▲5八金上と固めておきます。その瞬間△3八歩がこの将棋の手筋ですが、▲5六角と打ち据えて敵玉攻略を狙っていきます。もし△3九歩成なら▲2三角成が必殺の一着で、△同玉▲2四歩△同銀▲3四銀△1四玉▲1六歩で先手勝ち。
△1四歩としておけば上の手順で、▲3四銀に△1三玉で問題なし。
▲3四歩~▲3五銀で着々と力を溜めます。

上図からの指し手
△6五銀    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 銀    △2三歩    ▲3三歩成
△同 金    ▲同銀成    △同 桂    ▲3四角



△6五銀と打てば角が死んでいそうですが、2筋を攻めれば後手も対応するしかありません。そうなると上図まで進み、角を脱出する形になりました。といっても、結局角は切ることになりそうですが。
上図は意外といい勝負。しかし先手を持って楽しく指せると思います。

指し手②-2
△1四歩    ▲1六歩    △7三桂

△7三桂の前に1筋の交換を入れておくと、▲5六角を恐れる必要が無くなります。

指し手②-2-1
▲5九金    △3八歩    ▲4九金    △3九歩成  ▲同 金    △6五桂



▲5九金は△3八歩をケアした手ですが、やっぱり△3八歩が利きます。ただここは後手にとって手が広いところではあります。
△6五桂は△3八歩の継続手。自然な攻め手です。ただしここでは△8四角という攻め方もあるようで、意外と受けにくい。

上図からの指し手
▲7三角    △8一飛    ▲7二銀    △7七桂成  ▲同 桂    △8九銀



△6五桂に▲8八銀は△5七角で後手優勢。また▲6六銀も△8六歩▲同歩△5九角▲2八飛△6八角成▲同飛△5七銀で後手優勢になります。
よって▲7三角と攻め駒を責めますが、上図の△8九銀が凄まじい一着。
a)▲同玉は△5九角▲2八飛△8六歩▲8一銀不成△8七歩成▲8八銀△8六銀で後手優勢。
b)▲6九玉は△3一飛としておけば後手指せそうです。そこで▲7九玉が利けば良いのですが、△7八銀打▲同金△同銀成▲同玉△5七角で後手良し。

指し手②-2-2
▲5八金上  △3八歩    ▲1五歩



どうせ△3八歩が受からないなら▲5八金上が勝ります。今度は1筋交換を入れたことで、▲1五歩から攻めていくことになります。

上図からの指し手②-2-2-1
△同 歩    ▲同 香    △同 香    ▲1三歩    △2二玉    ▲1四銀
△1一歩    ▲5六角    △4五銀    ▲7四角



先手は香を捨て、▲1三歩と垂らします。△1一歩なら▲1四角と狭いところに打つのが好手で、受けることが難しい。
△2二玉と危険地帯におびき寄せ、今度は▲1四銀と打ちます。加えて▲5六角と打てば、△4五銀と打つぐらい。上図は先手良し。

指し手②-2-2-2
△同 歩    ▲同 香    △1四歩    ▲同 香    △同 香    ▲1三歩
△2二玉    ▲2四銀    △3二銀    ▲5六角



△1四歩と一度打って1四の地点を埋める手が考えられます。しかし歩切れになるので、▲1三歩にはやはり△2二玉と寄るしかない。そこで▲2四銀!の歩頭銀を放ちます。
上図まで進み、攻めが続いて先手指せます。

指し手②-2-2-3
△3九歩成  ▲1四歩    △2九と    ▲同 飛    △3八銀    ▲2八飛
△4九銀不成▲1三歩成  △同 桂    ▲2四歩    △同 銀    ▲1三香成
△同 香    ▲3六桂



△3九歩成が最善か。△2九と、には▲1三歩成も有力で、▲2九同飛には△3七角や△6五桂打も考えられます。本譜は一例と思ってください。
▲2四歩に△同歩は▲3四銀で先手やや良し。しかし△同銀も上図まで進展し、先手が指せます。△3五銀なら▲3四銀と打って、攻めを完全に受け止められることはありません。

△5四銀~△4三銀として対抗する形は、研究では先手が指せそうということで一応結論付けたいと思います。
次回からは、全く別の後手の対策を見ていきましょう。

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