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男子はいつまでも中2病、がコンセプトの将棋ブログ。

KKK 2023/5/14

日曜日に行います。
来られる方はご一報ください。


- KTF 1手損角換わりvs早繰り銀▲7八玉型 No.5 -

早繰り銀に対し△5四銀~△4三銀として対抗する形で、これまでは△3二金型を解説してきました。今回は△3二玉型を考えていきます。


おさらいですが、▲3五歩と突っかけて△4三銀と引いて受けられたとき、▲3四歩と取り込んだ後▲3六歩と打ち直して歩をバックし、▲3五銀とぶつけて銀の捌きを狙います。
以前は▲3五歩と打ち▲3七銀~▲3六銀と立て直していましたが、全く見なくなりました。

上図からの指し手
▲3五銀    △同 銀    ▲同 歩    △4二金上  ▲5五歩    △7四歩



△4二金上として、前回までと比較し玉と金が入れ替わった形となりました。▲5五歩には平然と△7四歩とできるのが違い。

上図からの指し手①
▲5四歩    △4三銀    ▲5三歩成  △同金直    ▲3四銀    △同銀直
▲同 歩    △7五歩    ▲同 歩    △7六歩    ▲6六銀    △8六歩
▲同 歩    △8八歩



▲5四歩には△4三銀と打ちます。△3二金型と違って玉が5筋から遠いのが大きい。
△7五歩から反撃開始。△5五角の筋があり、先手は指し手が制限されています。
上図まで進み、先手陣が乱されすぎていて苦しい局面。▲同玉なら△6五歩▲5五銀に△3四銀と払っておくような感じです。

指し手②
▲2六飛    △9四歩    ▲9六歩



というわけで▲5四歩と仕掛けるのは無理筋。先手は▲2六飛と浮いておきます。

上図からの指し手②-1
△7三桂    ▲5八金上  △3八歩    ▲5六角    △1四歩    ▲3四歩
△2二銀    ▲3五銀



△7三桂には▲5八金上と固めておきます。その瞬間△3八歩がこの将棋の手筋ですが、▲5六角と打ち据えて敵玉攻略を狙っていきます。もし△3九歩成なら▲2三角成が必殺の一着で、△同玉▲2四歩△同銀▲3四銀△1四玉▲1六歩で先手勝ち。
△1四歩としておけば上の手順で、▲3四銀に△1三玉で問題なし。
▲3四歩~▲3五銀で着々と力を溜めます。

上図からの指し手
△6五銀    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 銀    △2三歩    ▲3三歩成
△同 金    ▲同銀成    △同 桂    ▲3四角



△6五銀と打てば角が死んでいそうですが、2筋を攻めれば後手も対応するしかありません。そうなると上図まで進み、角を脱出する形になりました。といっても、結局角は切ることになりそうですが。
上図は意外といい勝負。しかし先手を持って楽しく指せると思います。

指し手②-2
△1四歩    ▲1六歩    △7三桂

△7三桂の前に1筋の交換を入れておくと、▲5六角を恐れる必要が無くなります。

指し手②-2-1
▲5九金    △3八歩    ▲4九金    △3九歩成  ▲同 金    △6五桂



▲5九金は△3八歩をケアした手ですが、やっぱり△3八歩が利きます。ただここは後手にとって手が広いところではあります。
△6五桂は△3八歩の継続手。自然な攻め手です。ただしここでは△8四角という攻め方もあるようで、意外と受けにくい。

上図からの指し手
▲7三角    △8一飛    ▲7二銀    △7七桂成  ▲同 桂    △8九銀



△6五桂に▲8八銀は△5七角で後手優勢。また▲6六銀も△8六歩▲同歩△5九角▲2八飛△6八角成▲同飛△5七銀で後手優勢になります。
よって▲7三角と攻め駒を責めますが、上図の△8九銀が凄まじい一着。
a)▲同玉は△5九角▲2八飛△8六歩▲8一銀不成△8七歩成▲8八銀△8六銀で後手優勢。
b)▲6九玉は△3一飛としておけば後手指せそうです。そこで▲7九玉が利けば良いのですが、△7八銀打▲同金△同銀成▲同玉△5七角で後手良し。

指し手②-2-2
▲5八金上  △3八歩    ▲1五歩



どうせ△3八歩が受からないなら▲5八金上が勝ります。今度は1筋交換を入れたことで、▲1五歩から攻めていくことになります。

上図からの指し手②-2-2-1
△同 歩    ▲同 香    △同 香    ▲1三歩    △2二玉    ▲1四銀
△1一歩    ▲5六角    △4五銀    ▲7四角



先手は香を捨て、▲1三歩と垂らします。△1一歩なら▲1四角と狭いところに打つのが好手で、受けることが難しい。
△2二玉と危険地帯におびき寄せ、今度は▲1四銀と打ちます。加えて▲5六角と打てば、△4五銀と打つぐらい。上図は先手良し。

指し手②-2-2-2
△同 歩    ▲同 香    △1四歩    ▲同 香    △同 香    ▲1三歩
△2二玉    ▲2四銀    △3二銀    ▲5六角



△1四歩と一度打って1四の地点を埋める手が考えられます。しかし歩切れになるので、▲1三歩にはやはり△2二玉と寄るしかない。そこで▲2四銀!の歩頭銀を放ちます。
上図まで進み、攻めが続いて先手指せます。

指し手②-2-2-3
△3九歩成  ▲1四歩    △2九と    ▲同 飛    △3八銀    ▲2八飛
△4九銀不成▲1三歩成  △同 桂    ▲2四歩    △同 銀    ▲1三香成
△同 香    ▲3六桂



△3九歩成が最善か。△2九と、には▲1三歩成も有力で、▲2九同飛には△3七角や△6五桂打も考えられます。本譜は一例と思ってください。
▲2四歩に△同歩は▲3四銀で先手やや良し。しかし△同銀も上図まで進展し、先手が指せます。△3五銀なら▲3四銀と打って、攻めを完全に受け止められることはありません。

△5四銀~△4三銀として対抗する形は、研究では先手が指せそうということで一応結論付けたいと思います。
次回からは、全く別の後手の対策を見ていきましょう。

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