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男子はいつまでも中2病、がコンセプトの将棋ブログ。

KKK 2021/5/1

土曜日に行う予定です。
※緊急事態宣言下です。来られる方はお気を付けてお越しください。

今回は横歩取り△3三桂戦法を取り上げます。現在はほとんど指されることはありませんが、先手が簡単に有利になることはありません。



ここで▲2四飛とするのは、△4五桂とされて激しくなる可能性が高い。先手が悪いとも言い切れないが、リスクが高いと思われる。
よって先手はじっくり指して、1歩得を主張するような方針で指す場合が多い。

上図からの指し手①
▲5八玉    △1四歩    ▲3六飛    △4二銀    ▲3八金    △6二玉
▲4八銀    △7二玉    ▲9六歩    △8二銀    ▲7五歩    △8四飛
▲7七桂



▲5八玉に△7六飛と欲張ると、▲8四飛△8二歩▲2三歩△同金▲2四歩で先手よし。△1四歩はその防ぎにもなっているが、▲3六飛と引いて後手が横歩を取ることはできない。
後手は△6二玉~△7二玉と右側に玉を持っていく。このままでは角が使えないので、△1三角や△3一角と将来動かすことになる。△3三桂と跳ねてしまうと、ひねり飛車以外はいびつな駒組みになってしまうところがある。
対する先手も、ひねり飛車以外の作戦が難しい。▲7七桂では▲2六飛△2五歩と歩を打たせるのも有力。上図以下は、△2四飛▲2七歩△9四歩▲8六飛△8四歩…などが一例となる。要領を得ない手将棋となりやすい。

指されない理由は、このような展開で収まったときに、後手側にそれほど主張が無いと認識されているからだと思われる。
ただし現環境では似たような将棋になりやすいので、自分だけ研究しておけるという実戦的なアドバンテージが後手にはある。

指し手②
▲3六飛   △8四飛    ▲2七歩    △1四歩    ▲4八玉    △4二銀
▲3八玉   △6二玉    ▲9六歩    △7二玉    ▲7五歩



後手の土俵を避けるために、先手も変化球を考えてみよう。私が以前よく指していた作戦である。
単に▲3六飛と引くが、これに△1四歩は▲2三歩△1三角(△同金は▲2四歩)▲8七歩△3五歩▲6六飛△8四飛▲6三飛成△2四飛▲2二歩成△同銀▲2八歩で先手有利になる。よって△8四飛とするが、▲2七歩とベタっと打ってしまうのが如何にも実戦的だ。そして先手も玉を右側に配置して上図となる。
こうなると相振り感覚で自然に指せるという強みはある。後手の方が駒組みが進んでいるが、むしろ相手の手を見ながら有効な陣形を選んでいきたいところ。

アマチュア向きの作戦な気がします。

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KKK 2021/4/18

日曜日に行います。


-感動の(?)最終回-

長期連載になっていた角交換四間飛車ですが、最後に居飛車が▲2五歩を突かない変化を考えてみましょう。これなら逆棒銀はありません。



ただし、▲2五歩に代えて何を指すのかはもちろん重要です。
例えば▲3六歩と突くと、すかさず△4四歩と普通の四間飛車に戻される可能性があります。それで居飛車が悪いわけではないですが、▲3六歩は急戦志向の一手。自分の得意戦法と照らし合わせる必要があるでしょう。
今回は普通の四間飛車に対して最有力と見られている、穴熊の含みを残す指し方を見ていきます。

上図からの指し手
▲5六歩    △7二銀   



方針を決めると、実は意外と先手が選べる手は多くありません。▲6六歩とじっくり行こうとするのは、2六歩型なら向かい飛車にされる手がないので一理ありますが、△7二銀の前だと角道を開けたまま振り穴にされて消極的です。▲5八金右△7二銀▲6六歩は、△3五歩▲2五歩△3三角▲7七角△2二飛で後手十分。
よって(1)▲5六歩+▲5八金右か、(2)▲5六歩+▲5七銀が候補となります。

上図からの指し手(1)
▲5八金右  △5二飛



▲5六歩を見てそれを目標に飛車を振り直すのは、振り飛車党ならやってみたい手。

上図からの指し手①
▲2五歩    △5四歩
▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛    △8八角成  ▲同 銀    △2二飛
▲2三歩    △5二飛



居飛車の飛車先交換に対して、飛車をぶつけるのは常に角交換振り飛車の狙い筋。これは以前なら後手が軽いと言われていた(いい意味で)指し方ですが、現在の私の見解では後手が少し勝ちづらそうに思えます(この形なら)。実戦ではほとんど現れませんが、この場合は▲2四歩を決行してみる価値はあるでしょう。ただし僅かな違いによって全然上手くいかない場合もあるので注意。

指し手②
▲5七銀    △5四歩    ▲6六歩    △5五歩    ▲同 歩    △同 飛
▲5六歩    △5一飛    ▲7七角



先手がじっくり行くならこの手順。後手は軽い形で、たぶん振り飛車党は後手を持ちたいし居飛車党は先手を持ちたいんじゃないかという気がしますw

指し手(2)
▲5七銀    △5二飛    ▲2五歩    △5四歩   



(2)▲5六歩+▲5七銀の場合を見ていきます。今度は4九金型を生かし、▲4六銀と飛車先交換を防ぐ手を考えてみたいところ。

上図からの指し手(a)
▲2二角成  △同 銀
▲4六銀    △3三銀    ▲6八銀



この手順は、先手中飛車の変化で居飛車側が5筋の位を取らせない作戦を、先手でやったのと同じことになっています。後手は1手遅れているのですが、振り飛車側に打開の義務が無くむしろ気楽。体感的には振り飛車十分。

指し手(b)
▲4六銀    △5一飛    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛    △3二金
▲2八飛    △2三歩    ▲3六歩    △8八角成  ▲同 銀    △4二銀
▲7七銀    △4四歩



単に▲4六銀の変化。飛先を交換されますが、△3二金と受けておきます。以下「歩越し銀には歩で対抗」の形を作ってどうか。振り飛車もやれそうに思います。

居飛車には工夫の余地があるものの、全体的には(後手番としては)振り飛車が指せそうな変化が多そうな感じがします。
最後に中飛車に振り直す形ではなく、角交換して向かい飛車を貫徹するとどうなるかを見てみましょう。

指し手(3)
▲5七銀    △8八角成  ▲同 玉    △3二銀    ▲7八銀    △3三銀    ▲6六歩
△2二飛    ▲6五歩    △2四歩    ▲6七銀    △5二金左  ▲7八金
△4四銀    ▲5八金    △3三桂    ▲4六歩    △2五歩    ▲同 歩
△同 飛    ▲同 飛    △同 桂    ▲4一角



長手数進めましたが、以前似たような形を解説しています。先手はいろいろな陣形が考えられるでしょう。後手としては▲2五歩と▲3六歩が入っていないので、△3三桂から△2五歩▲同歩△同飛で飛車ぶつける筋をやってみたくなります。しかし最後の▲4一角が、飛車の打ち場所を保留した不思議な感触の一着。形勢不明のようです。

角交換振り飛車の世界はまだまだ広いですが、一旦区切りといたします。
角交換四間飛車をテーマにしたこの連載は私の研究もふんだんに盛り込んだので、かなり難しかったと思います。(某名人に好評だったのは救いw)
完全に「小話」の域ではなかったと思いますが、また需要(コメントとかコメントとかコメントとか)があれば考えます。

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順位戦レポート2021

棋士の「格」を決する順位戦、昨年度もドラマはやはり起こりました。もう名人戦が開幕してしまいましたが、今年も振り返り&予想をしてみたいと思います。

A級
挑戦者:斎藤八段
来期予想:広瀬八段

意外な展開というか、割とあっさり決まった前期のA級。挑戦者は8-1という好成績で初参加の斎藤八段となりました。失礼ながら、◎や○どころか△とも思っていなかった位置。27歳での名人挑戦は立派というか、エリートコースをばく進している感じですw 降級もラス前に決まってしまいました。
リーグの内容は若手優位という印象で、互いにしのぎを削っている感じでした。今期もレースを引っ張る可能性が最も高いのは豊島竜王で、間違いなく本命所。また今期から参加の永瀬王座も要注目でしょう。
しかし天邪鬼なこた(仮が推すのは、広瀬八段。常にA級リーグという魔境でも安定した成績の残す実力者、そろそろくるのではないだろうか。
そんな中で、羽生九段、康光九段の両巨頭の巻き返しはあるかどうか。また、やはり悲願のA級、山ちゃんこと山崎八段にもぜひ台風の目になっていただきたいところ。

B級1組
昇級:永瀬王座、山崎八段
予想:藤井二冠、稲葉八段

永遠の天才少年、山崎八段が遂にA級到達!才能溢れる将棋は見るもの全てを引き付けます。また最終戦で永瀬王座で自力で2枚目の切符を勝ち取り、初参戦2人となりました。
降級枠が3名となり、こちらも熾烈。アラフィフの3人が落ちるという結果になってしまいましたが、改めて厳しいリーグであると思わされます。
今期はベテランvs若手という感じもするB1。20代は近藤・千田・佐々木ですが、実績十分の実力者たちを圧倒できるかは疑問。ベテラン勢も生きのいい若手相手に取りこぼしなく星を重ねるのは容易ではないでしょう。よって予想は本命・藤井二冠、対抗・稲葉八段で揺るぎないところと思います。藤井くんに至っては「全勝するかどうか」の議論になっているレベルw 稲葉八段も前期A級陥落の憂き目を見ましたが、B1では超強力な昇級候補でしょう。当たる気がする。

B級2組
昇級:藤井二冠、佐々木勇気七段、横山七段
予想:澤田七段、深浦九段、行方八段

藤井二冠、勇気七段は連続昇級。毎回混戦となるB2ですが、力を見せました。藤井二冠は当然といえば当然ですが、勇気七段は最近将棋が仕上がっています。B1での戦いぶりも見ものです。そしてもう一枠、ここは3敗勢で混戦模様。去年「B1⇔B2で3人はやり過ぎ」と申しましたが、やはりちょっと甘い感があって3敗ぐらいでの昇級争いになってしまう。しかし、その枠を射止めた横山七段にケチは誰にも付けられません。というか2年連続次点(去年は最後連敗)で、今年も八、九回戦で黒星。失礼ながらシンパシーを感じるぐらいの勝負弱さでしたが、遂に念願成就といえるでしょう。B2最終戦は、全員が感情移入できるぐらいの舞台でしたw
そして今期予想ですが、これが非常に難しい。本命は今、王位リーグで活躍している澤田七段かと思います。あと二枠は運じゃないですかねw(投げやり) 順位的に、深浦九段と行方八段のカムバックを予想します。

C級1組
昇級:高崎七段、増田六段、高見七段
予想:大橋六段、石井六段、船江六段

私の去年の予想は見事に外れましたが、割と当たった人もいるのではないかというC1。高崎七段は毎回好成績で、10-0の完全昇級。そして棋士に高い評価を受ける増田六段、B2でも昇級レースに絡む可能性は高いかもしれません。最後の枠は高見七段が最終戦、高崎七段に敗れながらも滑り込みでGET。高見七段と争っていた船江六段は優勢からの逆転負けで、悔しい敗戦になりました(ラス前で増田六段に土をつけたのに…)。
C1も予想は難しい。今期初参加ですが大橋六段が私は本命。やはりアベレージが高いですからね。対抗は実力者2人を推しますが、ふなえもんには雪辱してほしいところ。C1の今期昇級者は35歳までというのが相場でしょう。

C級2組
昇級:黒田五段、出口五段、大橋六段
予想:佐々木五段、梶浦六段、高野五段

どうして佐々木大地五段は昇級できないのか、なC2。しかしずっと2連推ししていた大橋六段がリーグ中盤で連敗したものの、立て直して3人目を確保。トップ通過は黒田(新)五段で、去年の時点では昇級予想するのは難しかった位置。出口(新)五段も同じく。これにとどまらず、さらなるスターダムによじ登ってきてほしい若手です。
今期の予想ですが、私はもう上がるまで大地五段を推し続ける!w(意地)でも他棋戦での活躍を見れば、上がらなきゃおかしい。また次点の梶浦六段も、昨年度は竜王戦で活躍し昇級候補。もう一人は悩みましたが、安定感のある高野五段を予想します。

今回は予想が居飛車党ばっかりなことに書いて気づきました。前回の予想があまり当たらなかったので、今年は当てます!(なぞの自信)

さて、今期はどんな予想もつかないドラマが生まれるだろうか。

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アクセル踏み込む黄信号

わたくしは常に安全運転です(予防線

年度始めはこの大会から、県王将戦A級リーグ第1次戦が開幕です。
今年は強力な20代が多い印象ですが、ベテランも健在ですし小中学生の期待株も参加しています。

①T円澄三段
振り飛車党の事務局長、三間飛車に。私はエルモ囲いを採用しました。
…突然ですが、最近悩みがあります。将棋の内容がッ…思いだせんッ…!(言い訳しますが、体調が悪かったせいです。すまぬ…すまぬ…)
最終的には快勝して、○。

②M好くん
今回の最年少参加者。
戦型は相手の手に乗じて、角交換向かい飛車に。最近のブログの講座より2手得の変化で、生かすべく逆棒銀で仕掛けます。角と金銀の交換という凄い駒損になりますが、働きの差で難しい形勢。粘られたら大変でしたが、本譜の切り合いはこちらが早い。攻め勝って、○。

③F田さん
大ベテラン。
戦型は私の先手ゴキ中。相手は陣形を固めようとしますが、△6四歩とした組み合わせがやや疑問だったでしょうか。四間飛車に振り直して攻めかかります。幽霊角が厳しい手となり、優勢になりました。押し切って、○

④T場三段
プレイヤーとお世話役の二足の草鞋で、今回は役員のリーグ参加も目立ちます。
序盤に駆け引きがあり、相掛りに。後手番の私が横歩を取りましたが、直後の▲7七桂がT場さんのうっかり。△5五角が飛車桂取りになり、厳しい一着に。以下作った竜を活用して短手数決着となりました。○。

⑤Kくん
まだ中学生のはず。
戦型は彼の三間飛車に、私は左美濃から銀冠穴熊に潜る。お互い強気に反発し、竜を作り合って攻め合いに。難解な形勢でしたが、馬をうまく使って(抱腹絶倒ギャグ)優勢を得ます。私が竜を切って決めに行ったところで投了され、○。(私なら絶対金を打ち付けて粘りますが…

⑥S戸川五段
新婚。
S戸川の先手中飛車に対して、左美濃から1つ飛車を寄るのはちょっとした変化球。しかし4筋からガンガン来たのは意外でした。こちらも男気溢れて飛車をぶつけていってしまいましたが、あまりいい手では無かったようです。どう混戦に持ち込むかというところでしたが、△7三角が粘りを欠いた一手ばったり。竜を切られてそのまま寄せ切られ、×。
結婚式でお父様から、「こた(仮さんは高い壁ですから…」と言われたのがリフレインしていましたw

⑦N藤五段
指すのを嫌がるN藤さんを引きずり、決闘開始。
戦型はいつもの早石田。飛車を切ってくるだろうな、と思ったらやっぱり切ってきました。形勢は難しいところでしたが、陣形を整えながら機会を伺います。飛車を敵陣に打ち込んでからは素早く寄せて、○。

⑧T山くん
順調に勝ち星を重ねる有望少年。
戦型は矢倉ですが、相手は雁木模様。相手の緩手を咎めるべく、早繰り銀で素早く仕掛けます。それが功を奏して相手陣を上ずらせ、纏めづらい形になって作戦勝ち。飛車の転回は彼の力を見せた手ですが、こちらは自然な指し手で押していきます。自陣にも手が着くものの寄せ切り、○。

全勝は2438六段、T田五段、K下五段の3人で、1敗にシード上位陣が並びます。予選組の注目はM越Jrくんで、ズバリ言ってしまえばシード入りは確実でしょう。ここまでで8人。

今年は例年にも増して激戦の予感がします。

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KKK 2021/4/3

土曜日に行います。

今年は花粉症が楽になるのが早いです。
このまま治ってしまわないだろうか(切実


-▲2五歩+▲3六歩型の章-



実は▲3六歩には角交換保留を咎める意図がある。つまりは▲2四歩からのジャブを狙っている。▲3六歩は▲3七桂や▲3五歩を作って、攻撃的な一手だ。
まずは後手がこの手に乗じようとする指し方を考えてみよう。

上図からの指し手(1)
△3二飛    ▲3七銀    △3五歩    ▲同 歩    △同 飛
▲4六銀    △3四飛    ▲2二角成  △同 銀    ▲6八銀    △4二金



△3二飛から3筋交換を目指すのは、振り飛車党なら指してみたくなる手だろう。しかし先手も▲3七銀~▲4六銀と手順に進出する。
まるで石田流の変化(3筋の折衝は居飛車の2手損だが、振り飛車側も後手番+飛車振り直しで2手損。つまり同じ手数の計算である。)だが、先手の右銀は好位置とされる配置だ。実際自然な△3二金とすると、いいタイミングで▲5六角と打たれて抑え込まれる。
形勢は先手十分と思われる。振り飛車側が後手とはいえ、指す気は全くしない。

指し手(2)
△8八角成  ▲同 銀    △2二銀    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛
△3一金



というわけで当初の予定通りに角交換する。しかし先手は遂に▲2四歩を決行。ただ後手も当然対策は用意している。△3一金は藤井猛九段が最初に指したと思うのだが、これを発想した人は天才である。

上図からの指し手①
▲2六飛    △3三銀    ▲2四歩    △1五角    ▲2八飛    △2四角



▲2六飛は定跡の一手なのだが。
△3三銀は△3一金の継続手。▲2三飛成と成れるのだが、△2二飛▲2四歩△2七角となると後手が優勢だ。
そこで▲2四歩と垂らすが、△1五角が私の気になっている手。上図はいかにも後手が危なそうに見えるが、咎めるのは難しそうだ。

指し手②
▲2八飛    △3三銀    ▲2四歩    △2二歩    ▲3七桂    △3二金
▲5八金右  △4四歩    ▲4六歩


今度は▲2四歩には△2二歩と受けるしかない。▲3七桂に攻めっ気に逸ると△4四銀なのだが、▲5八金右△3二金▲4六歩とされてイマイチだ。

上図からの指し手(a)
△6四角    ▲8六角    △同 角    ▲同 歩    △6四角    ▲4七金



△6四角は積極的な一手。先手は一度▲8六角と合わせておく。
上図以下、△4五歩▲同歩△同飛▲同桂△2八角成と強襲する手が考えられるのだが、▲8六歩と突いたことで少し玉が広くなっている。後手の攻めはやや無理筋か。

指し手(b)
△4一飛    ▲9六歩    △9四歩    ▲7七銀    △4二銀



上図は1局の将棋。▲2四歩と△2二歩の形が押しこめられているようだが、先手に飛車先を交換させないと思えば悪くない。振り飛車からすれば、後手番としてはまぁまぁの展開と言えそうだ。
ちなみに△4二銀の繰り替えでは△5一飛~△5四歩~△4二角とすれば2四の歩を取れるが、これは先手が指せる変化。4筋から歩がぶつかるのが大きい。

さて、もっと工夫できないだろうか。


-▲2五歩+▲1六歩の研究-


上図からの指し手
△1四歩    ▲3六歩    △8八角成  ▲同 銀    △2二銀
▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛    △3一金    ▲2六飛



今度は▲2六飛と引く。もうお分かりかと思うが、△1五角と打つ手が消えている。

上図からの指し手
△3三銀
▲2四歩    △2二歩    ▲3七桂    △3二金    ▲7七銀    △4四歩
▲4六歩    △9四歩    ▲9六歩    △4一飛    ▲6五角



▲2六飛と▲2八飛以外は先ほどと全く同じと思える手順だが、実は▲7七銀と▲5八金右が違う。ちょっとした絡繰りだが、▲6五角が狙いの強襲だ。
対して△5四角と打つと、▲2九角とバックするのが好手。このときに△7六角と取ることができない。後は先手だけ▲4七銀~▲5六銀と好形を目指すことができ、自然な流れで先手が有利になりそうだ。

上図からの指し手
△4二飛    ▲5八金右  △6四歩    ▲3二角成  △同 飛    ▲4三金



△4二飛には一度▲5八金右と締める。後手に有効な手が無いことを見越している。以下▲3二角成  ~▲4三金と強襲して先手が有利。
上図以下、(ア)△3一飛は▲2五桂△2四銀▲4二金で飛車が死んで先手よし。
(イ)△6二飛は▲5三金△3二飛▲4三金△6二飛▲2三歩成△同歩▲3三金△同桂▲2三飛成で先手が指せる。
ところで実はソフトは▲4三金で▲4五歩を推奨しており、理由は▲4三金に(ウ)△6五角で粘れると見ているから。しかしさすがに先手がやれるだろう。
よって最初の▲1六歩に、後手は△1四歩と受けることができないということになる。となると自然なのは△8八角成になるが、居飛車側は先に手を選ばなかった意味がある。つまりは以前、私は「2手指さなければならない」と述べたが、▲2五歩しか形を決めていない。
よって今までの結論が全く変わる可能性が出てくる。ここから先は思い思いに考えてみてほしい。

次回は感動の最終回!の予定w
次の戦型テーマを募集中です。

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KKK 2021/3/27

土曜日に行います。




今回は△4二玉とする変化を見ていこう。
現在進行形でプロの将棋では流行の兆しがあり、まさしく最新形といえるだろう。
未解決の分野がほとんどという将棋だが、ぜひ皆様も考えてみてほしい。

上図からの指し手(1)
▲5八玉    △7二銀    ▲2四飛


△4二玉の次の手は様々考えられるが、一番多く指されているのは▲5八玉だ。
後手は△7二銀(△7四歩と指した例もある)とするが、▲2四飛と戻る手が一番指したい手となる。これは△3三角型ではできない手である。

上図からの指し手①
△5二玉    ▲2八飛    △7六飛    ▲7七角    △7四歩    ▲8三歩


後手は△5二玉と形を整える。手損だが、▲2二角成~▲7七角の筋に備える意味がある。
後手から△8八角成▲同銀△3三角と攻め込むのは、▲2一飛成△8八角成▲9五角と反撃し先手よし。これまでにも出てきた変化だ。
本譜は▲2八飛に△7六飛と横歩を取り、後手が青野流のような構えになっている。▲8三歩が手筋の反撃で互角の勝負である。

指し手②
△5二玉    ▲1六歩    △1四歩    ▲2二角成  △同 銀    ▲7七角    △8九飛成
▲2二角成  △3五角    ▲2五飛    △3三桂    ▲同 馬    △同 金
▲2二飛成  △3二歩    ▲2五桂


▲1六歩と一度突いた実戦がある。△1四歩と受けると、なんと▲2二角成~▲7七角が成立する(△1五角がない)。
この変化は難しいところもあるが、先手優勢である。このようにわずかな違いで攻め筋の成否が変わるところに、横歩取りの一手の価値の高さが分かる。

指し手③
△7四歩    ▲2二角成  △同 銀    ▲7七角    △2三歩    ▲8六角    △2四歩


最近強く△7四歩とした実戦も出現した。対して▲同飛と取ると、△7七歩と打たれて痺れることになる。
怖い▲2二角成~▲7七角は、先手のみ角を手放す形となる。形勢は難しく、お互いバランスを取るのが大変な将棋だ。

指し手④
△7四歩    ▲2八飛    △7六飛    ▲2二角成  △同 銀    ▲7七金    △2七歩



千田vs飯島戦では▲2八飛と引いたが、△7六飛とやはり横歩を取りに行く。▲2二角成~▲7七金に△7五飛は▲6六角があるが、△2七歩と先に飛車先を抑えるのが好手。これは後手が指せそうだ。

指し手(2)
▲2四飛    △8八角成  ▲同 銀    △3三角



単に▲2四飛と寄るのもあるが、△4一玉型と同様にやはりこの変化は(一応)成立する。先手からすると1歩得して治めたい気持ちはあるが、▲2四飛はどのタイミングでもリスクがありそうだ。
当然▲3六飛も有力なのだが、この場合はそもそも△3三角が必要だったのか、という議論が必要だ。

Let's try!

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KKK 2021/3/7

日曜日に行います。


-▲2五歩+▲5六歩の巻-


上図からの指し手
△8八角成  ▲同 玉    △2二銀
▲7八銀    △3三銀    ▲3六歩    △2二飛    ▲5七銀    △4四銀



▲5六歩と突くと、△8八角成に▲同玉と取りやすくなる。理由は▲3六歩が突きやすいからで、△5五角の王手飛車を防いでいる。よって後手は△4四銀と第2の攻め筋を狙うが…

上図からの指し手(1)
▲4六銀    △5四歩    ▲3七桂    △3三桂    ▲2九飛    △2一飛
▲4八金    △4二金    ▲8六歩



先手は▲4六銀と銀対抗にする形が間に合っている。こうなると後手からの仕掛けは封じたので、お互い引き飛車にして囲い合いとなる。
しかし銀対抗の形は、先手からの打開も難しい面がある。普通は筋違い角で3四の歩を取るのが常套手段なのだが、▲5六歩型だとそれも難しい。千日手が懸念されるが、どうなるだろうか。

上図からの指し手①
△6四歩    ▲8七銀    △6三銀
▲7八金    △7二金    ▲7七桂    △7四歩    ▲5七銀    △5三銀
▲4六歩    △4四歩    ▲6六歩    △7三桂    ▲6八銀    △8四歩
▲6七銀    △1四歩    ▲1六歩    △6二銀    ▲9八香    △3二金
▲9九飛



長手数進めて申し訳ないが、やはりしばらくは駒組みである。本譜は後手が木村美濃を選択。先手は固めながら、地下鉄飛車を開通させた。歩を持てば3筋の桂頭がお互いに弱点になる。仮に△8三金なら、▲3八金~▲4九飛のような感じで打開を狙う。後手にも△4一飛があるので、なんとも言えない将棋である。一応千日手は回避できそうな気がする。

指し手②
△7四歩    ▲8七銀    △8四歩    ▲7八金    △8三銀    ▲5七銀
△5三銀    ▲4六歩    △7二金    ▲4五桂    △同 桂    ▲同 歩



今度は後手が銀冠を目指してみよう。△7四歩で先に△8四歩は、この場合は▲7五角という打開筋がある。 
△8三銀の瞬間に▲5七銀がミソ。▲4六歩に△4四歩と対抗すると、▲6六銀に△6四銀なら▲5五歩が成立する(△同歩なら▲5四角)。よって▲6六銀△7二金▲5五歩となるが、これは先手が指せる将棋。
本譜は桂交換して一応打開できそうな戦いになった。形勢自体はいい勝負だろうが、囲い側が全く同じ形で反対側は居飛車の方が駒が伸びているので、先手の方が気楽ではある(千日手懸念を除けば)。ただ後手には△8三銀で△6二金のような一旦停車も考えられるところで、工夫の余地はありそうだ。

指し手(2)
▲6六歩    △3三桂    ▲6五歩    △2一飛    ▲7七桂    △4二金    ▲6七銀
△4五銀    ▲7八金    △3六銀    ▲5八金


銀対抗の形にすると手堅くはあるものの、ややスッキリとしない展開となった。そこで今度は▲4六銀で▲6六歩を見ていく。大きく指して相手に手を渡す、おおらかで昭和チックな指し方だ。わざとスキを作り、後手に攻めさせてカウンターするようなイメージもある。
▲6六歩△3五歩は有力で、▲同歩△同銀▲6五歩のような展開で1局。
本譜はもう少し形を整え、▲6七銀に△4五銀でポイントを奪いにかかる。ここでは△2五桂というのも振り飛車必修の攻め筋で、こちらも有力そう。また、もし後手が動かずに△7四歩なら、▲7八金△8四歩▲6六銀右のようにガッチリした陣形が完成する。これは既に居飛車やや有利と言ってもいいだろう。むしろ△7四歩からの陣形整備が玉頭攻めに当たりにきた感じだ。
上図まで進行して後手は歩得を果たした。ただまだジャブのような感じなので、先手は▲7五歩などでカウンターのための陣形整備を継続することになる。形勢不明。

次回は▲2五歩+▲3六歩を見ていきます。後手の角交換保留を最も咎めにいく手です。

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