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男子はいつまでも中2病、がコンセプトの将棋ブログ。

KKK 2021/2/6

土曜日に行います。

DIYで将棋盤の補修を考える今日この頃。


-横歩取り基本講座-

近頃、KKKで横歩取りが頻発している(?)ので、横歩取りの基本についてお話してみたいと思います。
横歩取りは激しい戦いになることが多く、一手で形勢に差のつきやすいスリリングな戦型です。盤面全体で、飛び道具を使ったスピード感のある将棋にもなりやすいですね。
ややアマチュアには敷居の高い戦型と捉えられがちですが、いろいろな感覚を取り入れるのは上達への近道です。ぜひイメージで敬遠せずに指してみてください。

ちなみに私が(現時点で)唯一研究をおろそかにしている戦型でもありますw その理由は省略しますが、ぶっちゃけ最新形の細かい変化までは解って(追えて)いない。書きながら自身も合わせて勉強していきたいですね。

▲7六歩    △3四歩    ▲2六歩    △8四歩    ▲2五歩    △8五歩
▲7八金    △3二金    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛



横歩取り研究はここからスタートでまずは良いだろう。ここで(1)△8六歩が本命だが、最近は(2)△4二玉もたまに指されている。この変化は以前取り上げたが、それほど定跡が進んでいないので割愛する。(基本講座という体だし)
今回は(3)△2三歩を解説する。もうこの手が指されていたのは30年近く前な気がするが、実は先手を持っていたら避けれない変化だ。ある程度知識は持っておきたい。

△2三歩からの指し手①
▲2六飛    △7二銀    ▲3八銀    △4二玉    ▲5八玉    △7四歩
▲3六歩    △8六歩    ▲同 歩    △同 飛


知らない変化に誘導されたからと、横歩取りを断念するとどうなるか。上図までは一例だが、後手に良いタイミングで飛車先を切られ、逆に横歩を狙われる展開になる。実は相掛りの先後が入れ替わったような形で、当然だが先手が不満だ。

というわけで、ここでは先手のプライドを持って横歩を取りたいところ。

△2三歩からの指し手②
▲3四飛    △8八角成  ▲同 銀



後手は不安定な飛車を狙って角を打つのが、△2三歩と打った時からの目論見である。△2三歩と打っておきながら場を収めるのは、後手としてもあり得ない。

上図からの指し手(a)
△4五角    ▲3五飛    △2七角成
▲1五角    △4一玉    ▲3六歩    △1四歩    ▲4八角



まず△4五角は、以下図まで進むのが定跡。▲1五角の王手がポイントで、この順は折角作った馬がピッタリ捕まってしまう。先手が有利。

上図からの指し手(b)
△2五角    ▲3二飛成  △同 銀    ▲3八銀    △3三銀    ▲1六歩



△2五角には▲3六飛も考えられるが、▲3二飛成とズバッと切ってしまって、結論から言うと先手が有利になる。 これに△同飛と取るのは、ア)▲3八銀△7二金(▲4五角と▲8三角を受ける金上がり。代えて△7二銀は、▲8二角△9二飛▲9一角成△同飛▲8二金が成立して先手良し。)▲7七角 △2二銀▲2六歩△1四角▲1六歩△2四歩▲3四金!とやれば後手陣を食い破れるし、イ)▲8三角△3四角▲4六歩とゆっくり馬作りを目指しても問題ない。
△3三銀は▲2二角を防いでこれぐらい。そこで▲1六歩と突くのが、後手の角を圧迫する手。△4二玉は▲3五金で角を召し捕られるので△4四歩と突きたいが、▲6五角が妙手。△2二飛には▲3一金と重く打って良い。結局△3一飛と打つくらいしかなく、これならもう後手が駒得という感じではない。▲7七銀からゆっくり指して、金と歩2枚を手持ちにしている先手が指せる局面と言える。

指し手(1)
△8六歩    ▲同 歩    △同 飛    ▲3四飛


よって△8六歩が本命の手順として指され続けている。▲3四飛と取って、今日はここまで。

期せずに横歩取りが始まってしまいましたが、角交換四間飛車のお話もまだまだ途中。各記事でコメントや拍手の多い方が、早くアップされる気がしますよw(露骨なコメ稼ぎ

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KKK 2021/1/30

土曜日に行います。




今回は前回の内容の続きから、▲2五歩+▲8六歩を考えてみます。
▲2五歩は、後手としても待ちうけている手なのだが、先手にとっても△4四歩から普通の四間飛車に戻す手を消している意味がある。この▲2五歩は最も自然な手なので、次回以降も▲2五歩+αを見ていきます。
閑話休題、▲8六歩は銀冠の一部となる手。次の△8八角成を待っている。

上図からの指し手(1)
△8八角成  ▲同 玉    △2二銀
▲7八銀    △3三銀    ▲7七桂    △2二飛



後手は基本手順。先手は▲8六歩を生かして銀冠に組みたいが、手が間に合っていない。

上図からの指し手①
▲5八金右  △2四歩
▲同 歩    △同 銀    ▲3六歩    △2五銀    ▲3七銀    △2六歩



▲5八金右には△2四歩が成立する。いわゆる逆棒銀で、定跡書などにもよく書かれている手順である。上図まで進めば後手がやや有利。

指し手②
▲3六歩    △4四銀
▲4六歩    △3五歩    ▲同 歩    △同 銀    ▲4七銀    △3六歩


▲3六歩に△2四歩は、▲同歩△同銀▲3七桂で受け止めることができる。▲3六歩には△4四銀~△3五歩と3筋交換するのが、第2の攻め筋だ。△3六歩まで進展すれば後手が勝ちやすい。
ちなみに▲7七桂を省略している形の場合、△3五同銀には▲7七角という手がある。これは以下△4四角に、▲3六歩(既に▲4七銀が間に合っているのでこの手が打てる)△7七角成▲同桂△4四銀が一例となる。これは居飛車側にとって手得が大きい変化だ。
しかし▲7七桂を指さないと、▲4六歩の瞬間に△5五角(王手)と打つのが実戦的。△4六角~△7四歩~△7三角と睨みを利かされると、居飛車容易ではない将棋だと思う。

指し手(2)
△3五歩    ▲1六歩    △3二飛
▲4六歩    △3四飛    ▲2二角成  △同 銀    ▲8八銀    △3二金


他にも▲8六歩を緩手にするようなアイディアを考えてみよう。まずは「43戦法」。後手で早石田を目指す作戦である。
▲1六歩では先に▲4六歩と突きたいが、これは△4四歩から4筋交換されるのが気になる。
上図は先手に正確に指さされると後手が良くするのは大変だと思うが、▲8六歩は違和感が残る形だ。

指し手(3)
△3五歩    ▲1六歩    △4四歩
▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛    △3二金    ▲2八飛    △2三歩
▲5六歩    △4五歩



これは「立石流」。ついでに▲1六歩も緩手にしようとしているところがある。

ということで、居飛車側は後手の角交換から向かい飛車の攻撃筋に対して、▲2五歩+αにもっと有効な手を求めたいところなのです。振り飛車側は今回の場合、当初の予定通り角交換型にして指せるという結論ですが、派生する43戦法や立石流もぜひ指してみてください。いろいろ指せると、きっとさらに将棋が楽しくなりますよ ^^

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KKK 2021/1/23

土曜日に行います。

銀目杢の駒とか欲しいですね。
しかしながら私のひとつきの給料を軽く凌駕する現実w


-将棋は交互に指すゲームだ-

▲7六歩    △3四歩    ▲2六歩    △4二飛    ▲4八銀    △6二玉
▲6八玉    △7二玉    ▲7八玉    △8二玉    ▲9六歩    △9四歩



後手が△8二玉とする変化を見ていこう。次の手は△7二銀だが、やはり便宜上端歩の交換を入れさせていただく。
さて、将棋はパスができないため、△8二玉~△7二銀に対して先手は2手指さないければいけない。(▲5九金右~▲4九金左とすればパスできるじゃん、とか言い出す貴方は天邪鬼であるw)
しかし早期に角交換する場合と違い、銀冠などの深い囲いに手を掛けることが難しい。なぜなら自分の角が邪魔だからw

先手が何を指すかによって、後手は展開を変えてくる。
先手は手が広いが、後の展開を見据えて2手を選ぶ必要がある。
あとちょっとだけつづくんじゃ。(結構続くフラグ)

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KKK 2021/1/16

一応土曜日を予定していますが、雪とかコロナとか諸々を鑑みてお出でくださいませ。
ちなみに車を近くに停めている方は、その場所に雪山が出現しています。。。


角交換四間飛車の△3三角の変化において、▲7七角と自陣角を据えるのが定跡とされる一手です。今回はこの変化を見ていきます。
②▲7七角



斜めのラインで桂と飛車を目標にする角。後手は(a)△4二銀と(b)△3二金が考えられる。

(a)以降の指し手A
△4二銀    ▲3六歩    △3二金    ▲3七銀    △2一飛
▲4六銀    △5四歩    ▲5八金右  △8二玉    ▲8八玉    △7二銀
▲7八銀



居飛車側は▲4六銀と繰り出して、桂頭を狙っていく。ただしいきなり▲3五歩と仕掛けると、△同歩▲同銀△6四角の反撃がある。以下▲4六銀△4四歩▲同角△4五歩…となれば形勢不明の勝負。しかしこの変化は振り飛車側が美濃囲いを急いでいると成立する可能性があるので、注意が必要だ。△8二玉~△7二銀の前に△3三角を急いだのはこうした理由による。
よって先手もじっくり陣形整備を行い、上図で左美濃が完成する。居飛車側がかなり勝ちやすい。

(a)以降の指し手B
△4二銀    ▲3六歩    △4四角    ▲6六歩    △5四歩    ▲3七銀    △8二玉    ▲4六銀
△7二銀    ▲5六歩    △6四歩    ▲5八金右  △6二角    ▲8八玉
△2一飛    ▲9八香


△4四角と合わせる変化はどうだろうか。これには▲6六歩と角交換を拒否してしまう手がある。後手は右銀のプレッシャーを避けるため角を退避するが、それをしり目に先手は穴熊を目指す。一見図々しく感じる指し方だが振り飛車側に咎める手段は無く、やはり居飛車十分だ。

今度は▲7七角に(b)△3二金と工夫してみる。

(b)以降の指し手A
△3二金    ▲3六歩    △6四角    ▲3七銀    △4五桂



△3二金はこの瞬間は違和感があるが、▲3六歩にいきなり△6四角と打つ狙い。今まで同様▲3七銀とすると、△4五桂が成立して振り飛車有利。▲4六銀なら△5七桂不成がある。飛車が取られる形だが、▲2二角成は△同銀で問題ない。

(b)以降の指し手B
△3二金    ▲3六歩    △6四角    ▲3七桂    △4二銀    ▲2九飛
△5四歩    ▲5六歩    △2一飛    ▲3八金


ということで△6四角には▲3七桂と受けることになる。これで先手の攻めは頓挫したようだが、居飛車も引き飛車に構えるのが良い構想だと思う。上図まで妥当な進行も、お互いの陣形を見比べていただきたい。次に▲5七銀と出て、後手の指し手を見て▲4六銀と▲6六銀を天秤にすれば先手有利と言ってしまってもいいだろう。

どうやら▲7七角がとても優秀なことが判ってきた。実際振り飛車側はかなり苦戦を強いられてきたのだが、ここからは私の研究を紹介する。

(a)以降の指し手X
△4二銀    ▲3六歩    △4四角    ▲6六歩    △5四歩    ▲3七銀
△7四歩



先ほどの△4四角と合わせる変化を採用し、△8二玉に代えて△7四歩とする。△7二玉型でバランスを取る算段だ。

振り飛車が△7二玉のまま戦うような将棋は最近、ノーマル四間飛車などで多く指されている。(耀龍四間飛車という名称が定着し始めている。)しかし、角交換振り飛車で指しているのは窪田七段ぐらいで、まだ未開拓の荒野である。初めて見たという方も多いかもしれない。

改めて、私の机上の研究に過ぎないことを申し添えておきます。

上図からの指し手
▲4六銀    △7三桂    ▲5八金右  △5二金左  ▲6七金    △6四歩


▲4六銀には△6二角も有力で、これは後に△7三角として居飛車側の攻め駒を牽制する指し方。
本譜の△7三桂は、居飛車側の囲いの方を牽制している。▲6七金では▲3五歩△同歩▲3八飛と攻める手が見えるものの、これは△3二飛でピッタリ受かる。
上図まで進むと1局。完全に未知の将棋だ。

というわけで、△3三角型は従来の指し方だと居飛車が指せますが、眠っている鉱脈を掘り起こせば面白い指し方となり得るかもしれません。
こっそり研究しておきましょうw

次回は、角を動かさず△8二玉~△7二銀と先に美濃囲いを完成させる指し方です。

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KKK 2021/1/9

土曜日に行います。
来られる方はご一報ください。


駒の書体が区別できない件について。
錦旗と水無瀬と清安って何が違うんですか。。。

筆跡鑑定眼(?)を養おうと思います。

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格付けチェック ver.将棋 とか誰か作ってください

あけましておめでとうございます。
こた(仮を今年もよろしくお願いいたします。

新春早速の話題は、角換わり四間飛車から。
今回から△3三角型を紹介します。

初手からの指し手
▲7六歩    △3四歩    ▲2六歩    △4二飛    ▲4八銀    △6二玉
▲6八玉    △7二玉    ▲7八玉    △3三角



自分から角交換をせず、相手に換えさせようとするのが△3三角。これを発動するタイミングは、絶対に△3三角としたいならこの局面がいいと思っている。△8二玉や△7二銀を入れてから△3三角も有り得るが、これは相手の手を見ながらの選択となる。この理由は次回以降に振り返って言及したい。

上図からの指し手(1)
▲5八金右  △3二銀    ▲6六歩    △8二玉    ▲5六歩



△3三角に実戦例が多いのは(2)▲3三同角成だが、まず(1)▲5八金右から検証する。ここから居飛車側は持久戦を目指すが、△3二銀を見て▲6六歩が最初のポイント。△8二玉~△7二銀を先に指されたら、▲5六歩~▲5七銀と合わせれば問題ない。△3二銀の前に▲6六歩としてしまうと、△2二飛の角道を止めない向かい飛車が厄介だ。

上図からの指し手①
△7二銀
▲5七銀    △9四歩    ▲7七角    △6四歩    ▲8八玉    △6二飛
▲6七金    △7四歩    ▲9八香    △7三桂    ▲9九玉



まずは振り飛車側が美濃囲いにする指し方を考えてみる。居飛車側は穴熊に行くが、振り飛車側がまず思いつくのは、角道を止めていないことを生かして速攻を狙う指し方だ。上図までが自然な進行というところ。
昔、何かの本に似た局面が書いてあって、後手十分とされていた覚えがある。しかしこの局面、△6五歩や△8五桂といった仕掛けが見えるものの、振り飛車側が攻めを繋ぐのは容易ではない。居飛車側も怖いが、先手が指せる。玉が3一に居れば後手良しだが…

指し手②
△9二香    ▲5七銀    △9一玉    ▲7七角    △8二銀    ▲8八玉
△7一金    ▲9八香    △4四歩    ▲9九玉    △4三銀



ということで振り飛車も穴熊にして囲い負けを拒否。しかしこうなると左銀を使うためには△4四歩とするしかなく、普通の四間飛車での相穴熊の将棋と合流している。
上図は1局としか言えない。振り飛車からすると角交換振り飛車を指したかったのにという不満はあり、居飛車側からすると▲6六歩型に限定させられたという不満がある。

以前、振り飛車側を持っていい指し方が無いか私も色々と考えたのですが、結局未だに見つかっていません。誰か教えてプリーズw

指し手(2)
▲同角成    △同 桂    ▲2五歩    △2二飛    ▲9六歩    △9四歩



ここから居飛車が角交換する指し方を取り上げる。△2二飛はこの一手ではないが、現時点では本手。▲9六歩△9四歩の時期は微妙なところで難しい。

上図からの指し手①
▲8八銀    △4二銀    ▲7七銀
△8二玉    ▲8八玉    △7二銀    ▲7八金    △4四歩    ▲4六歩
△4三銀    ▲4七銀    △3二金    ▲5八金    △2一飛    ▲6六歩
△5四銀    ▲3六歩    △4一飛



①▲8八銀は前回同様に、囲い合いになれば陣形差を主張できるのでは、という思考の手である。
後手は△4四歩~△4三銀と組むのがオススメ。△5四銀ではさらに囲いを進展させるのも有力だが、△4一飛と回れば後手から攻めることも可能だ。上図は後手が指せる。
居飛車側は他の指し方をすれば互角にはなるが、できれば早い△3三桂の形を咎めて良さを求めたいところ。

次回は②▲7七角を紹介します。この戦型では超メジャーな指し方です。
拍手あざます!

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やんないんじゃない、できないんだ。

ダメなとこ(終盤力)はもう研究で補っていく、その予定さ。


前回の局面、顕現。予告通り△2四歩~△4四銀を見ていきます。

上図からの指し手
△2四歩    ▲4六歩    △4四銀    ▲4七銀    △3三桂



△2四歩はここで突く必要はないものの、△4四銀を先にして▲2五歩とされるのも馬鹿らしい。居飛車側は▲4六歩~▲4七銀が自然。
さて、角交換四間飛車のこの形は△3三銀型になることから、速攻を封じられると△4四銀型にならざるを得ない。(手損で△4二銀~△4四歩~△4三銀と組み替えていたこともあるが…)
手の狭さは気になる。

指し手(1)
▲5八金    △5二金左
▲3六歩    △2五歩    ▲同 歩    △同 飛


▲5八金は疑問手と言って差し支えないと思う。△5二金左と離れ駒を無くして、飛車をぶつけていく。振り飛車十分。

指し手(2)
▲3六歩    △2一飛    ▲3七桂    △4二金    ▲2九飛



というわけで▲3六歩で▲3七桂を用意するのが正着。以下お互い引き飛車にする。居飛車は▲2九飛で▲5八金もあるが、ここでは割愛する。

上図からの指し手①
△8四歩    ▲4八金    △8三銀    ▲5六銀    △5四歩    ▲4五桂



まず後手も銀冠を目指すのは、▲5六銀として▲4五桂が爽やかな仕掛け。▲6五銀~▲7五歩と手厚く指す方針もあるが、いずれにしろ居飛車が指せる。どちらが勝ちやすいかも明らかだろう。

指し手②
△5四歩    ▲4八金    △6四歩    ▲1六角    △1二角    ▲4五歩
△5三銀    ▲4六銀


よって△5四歩ぐらいが相場だ。△6四歩に▲6六歩とより囲いを強化しようとすると、△5五銀と振り飛車から攻勢に出る変化を与える。
▲1六角のような筋違い角は、この形の打開の頻出手筋。△1二角と受けたものの、▲4五歩とぐいぐい行く。これに△同桂は▲同桂△同銀▲3七桂で先手有利なので、居飛車側は自然に駒を進出できる。
本来持久戦では、振り飛車側は争点を曖昧にして腕力勝負に持ち込みたいところ。しかし手の狭さが禍して、意外とあっさり打開されやすい。

こんな感じで、すぐの角交換はあまり冴えないというのが現在の認識です。では振り飛車はどうするべきなのでしょうか。割とここからが本番です。

できないことはどんどんできるようになっていきましょう。
次回は△3三角型の予定。拍手が3つ付いたら続く!

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KKK 2020/12/26

土曜日です。

ちょっといい駒、買いました。
持ち駒にあると角と間違えそうな金の書体って、な~んだ?


-即座に角交換は正義なのか?-

▲7六歩    △3四歩    ▲2六歩    △4二飛    ▲4八銀    △6二玉
▲6八玉    △8八角成



こんな場末のブログに立ち寄る皆様には説明不要だと思いますが、角交換四間飛車は居飛車側が▲6八玉と上がったタイミングで角交換するのが1つのパターンです。▲8八同玉を防ぐためですが、とりあえずこれを見ていきましょう。
時系列的にも当初指された将棋ですね。

▲同 銀    △7二玉    ▲7八玉    △3二銀
▲9六歩    △9四歩



9筋の端歩の交換を入れるタイミングはそれぞれですが、便宜上この辺りで入れておきます。この端歩に関して、私は角交換振り飛車系では「居飛車が少し得」だと考えています。理由は先手は必ず▲7六歩と突いているから。平美濃の振り飛車の玉が追われて△9三玉~△8四玉と逃げてきたとき、▲7五金と打てれば一発で詰みます。▲8六玉は一発では詰まないですよね。

角交換振り飛車ではどちらかが9筋を突き越す形も多く指されます。特に藤井九段は美濃囲いの端を受けない指し方を以前よく用いていました。この成否についての私の考えは、いずれ覚えていたら話します。

指し手(1)
▲4六歩    △4四歩    ▲2五歩    △3三銀
▲4七銀    △4五歩    ▲同 歩    △同 飛    ▲4六歩    △4二飛
▲5八金右  △8二玉    ▲7七銀    △7二銀    ▲8八玉    △3二金
▲7八金    △4四銀



▲4六歩には△4四歩がやってみたい手。△4四歩に▲2五歩はここが突きどころで、省略すると△4三銀~△2二飛や△3二金の変化を与えます。
以下後手は4筋の歩交換に成功し、△3二金~△4四銀とさらなる攻勢を目指します。

上図は後手が指しやすい。私は居飛車側を持って指す気は全くしません。
(前回申し上げましたが、ソフトの評価は無視しますw)

指し手(2)
▲5八金右  △3三銀    ▲7七銀    △8二玉    ▲4六歩    △7二銀
▲4七銀    △4四歩    ▲5六銀



▲4六歩と突きたいなら▲5八金右とし、△8二玉のときに突くのが良い。▲4六歩に△4四歩▲4七銀△4五歩なら、▲同歩△同飛▲3六角があります。しかし。

△3五歩    ▲2五歩    △3二金
▲8八玉    △3四銀    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛    △2三金
▲2八飛    △2五歩    ▲7八金    △2二飛    ▲6八金右  △3三金



△3五歩~△3二金~△3四銀がなかなかどうして、居飛車からすると手強い手順。△4五歩を突かれるわけにはいかないので2筋を切って牽制するしかありませんが、今度はそれに乗じて向かい飛車から逆襲を企てます。振り飛車が楽しい変化でしょう。
ちなみに図では▲3一角と打てそうですが、△2三飛▲5三角成△2六歩で後手優勢。

指し手(3)
▲8六歩    △3三銀    ▲7七桂    △8二玉    ▲8七銀    △7二銀
▲8八玉    △2二飛    ▲7八金



というわけで囲いを進めるのがオススメ。▲8八玉と深く囲うときは、▲5八金右は保留した方が手堅い。矢倉もありますが、ポピュラーなのは銀冠です。
△2二飛では△4四歩も1局。これには▲5六歩とすることが多いですが、この手を見て△5二金左から持久戦を目指す指し方です。ちょっと消極的なきらいはありますが、有力。

△3五歩    ▲4六歩    △2四歩
▲4七銀    △3四銀    ▲6六角    △4四角    ▲同 角    △同 歩
▲6六角    △3三角    ▲5六銀



△3五歩は積極策。△2四歩~△4四銀は次回取り上げます。
△3四銀となれば2筋から逆棒銀を見て調子が良さそうですが、その瞬間▲6六角がオススメです。△4四角はこの一手で、△3三角だと▲同角成~▲5六角が成立します。以下図まで進みますが…
この局面、居飛車側が手得を生かして自分だけ銀冠まで組めています。攻めの銀も居飛車側の方が玉に近く、遊びにくい位置です。4筋に争点を作っておけば、逆棒銀で一方的にやられることはありません。

よって居飛車十分と断じていいでしょう。手得というリソースを陣形差に変換するプロセスは、居飛車作戦勝ちのコツになります。すぐに角交換する形が廃れた要因と私は考えています。(角交換したから、スムーズに銀冠に組めた。その間に振り飛車側から手を作ることが難しい。)

だったらもう持久戦でいいじゃんね、は次のお話。

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KKK 2020/12/20

日曜日に行います。
しかし大雪かなー。


-こた(仮が語る角交換四間飛車-

一般的に角交換された、あるいはそれが可能な状態で駒組みする振り飛車を角交換振り飛車と呼びますが、いろいろな形がある割にはそれぞれに名前が付いたものは多くありません。「角交換四間飛車」は最も初期から指されていた角交換振り飛車だけあって、何の捻りもないネーミングで呼ばれていますw

角交換振り飛車をこれから指そうとする方には、角交換四間飛車は一番の基本の形と言えるでしょう。それは歴史を追うとかそういうのとは別で、最もリスクの少ない陣形であるからです。具体的には居飛車からの▲6五角や▲2四歩の筋に対することですが、これらはあまりにも広く知られているのでこの中では触れません。というか基本的な対処や細かい変化まで言い出すと、本が三冊くらい出来上がるでしょうw 角交換振り飛車の中の角交換四間飛車という戦型に絞っても、無数の局面が考えうるのが将棋です。
むしろ、角交換四間飛車は後に向かい飛車(2筋)に振り直す展開がポピュラーなために、△4二飛という手がまるで「▲6五角を防ぐ振り場所」のように解釈されがちです。四間飛車を生かした指し口もレパートリーとして持っておきたいところです。

しかしながら、基本の陣形はやはり向かい飛車にしてからの、「逆棒銀」「3筋の歩交換」「△2一飛からの持久戦」になるでしょう。居飛車側はしっかり対策を立てておきたいですね。

ところで、角交換振り飛車はソフトの評価値が低くなりがちです。-300ぐらいはざらです。しかし、ちゃんと指せば評価値が戻っていくこともありますし、人間的には指す価値がある局面も存在すると思っています。
この将棋小話の中での局面の評価は、私の大局観に沿ったものにしていくことをお断りしておきます。

前置きが既に長すぎる件についてw
つづく!(将棋の話まで入れなかった…すまぬ…すまぬ…)

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