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男子はいつまでも中2病、がコンセプトの将棋ブログ。

KKK 2023/2/11

土曜日に行います。
来られる方はご一報ください。


- KTF 四間飛車vs右銀急戦 No.3 -



上図は▲3五歩に対し△7二銀と締まったところ。前回は△3二飛を検討しましたが、美濃囲いができていないので先手が指せる変化でした。

上図からの指し手①
▲3八飛    △4五歩    ▲3三角成  △同 桂    ▲3四歩    △同 銀
▲5七銀    △4三金    ▲2八飛    △4四角



△3二飛の変化と同じく▲3八飛には、やはり△4五歩から捌きにいきます。後手の3筋が薄そうに見えますが、4筋に飛車がいる方が△4五歩が強力なため、一度先手は銀を引くことになります。すると△4三金で受け止めることができてしまいました。
上図から▲6六角には△7一角、▲6六銀には△2五桂が一例で、受け止めた後手が十分の展開です。

指し手②
▲3四歩    △同 銀    ▲3五歩    △4三銀    ▲3八飛    △4五歩
▲3三角成  △同 桂    ▲5七銀    △2五桂    ▲3四歩    △3二歩



一度3筋を押さえてしまって、▲3八飛と回る手も考えられます。本譜は藤井五冠vs永瀬王座の実戦例がある順。
実戦では上図から▲6六銀△4四角▲3一角△6五歩▲7七銀△5五歩と進みました。▲6六銀には△4四銀もありますし、そもそも上図から先手の手も広そうです。今のところはいい勝負としか言えません。

指し手③
▲5五歩    △4五歩    ▲同 銀    △5五角    ▲同 角    △同 歩
▲2四歩    △4四歩    ▲3四銀    △5六歩



▲5五歩と戦線拡大する手も有力です。後手は角を捌きますが、先手は2筋突破を確定させます。ただし△5六歩も歩を伸ばしながら、△5五角狙いの大きな手。
形勢不明。

つづくよ。

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KKK 2023/2/4

土曜日に自宅で行います。
来られる方はご一報ください。

将棋の研究を、①research ②input ③output に勝手に分けるとすると、私の場合①はソフトの使用が中心となっています。課題は尽きませんが、日々少しずつ定跡ファイルの容量を増やして中断する感じ。
といっても、よく指されている手順を深めていくというよりは、いろんな戦法を調べて分析し、自分なりの見解を得るみたいなことが好きです。つーか深すぎる手順は覚えられない、②の割合は増える一方だ
やりたい手順を成立させるために、序盤の流れや枝分かれする他の変化を埋め、1つの戦法として成立させるのが一応理想。藤井システムの開発は天才的ですが、ソフトの協力がある今なら。もちろん、全くの真新しいものを作るのは至難の業ですけどね。
連載する将棋講座は、そんな定跡ファイルの一部に陽が当たる場所を…なんて思いもありますが、実戦で使うものについては、公にするわけにもいかないところ。本当は、それこそ意見を交わしてみたいと思うのだけれども。

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KKK 2023/1/28

土曜日に自宅で行いますが、雪の状況を見て安全第一でご参加ください。


- 県王将戦坂井地区大会のお知らせ -
日時:2/5(日) 9:30開始
会場:坂井市丸岡町 高椋コミュニティセンター
会費:いつも通り

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KKK 2023/1/21

土曜日に自宅で行います。
来られる方はご一報ください。


- KTF 相掛かり▲9六歩 No.4 -

基本図を再掲します。



基本図から①△5二金という手はほぼほぼ指されていないはずですが、△6二銀型なら力戦形として指されています。△7二銀型の場合は違和感がありありですが、現実はやっぱり難しいので考えてみましょう。

基本図からの指し手①-1
△5二金    ▲6八玉    △6四歩    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛
△2三歩    ▲6四飛    △6三銀    ▲6六飛    △4二銀    ▲2六飛



①△5二金のイメージは"山崎八段調"。
基本図から△6四歩の変化で、▲6四飛と取らせるのは損だと述べました(No.2にて)が、ひねり飛車模様に指されたときに一手で▲4八玉と上がられてしまいます。よって▲6八玉と指したのを見て△6四歩と突き、ひねり飛車を封じてから取らせます。
先手は2歩を手にしましたが、△5二金の効果で△6三銀とすぐに飛車を追うことができました。

上図からの指し手
△4四歩    ▲7六歩    △4三銀    ▲7七角    △3四歩    ▲8八銀
△6四銀    ▲5八金    △7四歩    ▲7九玉    △4一玉    ▲4六歩
△5四歩    ▲4五歩    △5五歩



後手は雁木形にして陣形を盛り上げます。先手は▲7七角から飛車先交換を防ぎ、こちらも陣形を整備。ただ△7五歩や△6五銀などの攻め筋が残っているので、神経を使います。
▲4五歩から先攻する手が映りますが、△5五歩と位を張って上図まで。大きく指して後手の主張が通った局面と言えるでしょう。

基本図からの指し手①-2
△5二金    ▲5八玉    △6四歩    ▲3六歩    △3四歩    ▲2四歩
△同 歩    ▲同 飛    △6三銀    ▲7六歩    △4二玉    ▲3七桂
△9四歩    ▲2九飛    △2三歩



今度はいきなり横歩を取らない変化を考えます。
▲3六歩とすると次に▲3五歩があるので、△3四歩と角道を開けるのが自然な指し手。そこで飛車先を切って、一見は普通の進行です。
先手は▲3七桂と跳ね、直接▲2九飛と引くのが狙い。
▲3七桂の前に(△4二玉を指さずに)△2三歩と打つと、▲3四飛と取る手が成立します。△4二玉と指した後に▲3四飛とされれば、後手に△3三金から飛車をいじめる手があり先手危険。実は、これは最初の△5二金の一手が災いし、後手の手が間に合っていない計算なのです。

上図からの指し手
▲4六歩    △8六歩    ▲同 歩    △同 飛    ▲8七歩    △8二飛
▲4七銀    △5四銀    ▲6八銀    △8八角成  ▲同 金



最初の▲4六歩では▲7七金という力強い指し手もあります。本譜は普通の指し方で、なんてことのない互角の局面に見えます。
しかし先手だけ左銀を中央に使っていること、スムーズに▲2九飛と引けている点が大きいのです。昨今はバランス型の評価が高く、一早くその陣形を構築している先手が、手が進むにつれ十分の大勢となります。
△6五銀~△5四角の仕掛けは部分的に成立する可能性がありますが、本譜の場合は(ちゃんと応対すれば)無理筋です。

△6五銀~△5四角の筋の一例(上図から)
△6五銀    ▲7七銀    △5四角    ▲4八金    △7六銀    ▲同 銀
△同 角    ▲8六歩    △同 飛    ▲7七銀    △8二飛    ▲6六角



しかしながら、この変化は先手が良くなるとしましたが、後手が△3四歩と突いてこない可能性はあります。

基本図からの指し手①-3
△5二金    ▲7六歩    △8六歩    ▲同 歩    △同 飛    ▲2四歩
△同 歩    ▲同 飛    △2三歩    ▲2五飛



△5二金に▲7六歩とする変化を考えます。お互い飛車先を交換した後、▲2五飛と引くのが狙いの一手。

上図からの指し手
△8二飛    ▲4八玉    △6四歩    ▲7七桂    △3四歩    ▲8五飛
△8四歩    ▲8七飛    △4二金左  ▲3九玉



▲7七桂~▲8五飛の指し方は、以前M越Jr.流としてご紹介させていただきました。△5二金型が飛車交換に弱い形なので、後手は歩を謝るぐらいになります。
後手不利とまでは言えないものの、不満が残る形といえるでしょう。ただ後手をもったとき、先手がこれを選んでくる可能性は低そう。そういう意味では①△5二金は一発勝負に温めておくのはアリかもしれません。

ここでさらなる工夫を考えます。

基本図からの指し手②
△1四歩    ▲3六歩    △8六歩    ▲同 歩    △同 飛    ▲5八玉
△8二飛    ▲8七歩    △6四歩    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛



上図までの手順は、実戦譜も多数存在します。ここまでの手の意味は改めて解説予定ですので割愛しますが、ここで後手は(a)△6三銀と指し、▲2六飛△2三歩▲3五歩と先手に位を取らせて指すか、(b)△3四歩と強く突いて、▲同飛なら△2三金▲3五飛△3三桂と飛車を目標に指すのが定跡でした。

上図からの指し手
△2三歩    ▲6四飛    △5二金    ▲3五歩    △3四歩



しかし△2三歩と打ったのが棋聖戦第4局、永瀬vs藤井戦。かの藤井棋聖の新手でした。
▲6四飛に△5二金とします。基本図から①△5二金の変化に比べ、▲3六歩と突いてあることで▲6六飛~▲2六飛とすることができません。しかし普通に▲3五歩が間に合いそうなので、問題が無いように思えます。
△3四歩が驚愕の一着。▲同歩は△5五角があるものの…

上図からの指し手
▲6五飛    △6三銀    ▲3四歩    △4二銀    ▲2五飛    △4四歩
▲2六飛    △4三銀



実戦通りの進行です。▲3四歩と取られては一見大失敗したようですが、飛車を2筋に戻す手に対しては△4二銀~△4四歩~△4三銀で取り返すことができそうです。
藤井棋聖の構想が素晴らしく、先手が面白くない局面だと思います。

代案としては▲2五飛とした手に代え、
(a)▲7六歩には△8八角成▲同銀△2八角▲3七角△同角成▲同銀に△2七角から馬を作る手があり、難解な形勢です。
(b)▲3五飛は△4四歩▲3六飛△4三銀▲2七銀(▲3七桂は△2四歩~△2三金で歩を取られる)△5四銀右▲3七桂△2四歩▲2六銀△4五歩のような展開が考えられます。こうなると歩の損得うんぬんより戦いになってしまいそうなので、形勢不明。

現在の私の結論としては、後手視点で工夫が出来そうな将棋ではあると思っています。ただこれが主流として指されることは相当無いかな、という印象を受けますね。

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KKK 2023/1/7

新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

新年最初のKKKは土曜日に自宅で行います。


去年の自分より今年の自分の方が強くあること。
それが毎年の抱負です。

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KTF 四間飛車vs右銀急戦 No.2

今週末のKKKはお休みさせていただきます。

次回は新年になってから開催予定です。
良いお年を。




前回は上図から(1)△7四歩とする手を解説しました。
代えて(2)△6四歩も同じような意味の手ですが、こちらはどうなるでしょうか。

上図からの指し手①
△6四歩    ▲5五角    △6五歩    ▲8八玉



(2)△6四歩には一度▲5五角と出るのが洒落た手となります。△6三金と受けるのは脇腹が空いて危険で、▲3五歩から攻めて先手良し。
△6五歩には▲8八玉が面白い指し方。△5四銀には▲7七角と引き、△6五銀や△6五桂が無くなっているのが先手の主張。角道を止めずに穴熊に潜ることができます。

よって(3)△5四歩が最有力と思われる手段。居飛車の穴熊と急戦を両天秤で警戒しようとしている手といえると思います。ただし△5四歩としてしまうと、△5四銀と上がることができない弊害があります。

指し手②
△5四歩    ▲7七角    △6四歩



▲3六歩型で▲7七角は方針が合わないようですが、△5四歩~△6三歩型は基本的に急戦に強い形なのです。△5四歩型のメリットは前回触れました。△6三歩型は△6四角で飛車のコビンを狙う含みがあります。

上図からの指し手②-1
▲8八玉    △7四歩    ▲6六歩    △7三桂    ▲6七金    △6二金上
▲9八香    △4五歩



まずは穴熊に組む順から。本連載では穴熊を選択する順はあまり取り上げないつもりですが、△5四銀型にできないことでポイントを上げたという主張です。
後手は2枚金の形に。大橋六段が出した本から、耀竜四間飛車と呼ばれるようになりました。

上図からの指し手
▲9九玉    △5五歩    ▲2四歩    △同 歩    ▲5五歩    △9五歩
▲同 歩    △9七歩    ▲同 香    △5五角    ▲2四飛    △2二歩



本譜は先手にとって危険な順ですが、後手の成功パターンとして見てみます。例えば私なら、▲9九玉のところで▲8六角としてみたいと考えています。それは1局。
△5五歩は▲3六歩と△5四歩の交換をむしろ後手が活かした手となっています。▲8八銀と穴熊を閉められる前に、歩を持って端攻めが狙い。上図まで進み、香取りと△8五桂が残って後手有利です。
ちなみに△5五角や△2二歩のところで△8五桂もいい手ですが、角取りを逃げず粘る手があるため微妙な比較となるようです。

指し手②-2
▲4六銀    △8二玉    ▲3五歩



▲7七角と一旦パスして△6四歩とさせたことで、▲4六銀と急戦に出る手を考えます。▲3五歩には②-2-1△3二飛か②-2-2△7二銀どちらが勝るでしょうか。

上図からの指し手②-2-1
△3二飛    ▲3八飛    △4五歩    ▲3三角成  △同 飛    ▲3四歩
△同 飛    ▲3五銀    △3二飛    ▲2四歩    △同 歩    ▲2三角



部分的には見慣れた順かと思います。ただ未だ美濃囲いが完成していないため、▲3四歩の取り込みに一般的な△同銀は▲5七銀と逃げておいて先手良し。
よって△同飛に▲3五銀と進出することが可能となり、上図まで進んで先手が指せそうに思います。

中途半端ですが、つづく。

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情念は心の奥底で飼い慣らすもの

本日、第2回今泉杯が敦賀で開催されました。ドライブがてら行ってきました。

予選①▲S長くん
振り飛車党の彼の三間飛車穴熊に対し、△4二玉型で△4四角~△3三桂と端攻めを見せる駒組み。お互い飛車桂を交換し駒の捌き合いとなりましたが、穴熊の金がくっついておらず端攻めもあるのでこちらも悪くない。ただ勢いで△1七歩と叩いたのがあまり良くなく、急所の桂2枚を取られたところは少し不利な気がしていました。しかし攻め合いとなって香車と桂馬の足し算を上手く刺して、寄せ形に。○。

予選②△I野くん
戦型は彼の雁木に対し腰掛銀。角交換になってから自陣をガッチリ組んで、自分の力は発揮できそうな将棋。早繰り銀で攻めてきたものの、その隙に角を敵陣を打ち込んで優勢に。その後も攻めの手を休めず、駒得しながら少しずつ追いつめます。快勝で○。

予選③△T下くん
彼の1手損角換わり…ですが流石に序盤早々△8五歩と突いてしまうのは主張が無いので、この辺り序盤の構想については課題かもしれません。▲6八玉を見て△7三銀と早繰り銀にきましたが、私の経験と研究が勝る形。油断は禁物ながら気持ちよい攻めが続きます。優勢になってからは手堅く相手の手を消す手も選べたものの、飛車を取って1手勝ちを狙いました。きっちり決まって○。

予選④△T谷さん
英春流の様な力戦形に対し、飛車先の歩交換をして手順に▲2九飛。角交換になってから5筋の位を取ってこられましたが、▲5九飛と回って逆襲が受けづらい形。暴れてこられたものの、手に乗って攻め合います。馬捨てからピッタリの詰みに討ち取り○。

番外編:vsT山くん
トーナメントのシードが1つしかなく、全勝だった私とT山くんで「じゃんけんして」と理事長の勝手さん。
「おじさんはグーを出すよ」と心理戦を仕掛けます。自分で音頭をとり、「最初はグー」から始めるのがポイント。ただ結果はグーvsグーで、あいことなりました。
今度はT山くんが「僕はパーを出します」と宣言。しかしそれは悪手やで。読み切った!今度はいきなり「じゃんけんぽん」
というわけで番外編、○。あなたなら何を出しますか?

準決勝△T山四段
じゃんけんで勝っても将棋で負けては意味がない。将棋では心理戦とかしないのがポリシーなので安心してください。
私が初手▲5六歩で中飛車を目指したところ、予想外の相振り飛車に。後手にとって有力な指し方で、さすがによく勉強していると感じました。一応研究範囲だったものの、対局中はよくわかっていなかった(というか予想してなかったので忘れてたw)。角銀交換で駒損しながら端を強襲する筋に踏み切り、結果的には上手くいきました。玉を上に追いやったところはかなり優勢だと思っていました(ソフト+1400)が、飛車角の田楽刺しのつもりで打った▲3六香が大悪手。詰めろで飛車を逃げられ、逆にその香を歩で殺されてしまいます。まだ難しかったようですが、流れ的には挽回不能。×。

(▲3六香さえ打たなければ)自玉が危険な状態では無かっただけに、大逆転負けといえます。
悔しさは秘めておける方がカッコいいのでしょうが、ぼやきが止まらない。

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KKK 2022/12/18

日曜日に自宅で行います。
来られる方はご一報ください。


- KTF 相掛かり▲9六歩 No.3 -

相掛かり▲9六歩型を解説していこうという無謀な試みThird。
基本図を再掲します。



基本図からの指し手①
△7四歩    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛    △1四歩    ▲7六歩
△7三銀    ▲2五飛



前回は基本図から△6四歩が指されない理由を述べましたが、①△7四歩も今は指されない手です。なぜでしょうか。
先手はやはり飛車先を切りますが、ここでも△1四歩が出てきます。代えて△2三歩と打つのが損な理由は後で触れます。
△7三銀で歩を守ることができましたが、▲2五飛が機敏な一着。

上図からの指し手①-1
△2三歩    ▲9七桂    △5四歩    ▲4八玉    △4二銀    ▲1六歩



△2三歩は自然ですが、▲9七桂から▲8五飛を狙う手がありました。桂の通り道に銀が配置されており、それなりに厳しい手になっています。
▲5五角の筋を防ぐ△5四歩ですが、じっくり自陣を整備し良いタイミングでぶつけを目論みます。
△4二銀で△8四銀としても、▲2四歩△同歩▲同飛と動いていけば後手が愚形で、先手勝ちやすい。

指し手①-2
△3四歩    ▲2四歩    △8八角成  ▲同 銀    △3三桂    ▲2八飛
△2二歩    ▲7七銀



△3四歩には上図まで進めます。後手が損をしているのは明らかでしょう。

基本図からの指し手②
△9四歩    ▲6八玉    △7四歩    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛
△2三歩    ▲7四飛    △7三銀    ▲7六飛    △6四銀    ▲2六飛



基本図から一旦②△9四歩と様子見をします。▲6八玉はよく指されている手で、後手はここで△7四歩。2筋交換には△2三歩と打ち、▲7四飛と取らせます。
プロでも多く指されている、1歩取らせ定跡です。先手が手数をかけた間に後手は銀を繰り出すのが主張となります。

上図からの指し手
△3四歩    ▲7六歩    △8六歩    ▲同 歩    △同 飛    ▲8七歩
△8二飛    ▲4六歩    △4四歩



ここから後手の方針は分かれますが、一例としてこの順を紹介します。この定跡はまた詳しく解説する予定です(そこまで続けられるのか?w)。
△3四歩で△7五銀は▲7六歩△8六歩▲同歩△同銀▲6六角ぐらいで無理筋。
上図まで進み、先手玉が後手の繰り出した銀に対して当たりが強いような印象を受けないでしょうか。また7九の銀を使いたいのですが、このままでは動くことができません。
そこで▲5八玉や▲6九玉と手損して、形を直す実戦が多く見られます。▲6八玉に対して△7四歩から銀を繰り出すのは、理に適った手と言えるのです。

結論として基本図で△7四歩は指されず、先手の指し手を見てから得な条件で採用される手となっています。

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