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男子はいつまでも中2病、がコンセプトの将棋ブログ。

KKK 2020/11/8

日曜日です。
参加される方はご一報ください。(定型句)



福井市長杯がありました。
T田さん…職場まで押しかけて「出ますよね!」って言いに行ったのにw

さて、A級の予選(私の組)で珍事が。6人組だったのですが、私が全勝で5人が2-3で全員並ぶという事態に。再戦はなく、まさかの全員が予選通過ということになりましたw(1人は予選敗退かと帰ってしまっていましたが…)

トーナメントは全勝ボーナスでシードGet。
準々決勝は福大のK藤くん。予選ではY本、N藤両五段を降しての通過。就職も福井らしいので、これからもどんどん大会に参加してほしい。
戦型は裏芸になりつつある、角交換振り飛車。序盤で自陣角を放ちますが、それほど自信があって打った角ではありませんでした。しかし本譜はこれが功を奏し、と金を作って優勢に。桂のふんどしが強力な一着で、快勝。○。

準決勝、小学生強豪のT山くんと。予選に続き2局目の対局。
予選は純正角換わりでしたが、本局はT山くんの1手損。そこから右玉にしてくるのは、ちょうど最近当ブログで講座った形です。本譜はそれより条件がよく、こちらが優勢に。しかし手堅くいったつもりの手が悪手で、寄せが見えなくなってしまいました。自玉にも手が付き始めましたが、それでもぐちゃぐちゃやって持ち直します。最後は相手の時間が切れて、○。

決勝戦、相手はO滝六段。
角交換振り飛車アゲイン。序盤自然に指したつもりが、作戦負けの気配。突っ張ったものの、やや不利かと思っていました。しかしながら中盤の折衝で金を殺し、逆に優勢に。ただ馬を惜しんだのが疑問で、自玉に傷が残って気を遣う展開。結局傷跡を埋めきれず、形勢不明の攻め合いに持ち込まれます。それでも相手の方の手が広かったのが幸いし、再び棋勢を引き寄せました。競り勝って、○。

N藤さんに「こた(仮くんは力戦好きやなw」「上手く騙くらかすなw」とか言われますが、私の序~中盤は理論と経験に基づいた将棋ですよw(自称)

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KKK 2020/10/31

土曜日です。
早くオレより強くなれ(キノ除く


-早繰り銀とムリヤリ右玉-

世の中には「右玉大好き!」という人が一定数います(偏見)が、プロで右玉ばかりという人は全くいません。それは最初から右玉決め打ちだと危険性が高いからなのですが、その一部をご紹介します。

初手からの指し手
▲2六歩△3四歩▲7六歩△3二金▲2五歩△8八角成▲同銀△2二銀▲4八銀△3三銀▲3六歩△7二銀▲3七銀△6四歩▲6八玉△6三銀▲7八玉△7四歩▲4六銀△7三桂▲3五歩



1手損角換わりに対し、最速で早繰り銀に出るのは以前にも取り上げました。▲3五歩で早くも戦端が開かれます。

△同歩▲同銀△5二金▲5八金右△8一飛▲3四歩



▲3四歩で▲2四歩は、△同銀▲同銀△同歩▲同飛△2三歩▲2八飛△6二玉。一応右玉が完成します。先手が悪くはないですが、私の経験上では先手陣の方が角銀を打ち込まれて手を作られやすい。オススメはできません。
ということで▲3四歩と抑えますが、上の変化はチェックしておいてください。

△2二銀▲2四歩△同歩▲同銀△2三歩▲3三歩成



△2二銀で△4四銀は▲2四歩が成立します。よって壁銀を強いることができ、一旦早繰り銀が成功したと言っていいでしょう。
▲3三歩成では▲3五銀と壁を相手にしないのが本筋ですが、大事な変化になるのでさらに攻めかかってみます。

(1)△同銀▲同銀成△同桂▲3四歩△4五桂▲6六角


△同銀は疑問手ですが、▲2三銀成は成立しない。▲3三同銀成に△5五角は、▲4六角△3三角▲3四銀△2四角に▲2三銀成とかっこよく攻め崩し先手有利。
先手陣にも火の手が迫っていますが、▲6六角(上図)が上手くバランスを取った手。以下△4四角なら、▲同角△同歩▲3三銀…と進みます。実戦的には難しいものの、先手有利です。
疑問手から始まった変化ですが、この変化も要チェック!

(2)△同桂▲3五銀△3四歩▲同銀△6二玉▲6八金上△8四歩▲7七銀△8五歩▲4六歩

この変化は駒組みに戻ります。形勢は難しいですが、先手の方が指せる手が多い。こた(仮的には先手持ち。

よってアマチュアレベルなら、ムリヤリ右玉を目指しても大変でしょう。
しかし、実は後手の指し方によっては、先手がいきなりリードを取れる場合があります。例えば序盤に△8四歩が入っていたとしよう。


この局面で△8四歩と突く人はいないと思いますが、最序盤でなんとなく入っている可能性は高い手です。これに対しては▲3四歩ではなく、▲2四歩が面白い。

▲2四歩△同歩▲同銀 △同銀▲同飛△2三歩▲2八飛△8一飛▲3三歩△同桂▲3四歩△4五桂▲6六角
 


途中▲3三歩と叩くのが好手。以下進んでみると、似た局面を先ほど見たような気がしてきませんか。この局面は後手が手得し△8四歩が入っているものの、やはり先手が指せる。

角換わりで△4二玉型から右玉に組み替えたりすることがありますが、ただ眺めていると何をフラフラしているんだろうと感じませんか?w
でも水面下では、やはり駆け引きが存在するのです。

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盤上は僕らのホームグラウンド

あわら市民将棋大会が行われました。そうは謳っておりますが、別に福井市民だろうが金沢市民だろうがご参加いただける大会です。石川県からいらした方も多数いらっしゃいました。
ハイ、もちろん私は生粋のあわら市民でございますw

予選1戦目、M川四段と対局。M川さんは奥越の重鎮で後進の育成に力を入れておられますが、私が子供のころは王将リーグシードの常連でした。
戦型は私の四間飛車に対し、左美濃に組まれました。5筋に振りなおして積極的に仕掛けていきます。金駒を打ち込んでともかく相手陣を薄くして、形勢は振り飛車良し。強襲が功を奏し、○。

2戦目、理事長こと勝手さんと。銀でガンガン攻める居飛車党。
今度は三間飛車を採用し、勝手さんは得意の天守閣美濃。どう見ても私の序盤が危険で、仕掛けられてやや自信なし。それでも飛車を見捨てて捌き、一応互角ぐらいの分かれになった気がしていました。しかし桂が一手で歩の餌食になるというスーパーうっかりが生じ、無事必敗形にw もう悟りの境地でしたが、なんやかんやし一手差に持ち込みます。最後自玉にピッタリの詰みが生じていたものの、玉を泳いでラッキー勝ち。○。

3戦目は石川県から参加のT村くん。隣県の私も噂を聞くくらいの強い子。
戦型は角換わり。T村くんの作戦は早繰り銀で、以前ブログで取り上げた”2枚銀”に。(まさかとは思いますが。)というわけで私の研究範囲だった。手厚く指して駒得を果たし、優勢になります。自玉が事故らないような慎重に指し回して、○。

4戦目、M口五段と。タイトル経験もあるベテラン。
本日2度目の四間飛車。M口さんは居飛車穴熊を目指してこられましたが、端を突き捨てて颯爽と仕掛けていきます。実はこれも研究でした。ガンガン攻めて飛車を成り込み、振り飛車優勢に。相手も長考して光明を探しますが、そのまま潔く投了となって○。

6人のトーナメントで、私は予選全勝のためシードに。

準決勝はN藤五段と対局。「どさまわりのN藤さん」(個人的にむっちゃ気に入ってるフレーズ)の異名通り、キノを破っての本局。
戦型は相振り飛車。最近の私はもっぱら金無双。対するN藤さんは美濃大好きです。横歩を取って少し良くなりそうな気がしましたが、よくわからない将棋に。私は馬を作って催促し、N藤さんが暴れてくるのもありがちな展開です。相手の2枚飛車はかなり怖かったものの、寄せ切って○。
こた(仮「あれ、キノさん大会出てました?」
キノ「いえ、見学に来たんですよ」

決勝戦、Y本五段。今日もさすがの粘っこい指し回しで、気づくとなんだかんだ勝ち残っています。
さて、私はさっと左から4つ目の筋に飛車を持っていく。3度目の四間飛車登板で、Y本さんの「あれ、こた(仮くん振り飛車党かの?」は定跡の口上w
こちらは木村美濃に組んでバランス重視。相手は引き角戦法という、半世紀遡ったような展開になりました。序盤は自信がありませんでしたが、5筋の歩をさばいた形は軽く私好みの将棋。形勢を悪く見たのか、Y本さんは我慢の指し手となりましたが結果的に差が広がりました。優位を生かして押し切り、○。

ホームで強い、これ大事。

今回は振り飛車党のこた(仮(x日ぶりn回目)でしたが、最近まで居飛車の勉強時間が長かったせいか、振り飛車を指すのが楽しかったですね。このようなご時世だからこそ、みなさん将棋を楽しみましょう。

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KKK 2020/10/24

土曜日です。
来られる方はご一報ください。

レンジから出した”へしこ”が炭と化してました。


~ご案内~

あわら市民将棋大会

 日時:10/25(日) 9:30開始
 会場:あわら市湯の町公民館

 ※あわら市民でなくとも参加自由

自分で言うのもなんですが、こた(仮と指せる大会です。
「こた(仮を成敗してやる!」という正義の心で(?)ご参加くださいw

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KKK 2020/10/17

土曜日に行います。


将棋小話 -角換わりの立ち上がり-

最近の角換わりで、▲4五桂ポンの攻めが復活しています。▲5八金型や▲3八銀型などバリエーションはありますが、叡王戦の豊島vs永瀬戦では最速の▲4五桂ポンも指されました。これを念頭に入れながら、角換わりの出だしについてちょっと検証してみたいと思います。

初手からの指し手
▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩▲7六歩△3二金▲7七角△3四歩▲8八銀△7七角成▲同銀△2二銀▲4八銀



①△3三銀▲3六歩△6二銀▲1六歩△1四歩▲4六歩△6四歩▲3七桂△4二玉▲3五歩△同歩▲4五桂△2二銀▲1五歩



これが上記の叡王戦の進行です。形勢は難しいと思われますが、先手が勝ちやすそうなイメージ。実戦も先手の豊島竜王が快勝しました。
▲1六歩に対して△1四歩では△6四歩のように受けない手もあり、これなら先手は速攻しづらく、個人的には有力だと思っています。ただし現在のプロの将棋では全く指されていません。端歩を受ける受けないは早繰り銀の変化にも関係しており、とても難しい。ただし角換わりには▲2六歩型もあり得ますが、このとき▲1六歩には△1四歩と受けたい(▲1五歩~▲2五桂が嫌な攻め筋になる。)面もあり、結局受ける将棋が先に俎上に上がっているところがあります。(しかしながら、▲2六歩型には雁木を選ぶこともできる。この辺り、オールラウンダーなら選択肢は広がる。)
△6四歩▲3七桂△4二玉では△4二玉▲3七桂△5二金とすれば、▲3五歩~▲4五桂はやや無理筋。しかしこれは△8一飛~△6二金型を指すときに、弊害が起こる可能性がある。詳しくは取り上げませんが、一例がこれも叡王戦の最終局で示されました。

え、難しすぎる?ブラウザバックしないでw
②△6二銀



というわけで△3三銀を一旦保留し、△6二銀とする。これもよく指されているので、ご存知の方も多いでしょう。
対して▲7八金なら△3三銀で、普通に戻る。
また▲2四歩△同歩▲同飛は△3三角と切り返して、▲3四飛なら△2八歩、▲2八飛なら△8六歩▲同歩△8八歩で後手優勢になります。

上図からの指し手(1)
▲3六歩△6四歩▲2四歩△同歩▲同飛△3三角▲3四飛



▲3六歩△6四歩とすると、▲2四歩△同歩▲同飛が成立する可能性があります。以下△3三角▲3四飛に△2八歩が甘くなっており、難解。

(2)▲3六歩△7四歩▲2四歩△同歩▲同飛△8六歩▲同歩△7五歩



▲3六歩△7四歩と突くと、今度▲2四歩は図まで進めて後手有利。実はこの形の有効性は、以前2438くんに指されて知りました(実戦は読んで▲2四歩と仕掛けなかったが)。王将戦では先後逆で図の局面を経由し、やはり先手が▲7八金と指しています。以下先手が早繰り銀を選びましたが、後手が腰掛銀を選んだ時△7四歩と突いていると手が狭くなっている意味があります。
細かな違いに一長一短がある。

(3)▲1六歩△1四歩▲2四歩△同歩▲同飛△3三角▲3四飛△8六歩▲同歩△8八歩



これは先日の順位戦、永瀬vs郷田戦。逆に永瀬王座が先手を持って速攻を選びました。新機軸の仕掛けですが、本譜の進行は形勢不明。これも端の交換があって生じている変化。
ウチのソフトちゃんは△3三角▲3四飛に△4二玉を推奨し、後手が指せると言っていますが真偽は不明。

アマチュアにとっては序盤の激しい変化は、もしかすると敬遠されるところかもしれません。でも一度研究してみると指したくなるのが人情というものですよ?

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最後に残ったものが自分自身だ

以前使った記事タイトルを知らず知らずもう一度使いそうな気がする今日この頃(記憶力低下)。

県王将戦最終戦がありました。
私にとっては虎の子ともいえるタイトル。命題・死守!w

①T田五段
戦型は相振り飛車。途中までは事前の作戦でしたが、相振りは手が広く網羅は難しい。やや不用意なT田さんの手に乗って十分な体制を築いたものの、突っ張って角道を通したのは危険でした。猛攻され「まむしのと金」が這い寄り、自玉は一手一手。それでもこちらも反撃し、感覚は1手勝ちと見ていました。でも…詰めろが…。もうお互い時間は無い。自玉が受け無しになり、最後の王手ラッシュ。馬捨てでカッチリ詰んで、○。(ホントは詰んでなかった気がするが…打ち切りは最後必ず時間勝負になるから難しいのです。)

②S井五段
S井さんの1手損角換わりに。対して早繰り銀を採用し、▲8六角と打ったのが研究手。しかしその後を研究していなかったw 結局やや作戦負けになってしまいました。先手ながら自玉を固めて待つしかない展開。後手から自陣角で打開を図ってきましたが、これは恐らく疑問手。角筋を避けて早逃げし、角があまり働いていません。今度はこっちのターンだ!とばかりに角を敵陣に打ち込みます。歩の手筋を駆使し、○。

③N西六段
前回は1手損角換わりを目指す序盤から、相掛りに変化。今度も同じ立ち上がりでしたが、1手損を受けました。さて、やはり早繰り銀にしましたが、よくありそうでいて見たこと無い序盤戦。積極的に行ったものの、実はあまり自信を持っていたわけではなかった。しかし自信満々っぽい演技(?)が効いたのか、相手のスーパー自重で先手有利に。しかしノータイムで指した▲6四歩が錯覚!本気で錯覚である。本気と書いてマジで錯覚であるw その後角を取りに行ったのですが、これも推定悪手。暴れにいくも、切れ模様に。時間があればもうちょい追い込める手が指せた気もしますが、最後は大差で×。

④2438六段
最終局。先ほど私は敗れてしまったものの、順位の関係で分かりやすく優勝決定戦。
戦型は私後手の角換わり。後手の場合2手目はなんでも△8四歩で、2438くんの注文を受ける予定でした。そして相早繰り銀に進展します。比較的早く進み、△2七銀(▲2八飛が居る)と打つまでは予定。いわゆる花村銀。対局中は忘れていましたが、以前2438くんが指していた手順をトレースしていたようだ。そして▲8五銀と打った手がどうだったか?(でも「こうやるものかと」と言っていたので、研究だったのかも)じりじりと形勢は後手に傾き始めます。先手は銀のタダ捨てで暴れてきますが、正直ここは勝ちを意識していました。しかし、これがミスを呼ぶ心理なのかもしれない。(今になって考えると、いろいろ読み違いをしている…おかしい。後で指摘されたN藤さん説とかの方が俄然マギレがなかった。)何故か相手の自陣の金が気づいたら突進し、4枚の攻めになっています。悪魔に魅入られたように逆転負けし、×。

けっか
①2438六段 全勝優勝を達成。ちなみに今期無敗。は?
②こた(仮 「2438くん包囲網を作ろうぜ」
③T田五段 安定感抜群。
④N西六段 常勝。
⑤K下五段 「こた(仮さんがN西さんに勝てば4位だったのに」知らんがなw
⑥S戸川五段 前期4位ながらシードも危ぶまれていたが、最後は上位相手に意地の3連勝。
⑦M前四段 大物キラー。
⑧O滝六段、Y本五段、N藤五段、S藤五段 同星でたくさん並ぶ(M前さんも実は同星ですが、これは前期順位による)。

さて、いつも記事のタイトルに一番悩むのですが、今回も悩みました。いつもは「はぁ…この年になって中二病台詞考えるのつら…」って感じなのですが、今回は(毎回か?)恨みつらみ(笑)をぐちぐち述べたい心情に陥っておりました。10年越しの彼女に振られたような、そんなメンタルでブログを書いてますw
王将戦の最終戦を迎えるにあたり、ここ一ヵ月ほど対2438戦に綿密な作戦を練っていました。当然ながら研究が実戦に登場するかは水物です。今回は以前2438くんが指していた作戦を狙い撃ちした形になりましたが、それはたまたまで、同じ相早繰り銀でも全く違う変化も想定していました。もちろんこの過程は王将位を得るという結果を求めたものであって、それについては敢え無く失敗したのでした。
以前読んだ米長先生の本に、勝負は「運・鈍・根」が大事ということが書いてありました。私もそう思います。でも将棋の実力を高めるものはまた違うと思っています。

無いものを見つめるな。それが前進するための哲学だ。

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鴻雁来

申し訳ありませんが今週末はKKKをお休みとさせていただきます。

今年は寒くなるのが早いですね。皆様体調を崩さぬよう気をつけてお過ごしください(ズビッ

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How much 魂の対価

盤の前ではどんな将棋を指すかが己の価値だろ。

なんて言いながら、行きの車で「もう無理や…勝てぬ…ヨワス…」とかほざいてましたw
ということで小松まで北國王将杯に参加してきました。石川県では久々の大会再開とのことです。

予選はK北さんと対局。
先手となり、序盤は駆け引きのすえ▲5八玉型の相掛りに。後手は持久戦の構えでしたが、積極的に仕掛けていきます。やや強引かと思いましたが、奏功して手にすることに成功。速攻が決まって、○。

トナメはくじ運の無い私には珍しく、シードを引く。周囲の将棋を観戦していましたが、面白い将棋が多く退屈しませんでした。W塚くん、掛かりの無い敵玉を詰ますw

二回戦(私には一回戦だが)、相手はM越Jr.五段。そんなに福井からの出場者は多くないが、やっぱり誰かしら早々に当たってしまうものだ。そもそも予選の4人組の残り2人は、キノとM越Jr.くんでしたw
戦型は横歩取り。以前ブログでも取り上げていた△4二玉を採用し、M越Jr.くんが長考。意表は突いたみたいです。しかしながら序盤は危ない展開にしてしまい、神経の使う将棋。堪えきれず飛車を切ったものの、上手く対応されて明らかに失敗しました。しかし相手も誤って泥仕合に突入。お互い時間が無くなって角をタダ取りされたりしましたが、一応○。

三回戦、中2のY原くんと。
戦型は相掛りで、今度は▲6八玉型に。序盤は研究を外れ(忘れ)、よくわからない展開になりました。途中一本取ったかと思いましたが、やっぱり先の展開がよくわからずじっと我慢を選びます。その後交換した飛車を▲1一飛と打って△2二飛で閉じ込められた(2二飛、2一桂、1二香)ものの、またじっと▲3七桂と活用。角で攻めようときたところをカウンターし、○。

準決勝、A田くんと対局。去年やはり準決勝で敗れた相手で、リベンジの絶好の機会が回ってきました。
そして本日3局目の相掛り。自分で言うのもなんですが、オールラウンダーの自分には珍しい。先の対局で研究を思い出していましたw その反省が生きたのか否か、研究通り進んでいましたが、気付くとあまり芳しくない。どちらも打開の順はあったと思いますが、折り合って千日手に。(先手で千日手にするとは…不覚。)
再戦は角換わり。序盤は自陣角で少しアドバンテージを取ったかと見ていました。ただ中盤の入口にはお互い秒読みに突入。(準決勝から30秒の秒読みが付きました。)時間に追われていろいろ歩を突き捨てましたが、悉く裏目ってリードをかなぐり捨てた感じ。しょうがなく身命を賭した突撃したものの、自信は全くありませんでした。しかし相手玉を薄くしたのは実戦的に大きく、なんとか攻め切る。○。

決勝戦に。相手は優勝候補大本命のN平さん。目下4連敗中、リベンジagain!
戦型はN平さんが雁木にし、こちらは早繰り銀型の速攻に。5筋の位を取られるという一風変わった対抗策を用いられました。銀を捌き、一度玉に手を入れます。相手も玉を動かしますが、ここである手に気付く。△7七銀が強手!さっきの玉が移動した手で、桂を手に入れると王手飛車取りが生じていました。私の猛攻ですが、自玉も薄いので微塵も油断できません。また時間も切迫してきますが、追われながら指した角の転換が運良く決め手に。勝勢になってからは「絶対に逃さん!」という激辛流で、○。

北國王将杯では初の優勝となりました。
キノ(←3位入賞)「いやー、こた(仮さんが優勝するとは思いませんでしたよw」

最後はN平さん、W部さん(アマ棋界の有名人)、キノ、こた(仮で夕食。W部さん、ローカルネタばかりですみませんw
もっぱら楽しい一日でした。

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雀かわいい

今週末はKKKをお休みします。
日曜は気合を入れて小松に乗り込みますw

さて、矢倉では▲7七銀から組むのが主流になった関係で、早々に▲2六歩~▲2五歩を決めるのが現在の環境です。
しかし、これは以前の飛車先不突の定跡に齟齬が生じる可能性があるということ。もっと精査が必要だと感じているのですが、誰も彼も意外と掘り返していません。目指せパイオニア。

というわけで今回は”スズメ刺し”。
飛車先を伸ばす”あらまし”を述べるのも しちめんどくさい 長いので、これはすっ飛ばしますw



上の図は△9四歩と突いたところで、これがスズメ刺しの第一歩。先手が持久戦を目指せば、割と現れやすい局面だと思います。

▲6七金右△9五歩▲3七銀△7三桂



後手が着々と狙いの形を目指していますが、先手としては▲9六歩と受けておくのも有力。しかしこれは別の将棋になるので、今回は割愛します。ただ「矢倉の端歩は受けるな」が意外と浸透しているのか、8割ぐらいは受けないような気がします。
後手は△6四角で先手の攻めを牽制していない。まずは攻めてみたくなるところ。
(1)▲3五歩△同歩▲同角△9三香▲7九玉△9二飛


▲3五歩からの歩交換は手順に入城するルートを作って、効率の良い手です。△9三香+△9二香が”スズメ刺し”と呼ばれる作戦で、今は全くといっていいほど指されていないにも関わらず、知名度はかなり高いと思われます。

①▲8六銀△8五歩▲7七銀△9六歩▲同歩△同香▲同香△同飛▲9七歩△9一飛



①▲8六銀は形ですが、これは△8五歩で追い払ってOK。以下進んで普通に香交換が確定する。▲9七歩でもし▲9七香なら、△同角成で食い破って後手が有利。歩に対して突っ込むのは雑なので引き上げますが、もちろん後手充分です。

②▲8八玉△8五桂▲8六銀△9六歩▲同歩△9七歩▲同桂△同桂成▲同香△8五桂▲8九桂△9七桂成▲同銀△9四香打


②▲8八玉には△8五桂から攻めを開始します。この作戦の本懐と言えるでしょう。執拗に攻め続けて後手指せる。

③▲8八銀△8五桂▲6八角△9七桂成▲同銀△9六歩▲8八銀△9七歩成▲同香△同香成▲同桂△9六歩▲9八歩△9七歩成▲同歩△9三香▲9九香△8五桂▲8九桂△9七桂成


③▲8八銀はがっちり受け止めに行ったようですが、後手は気にせず攻める。今度は△9七桂成から行くのが急所。△9七歩成▲同香△同香成△同桂に△同角成としてしまうと、▲6八角の利きを生かして▲9五香でも▲9三歩でも先手良しになります。逆に△同桂で△同銀だったなら、△同角成が王手で後手良し。というわけで必然の手順になりますが、結論は千日手です。

今度は(1)▲3五歩とせず、(2)▲6八角から囲う手を見てみます。
(2)▲6八角△9三香▲7九玉△9二飛



①▲8八銀△4三金右


①▲8八銀に△8五桂から攻めようとするのは、今度は▲8六歩で無理筋。後手は壁銀を強いたことに満足し、持久戦に切り替えます。1局ですが後手成功と言って差し支えないでしょう。

②▲8八玉△8五桂▲8六銀△9七桂成▲同銀△9六歩▲8六銀△8五歩▲8四桂△9一飛▲4六角



②▲8八玉にはやはり囲っておくのが有力で1局ですが、これまで同様に攻めるとどうなるでしょうか。△9六歩で△8五歩はたまに出てくる筋ですが、▲7九玉△9六歩▲8八銀でどうか。△9六歩に▲同銀は、△同香▲同香△同飛▲9九香△9七歩▲同香△同角成▲同桂△7五歩…となって、これも昔からある筋になります。さて、▲8六銀に△8五歩で決まったようですが、▲8四桂の切り返しがありました。上図まで進むと先手優勢で、△6四歩と受けると角の利きが止まって▲8五銀と取られてしまいます。▲8四桂を好タイミングで打たれるとスズメ刺し失敗図になるので、気を付ける必要があります。

スズメ刺しは「攻めやすい」&「相手が研究していない」で、アマチュアならかなり勝ちやすい戦法だと思います。最善で来られても別に不利なわけでもない(相手の形に対して、スズメ刺しを諦める柔軟性は求められる)ので、レパートリーに加えておくといいかもしれませんね。

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KKK 2020/9/27

日曜日に行います。

ネット将棋での県名人の棋譜を調べてました。
強っ


-秘技▲7八銀-

今回はたぶん初登場、相振り飛車。こた(仮の"とっておき"を披露する。
ぶっちゃけ、こんなとこで紹介してしまうような奴ではないw だが使う機会も無いし、眠ったままなのも惜しい気がする。誰かこた(仮新手として広めてくださいw

初手からの指し手
▲7六歩△3四歩▲6六歩△3二飛▲7七角△3五歩▲7八銀△4二銀▲6七銀△6二玉▲8八飛△7二銀▲8六歩△3六歩▲同歩△同飛▲8五歩△7一玉▲3七歩△3四飛▲2八銀△5二金左▲4八玉△3三銀▲3八玉△4四銀▲8四歩△同歩▲同飛△8三歩▲8六飛△4五銀▲4八金△1四歩



昔からある向かい飛車vs三間飛車。女流棋戦では現在進行形でよく指されている形です。序盤のポイントは▲6九金型で構えていることで、ほかに難しいところは特にありません。△4五銀はいわゆる里見流で、有力な作戦と認識されています。ここでは△3五銀も有力ですが、これにも今回紹介する作戦は問題なく使えます(むしろ楽)。

▲6五歩△7七角成▲同桂△5五角



▲6五歩と強く角交換を挑みます。後手は角交換を拒否しても1局ですが、それはややつまらない。交換して攻防に△5五角と据えます。
次の手が本作戦の骨子。

▲7八銀



後手の手が△5五角でなくても、先手は基本▲7八銀。次の手番で▲7五歩と伸ばし、陣形が低いのか高いのかわからない形を作ります。
以前から、この戦型では自分(向かい飛車側)から角交換をして戦うことができないか?というのを考えていました。それを基にいろいろ作戦を練り、できたひとつがこの陣形です。

△1五歩▲7五歩△3六歩▲同歩△1三桂



▲7五歩は次に▲6七角を狙っています。この作戦は▲6七角、▲4一角、▲2二角、▲2六飛などが狙い筋になります。△3六歩~△1三桂は暴れる準備。残念ながら後手の攻撃陣は既に半壊している。(先手は受けの力が必要にはなるが…)

▲2六歩△3六飛▲同飛△2八角成▲同玉△3六銀▲1八角△3五歩▲8二歩



先手も怖い形になりましたが、▲8二歩と反撃し先手有利と見ます。△同玉なら▲7四歩。△2五桂という勝負手はあるものの、うまく左辺に泳げれば勝ちになりそうです。先手陣は左側から飛で攻められないのが強み。
はっきり言って、相手が初見なら本譜より大成功する可能性は高い。自分で指してみた方は本ブログに報告コメントお願いしますw

ちなみに実戦で指したのは一度のみ。T田五段に対する初見殺しで終わったw

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