KKK 2020/10/31
土曜日です。
早くオレより強くなれ(キノ除く
-早繰り銀とムリヤリ右玉-
早くオレより強くなれ(キノ除く
-早繰り銀とムリヤリ右玉-
世の中には「右玉大好き!」という人が一定数います(偏見)が、プロで右玉ばかりという人は全くいません。それは最初から右玉決め打ちだと危険性が高いからなのですが、その一部をご紹介します。
初手からの指し手
▲2六歩△3四歩▲7六歩△3二金▲2五歩△8八角成▲同銀△2二銀▲4八銀△3三銀▲3六歩△7二銀▲3七銀△6四歩▲6八玉△6三銀▲7八玉△7四歩▲4六銀△7三桂▲3五歩
1手損角換わりに対し、最速で早繰り銀に出るのは以前にも取り上げました。▲3五歩で早くも戦端が開かれます。
△同歩▲同銀△5二金▲5八金右△8一飛▲3四歩
▲3四歩で▲2四歩は、△同銀▲同銀△同歩▲同飛△2三歩▲2八飛△6二玉。一応右玉が完成します。先手が悪くはないですが、私の経験上では先手陣の方が角銀を打ち込まれて手を作られやすい。オススメはできません。
ということで▲3四歩と抑えますが、上の変化はチェックしておいてください。
△2二銀▲2四歩△同歩▲同銀△2三歩▲3三歩成
△2二銀で△4四銀は▲2四歩が成立します。よって壁銀を強いることができ、一旦早繰り銀が成功したと言っていいでしょう。
▲3三歩成では▲3五銀と壁を相手にしないのが本筋ですが、大事な変化になるのでさらに攻めかかってみます。
(1)△同銀▲同銀成△同桂▲3四歩△4五桂▲6六角
△同銀は疑問手ですが、▲2三銀成は成立しない。▲3三同銀成に△5五角は、▲4六角△3三角▲3四銀△2四角に▲2三銀成とかっこよく攻め崩し先手有利。
先手陣にも火の手が迫っていますが、▲6六角(上図)が上手くバランスを取った手。以下△4四角なら、▲同角△同歩▲3三銀…と進みます。実戦的には難しいものの、先手有利です。
疑問手から始まった変化ですが、この変化も要チェック!
疑問手から始まった変化ですが、この変化も要チェック!
(2)△同桂▲3五銀△3四歩▲同銀△6二玉▲6八金上△8四歩▲7七銀△8五歩▲4六歩
この変化は駒組みに戻ります。形勢は難しいですが、先手の方が指せる手が多い。こた(仮的には先手持ち。
よってアマチュアレベルなら、ムリヤリ右玉を目指しても大変でしょう。
しかし、実は後手の指し方によっては、先手がいきなりリードを取れる場合があります。例えば序盤に△8四歩が入っていたとしよう。
よってアマチュアレベルなら、ムリヤリ右玉を目指しても大変でしょう。
しかし、実は後手の指し方によっては、先手がいきなりリードを取れる場合があります。例えば序盤に△8四歩が入っていたとしよう。
この局面で△8四歩と突く人はいないと思いますが、最序盤でなんとなく入っている可能性は高い手です。これに対しては▲3四歩ではなく、▲2四歩が面白い。
▲2四歩△同歩▲同銀 △同銀▲同飛△2三歩▲2八飛△8一飛▲3三歩△同桂▲3四歩△4五桂▲6六角
途中▲3三歩と叩くのが好手。以下進んでみると、似た局面を先ほど見たような気がしてきませんか。この局面は後手が手得し△8四歩が入っているものの、やはり先手が指せる。
角換わりで△4二玉型から右玉に組み替えたりすることがありますが、ただ眺めていると何をフラフラしているんだろうと感じませんか?w
でも水面下では、やはり駆け引きが存在するのです。
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