KKK 2021/9/4
土曜日に行います。
カテゴリーを一新しました。
KKKの予告は複数のカテゴリーに亘って存在するので、お気を付けください。
今回は青野流の最難関、(7)△5二玉型を検討します。プロ間で最も実戦例が多く、変化が広い将棋となります。
私はここ数年この将棋から逃げていたので、調べなおして心が折れそうになりましたw
△5二玉は、どこかで▲3六飛と引く以前の横歩取りに対して自然な手なので、先手は▲3六歩と青野流を表明するのがワンセット。これを下の基本図とします。
基本図から考えられる指し手は、下の6通り。
①△7六飛
②△8二歩
③△2六歩
④△8八角成
⑤△4二銀
⑥△7四歩
最初に現状認識について述べておくと、主流は①△7六飛と③△2六歩。
⑤△4二銀は実戦例はそれほど多くないものの、有力と思われます。
④△8八角成は簡単ではないですが、現状は先手十分の認識。
②△8二歩⑥△7四歩はほとんど実戦例がなく、課題の局面と言えるでしょうか。(特に⑥△7四歩は今年の6月に初めて出現した将棋)
指し手①
△7六飛
①△7六飛はおそらく実戦例が最も多い変化です。先手は次の△8八角成を防ぐ手を指さなければいけませんが、①-1▲7七桂と①-2▲7七角が指されています。しかし他に①-3▲8四飛と①-4▲3三角成も考えられるので、先にこの2つを抑えておきましょう。
①-3▲8四飛は△8八角成に▲同飛と取ることができますが、△8六歩と上から止められるのが不満。△3六飛や△5五角という筋が残っていますし、▲3八金ぐらいなら△3三桂と活用して後手の駒が伸びてきます。
また①-4▲3三角成は、△同桂▲8四飛△8二歩のときに指す手が難しい。例えば▲3八金なら、△5五角▲7七歩△7四飛▲同飛△同歩▲2八歩に△3七歩で手になっているようです。▲2八歩と打てば難しいですが、これも先手が不満な流れです。
指し手①-1-1
▲7七桂 △7二金 ▲3七桂 △6二銀
①-1▲7七桂には①-1-1△7二金、①-1-2△5五角、①-1-3△8七歩が考えられます。(早くもむっちゃ複雑になってきたなw)
①-1-1△7二金は、▲8四飛に△8三歩と受けれるようにした手。青野流の比較的初期の手で、定跡書にも多く書かれた変化だと思いますが、以前に勉強したことは正直もう忘れました…。
指し手①-1-1-1
▲4五桂 △4四角 ▲2四歩 △3三桂 ▲2三歩成 △同 金
カテゴリーを一新しました。
KKKの予告は複数のカテゴリーに亘って存在するので、お気を付けください。
今回は青野流の最難関、(7)△5二玉型を検討します。プロ間で最も実戦例が多く、変化が広い将棋となります。
私はここ数年この将棋から逃げていたので、調べなおして心が折れそうになりましたw
△5二玉は、どこかで▲3六飛と引く以前の横歩取りに対して自然な手なので、先手は▲3六歩と青野流を表明するのがワンセット。これを下の基本図とします。
基本図から考えられる指し手は、下の6通り。
①△7六飛
②△8二歩
③△2六歩
④△8八角成
⑤△4二銀
⑥△7四歩
最初に現状認識について述べておくと、主流は①△7六飛と③△2六歩。
⑤△4二銀は実戦例はそれほど多くないものの、有力と思われます。
④△8八角成は簡単ではないですが、現状は先手十分の認識。
②△8二歩⑥△7四歩はほとんど実戦例がなく、課題の局面と言えるでしょうか。(特に⑥△7四歩は今年の6月に初めて出現した将棋)
指し手①
△7六飛
①△7六飛はおそらく実戦例が最も多い変化です。先手は次の△8八角成を防ぐ手を指さなければいけませんが、①-1▲7七桂と①-2▲7七角が指されています。しかし他に①-3▲8四飛と①-4▲3三角成も考えられるので、先にこの2つを抑えておきましょう。
①-3▲8四飛は△8八角成に▲同飛と取ることができますが、△8六歩と上から止められるのが不満。△3六飛や△5五角という筋が残っていますし、▲3八金ぐらいなら△3三桂と活用して後手の駒が伸びてきます。
また①-4▲3三角成は、△同桂▲8四飛△8二歩のときに指す手が難しい。例えば▲3八金なら、△5五角▲7七歩△7四飛▲同飛△同歩▲2八歩に△3七歩で手になっているようです。▲2八歩と打てば難しいですが、これも先手が不満な流れです。
指し手①-1-1
▲7七桂 △7二金 ▲3七桂 △6二銀
①-1▲7七桂には①-1-1△7二金、①-1-2△5五角、①-1-3△8七歩が考えられます。(早くもむっちゃ複雑になってきたなw)
①-1-1△7二金は、▲8四飛に△8三歩と受けれるようにした手。青野流の比較的初期の手で、定跡書にも多く書かれた変化だと思いますが、以前に勉強したことは正直もう忘れました…。
指し手①-1-1-1
▲4五桂 △4四角 ▲2四歩 △3三桂 ▲2三歩成 △同 金
▲4四飛 △同 歩 ▲2四歩 △3四金 ▲3五歩
▲4五桂は青野流を指す上でやってみたい手。△4四角には▲2二歩も有力です。
本譜も先手が激しく攻め立てますが、決定打にはなっていません。最後の▲3五歩には△4五金、△4五桂のどちらも考えられ、形勢不明です。
指し手①-1-1-2
▲8四飛 △8三歩 ▲3四飛 △4四角 ▲4五桂 △7五飛
▲4五桂は青野流を指す上でやってみたい手。△4四角には▲2二歩も有力です。
本譜も先手が激しく攻め立てますが、決定打にはなっていません。最後の▲3五歩には△4五金、△4五桂のどちらも考えられ、形勢不明です。
指し手①-1-1-2
▲8四飛 △8三歩 ▲3四飛 △4四角 ▲4五桂 △7五飛
▲2二歩 △同 角 ▲3五飛
▲8四飛は1歩打たせて手を渡す指し方。△4四角は▲4五桂の先受けですが、それでも▲4五桂自体は有り得る手です。
上図以下は飛車の素抜き(▲5三桂成)を防ぐため、△4四角、△7四歩、△7四飛などが考えられます。これも難解。
指し手①-1-1-3
▲3八銀 △4四角 ▲4六歩 △3三桂 ▲4五歩 △5五角
▲8四飛は1歩打たせて手を渡す指し方。△4四角は▲4五桂の先受けですが、それでも▲4五桂自体は有り得る手です。
上図以下は飛車の素抜き(▲5三桂成)を防ぐため、△4四角、△7四歩、△7四飛などが考えられます。これも難解。
指し手①-1-1-3
▲3八銀 △4四角 ▲4六歩 △3三桂 ▲4五歩 △5五角
▲4八金
▲3八銀は自陣を引き締める指し方。これを活かして△4四角に▲同飛とした将棋もありますが、さすがに後手が指せそうか。
▲4六歩に△同飛と取ってしまうのも考えられ、▲6五桂で激しくなります。
本譜は少し落ち着いて、いい勝負。
指し手①-1-1-4
▲8七金 △7五飛 ▲8四飛 △8三歩 ▲8六飛 △4四角
▲8七金はかなり主張の強い手。対して△7四飛とすれば、▲同飛△同歩▲4五桂△8六歩▲同金△4四角▲8四飛△8二歩▲7四飛△7三金▲4四飛△同歩▲6五桂…が一例で難解。
△7五飛なら▲8四飛~▲8六飛と引くことができますが、これはこれで難しい。やはりいい勝負です。
指し手①-1-2
▲7七桂 △5五角 ▲2二歩
▲7七桂には①-1-2△5五角も有力です。ここで▲2二歩と打つのが頻出の手筋で、今後もよく出てきます。さすがに相手をする必要がありますが、△3三桂と△同角が考えられます。
指し手①-1-2-1
△3三桂 ▲2一歩成 △4二銀 ▲8四飛
△3三桂は退かないという意思表示。以下▲2一歩成△4二銀に▲8四飛と回ります。ここでは△8二歩と△1九角成のどちらも有力。難解です。
指し手①-1-2-2
△同 角 ▲3七桂 △7二金 ▲3八銀 △6二銀
△2二同角も有力で、この形の場合は甲乙付け難いところ。▲7七角型でも▲2二歩は出てきますが、その場合は先手の角がより自由なので、手を渡すような△同角は指しづらくなります。
上図はやはりいい勝負。
指し手①-1-3
▲7七桂 △8七歩 ▲同 金 △7四飛 ▲同 飛 △同 歩 ▲3七桂
▲7七桂に①-1-3△8七歩は、形を乱して△7四飛とぶつける狙いです。これも変化が広く、とても難しい将棋です。現状では力戦風味で、解析不能。
よって、①-1▲7七桂は互角に近い変化が多そうというのが結論です。先手から見ても一応有力といえそうですが、現状では廃れている状態となっています。
今選ばれているのは①-2▲7七角の変化です。
まだまだ先は長いですな。。。
▲3八銀は自陣を引き締める指し方。これを活かして△4四角に▲同飛とした将棋もありますが、さすがに後手が指せそうか。
▲4六歩に△同飛と取ってしまうのも考えられ、▲6五桂で激しくなります。
本譜は少し落ち着いて、いい勝負。
指し手①-1-1-4
▲8七金 △7五飛 ▲8四飛 △8三歩 ▲8六飛 △4四角
▲8七金はかなり主張の強い手。対して△7四飛とすれば、▲同飛△同歩▲4五桂△8六歩▲同金△4四角▲8四飛△8二歩▲7四飛△7三金▲4四飛△同歩▲6五桂…が一例で難解。
△7五飛なら▲8四飛~▲8六飛と引くことができますが、これはこれで難しい。やはりいい勝負です。
指し手①-1-2
▲7七桂 △5五角 ▲2二歩
▲7七桂には①-1-2△5五角も有力です。ここで▲2二歩と打つのが頻出の手筋で、今後もよく出てきます。さすがに相手をする必要がありますが、△3三桂と△同角が考えられます。
指し手①-1-2-1
△3三桂 ▲2一歩成 △4二銀 ▲8四飛
△3三桂は退かないという意思表示。以下▲2一歩成△4二銀に▲8四飛と回ります。ここでは△8二歩と△1九角成のどちらも有力。難解です。
指し手①-1-2-2
△同 角 ▲3七桂 △7二金 ▲3八銀 △6二銀
△2二同角も有力で、この形の場合は甲乙付け難いところ。▲7七角型でも▲2二歩は出てきますが、その場合は先手の角がより自由なので、手を渡すような△同角は指しづらくなります。
上図はやはりいい勝負。
指し手①-1-3
▲7七桂 △8七歩 ▲同 金 △7四飛 ▲同 飛 △同 歩 ▲3七桂
▲7七桂に①-1-3△8七歩は、形を乱して△7四飛とぶつける狙いです。これも変化が広く、とても難しい将棋です。現状では力戦風味で、解析不能。
よって、①-1▲7七桂は互角に近い変化が多そうというのが結論です。先手から見ても一応有力といえそうですが、現状では廃れている状態となっています。
今選ばれているのは①-2▲7七角の変化です。
まだまだ先は長いですな。。。
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