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男子はいつまでも中2病、がコンセプトの将棋ブログ。

2025/8/21 野々市リーグ戦

久しぶりに野々市リーグから取材。



後手が私で、お相手はS尾さん。
序盤早々の局面、角換わりの出だしでしたが、S尾さんが角道を止められました。
得意だという雁木を目指しています。

さて、プロでは先手雁木はあまり指されませんが、基本的に後手で有力な作戦は、先手でも有力なはずです。
しかも△3二金を決められてしまっているので、後手はさらに取れる戦法が狭くなっています。後手雁木に対してよく指される早繰り銀系は、無理筋と言っていいでしょう。
先手で有力でなくなる例外の要因となるのは「千日手」で、後手も雁木を選んで"相雁木"にするのは、この要因を活かした戦略です。
また、ウソ矢倉(上図の次の手が△3三角となるので、普通の矢倉はできない。やっぱり手は狭い)は有力です。
右四間も考えられるとは思いますが、個人的にはあまりいいイメージは無いです。

私は上記とは違う作戦を選びました。



先手は予定通りしっかり雁木に。後手はまず腰掛銀に構えます。
本譜は▲5六歩~▲5七銀ですが、ツノ銀型も考えられます。ツノ銀を目指す場合もちゃんとやれば1局ですが、▲4六歩の瞬間に△6二飛~△6五歩が成立しないよう気を付ける必要があります。
後手は腰掛銀に構えた後、囲いを作って桂を使います。
飛車は8筋で使うつもり。
上図の局面の△6二金がバランスを取った一手です。(ただし△6五歩と突っかけてしまう手も有力。)
先手の次の一手がほぼほぼ攻めの手になるので、その瞬間に△6五歩から仕掛けます。

本譜は▲3八飛でした。以下、△6五歩に▲3五歩△同歩▲同飛としましたが、△8六歩▲同歩△8五歩が手筋の反撃です。


継歩はこの形で1歩持つと頻出。本譜は既に先手が困っているようです。
▲3八飛では▲4六銀が有力だったと思います。▲4六銀にも△6五歩と仕掛け、▲同歩なら△7五歩と攻めていきます。これが後手の作戦の基本の攻め筋となります。

上図から▲6五歩とされましたが、△8六歩▲8八歩△6五桂▲3三角成△同銀に、5七の銀の逃げ方がありません。
△1三角や△4四角が含みになっています。
この将棋はとても上手くいきました。

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