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男子はいつまでも中2病、がコンセプトの将棋ブログ。

KKK 2022/3/6

日曜日に行います。
引き続きリモート研究会といたします。


矢倉流中飛車の続き。


上図から(1)▲6六銀と(2)▲6六歩がありますが、今回は引き続き(1)▲6六銀の変化を取り上げます。

上図からの指し手(1)-1
▲6六銀    △7二銀    ▲9八香    △4二飛    ▲9九玉    △4五歩



ここまでは前回と同じです。ここから指し手が分岐し、前回は①▲6八角、②▲2六飛を見てきました。
今回はまず、③▲5七金を考えます。

指し手③
▲5七金    △2二飛    ▲8八銀    △2四歩    ▲同 歩    △同 飛



▲5七金は一見変な形ですが、その実かなり有力。後手は△2二飛~△2四歩と向かい飛車から動いていきます。
基本的には後手は積極的に動きを見せないと、先手に穴熊を固められて作戦負けになります。

上図からの指し手(a)
▲2五歩    △2二飛    ▲7九金    △4四角    ▲3六歩    △3三桂
▲3七桂    △2六歩    ▲4六歩    △同 歩    ▲同 金    △4五歩
▲4七金    △5二金左



先手が飛車交換を拒否してきた場合、△4四角~△3三桂~△2六歩で逆襲を企てます。ただそう簡単には破ることはできません。
お互い隙を見せないように気を遣う神経戦となり、いい勝負といえます。

指し手(b)
▲同 飛    △同 角    ▲2三飛    △2八飛    ▲2一飛成  △5二金左
▲7九金    △2九飛成  ▲3六桂    △8四桂



飛車交換になった場合は、先手が▲2三飛と先着できます。後手もいきなり角を切るわけにもいきません。
よって本譜の進行となり、▲3六桂で角が逃げれない。大失敗したようですが、ガン無視して△8四桂と打つのが好手です。
大きな駒損ながら穴熊がそれほど堅くなく、結構いい勝負です。むしろ後手が勝ちやすいかもしれません。

指し手④
▲4八飛    △5二金左  ▲8八銀    △2四歩    ▲同 歩    △2二飛
▲2八飛    △2四飛    ▲2五歩    △2二飛    ▲6八角    △4四角
▲2四歩    △2六歩



④▲4八飛は凄い利かされたようですが、以前の定跡書に有力と書かれた一手。実際プロの将棋でも、こう指されている前例は多くあります。ただし、あくまでこの形特有の手と考えた方がよいでしょう。
これにも向かい飛車から動き、やはり△4四角~△2六歩の展開になります。飛車交換に応じるのも先ほど同様、将来的に△8四桂と打つことになりそうです。
どちらも1局。

指し手⑤
▲8八銀    △4六歩    ▲同 歩    △同 飛    ▲4七歩    △4三飛
▲7九金    △5二金左  ▲6八角    △8四歩    ▲3六歩    △5五歩



⑤▲8八銀は△4六歩への受けを放棄した手。少し前に服部四段が指していました(新手?)。
△4三飛は変な位置ですが、事前に先手の2筋の攻めに対応しています。▲3六歩に△5五歩と動いて上図ですが、この辺りは研究課題です。
(以下▲2四歩△同歩▲3五歩△同歩▲5五歩△同銀▲3四歩△4四角▲2四飛…正直言えば後手を持ってあまり自信は無い。)

指し手(1)-2
▲6六銀    △7二銀    ▲6八金寄  △4二飛    ▲7八金上  △5二金左
▲3六歩    △4五歩



▲6六銀型の最後に穴熊を保留し、離れ駒をなくす順を見ていきます。
後手も△4五歩の前に△5二金左とします。△4五歩を突くとすぐに戦いが起こる可能性があるので、細心の注意を払わなければいけません。
▲3六歩は▲3五歩からすぐにでも仕掛ける手が見えるので、そこで△4五歩が振り飛車の常套手段です。

上図からの指し手
▲5七銀    △5五歩    ▲同 歩    △同 角    ▲同 角    △同 銀
▲7七角    △5六歩    ▲5五角    △5七歩成  ▲同 金    △3九角
▲5八飛    △6九銀    ▲1一角成



▲5七銀はこれまでに出てこなかった一手ですが、先手陣がまとまっているので成立します。
△5五歩として決戦に突入し、▲同歩には△同角と取ります。△5五同角で△同銀ですと、▲2四歩△同歩▲3五歩と反撃されて先手不利。
角交換後の▲7七角には、適当な銀の助け方も無いので△5六歩と攻め合います。▲4八銀は△4六歩で後手良しなので、本譜は妥当な手順。
後手は飛車を取ることができますが、3九の角が少しボケている感じで形勢は難解です。

つづくよ!

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