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男子はいつまでも中2病、がコンセプトの将棋ブログ。

順位戦レポート2019

花粉症は死に至る病である(うそ

さて、もはや1年に1回となったプロ棋戦に関しての話題であるw
今期順位戦は、昨日のB級1組の最終戦をもって全て終了。昇降級者が決まりました。

実は去年の今頃、同じテーマで記事を作成して、昇級予想を7割的中させた私こた(仮。我ながら大した大局観だ(?)とか思っていたのですが、今年は果たして?

A級
私の本命予想は広瀬八段(当時)でした。ブレイクの予感はまさかの的中(失礼な言い方で申し訳ありません。しかし1年前に私と同じ予想をした人は少なかったのでは)で、今年度は竜王位を獲得。しかしながら順位戦は最後連敗で脱落し、挑戦者は豊島二冠に(対抗予想でした)。今年度当初にいきなり二冠になった豊島さん、名人戦でも奪取し頂点に君臨することができるかどうか。佐藤天名人との名人戦は、面白い勝負になると思います。
一方、降級の憂き目を見たのは深浦九段、阿久津八段。阿久津八段は最終戦勝って、意地を見せました。深浦九段は調子を落としていますが、まだまだB1では昇級候補だと見ます。

ずばり!来年度予想
本命:渡辺二冠
対抗:羽生九段

来年度の展望ですが、難しい。マジ難しい。豊島二冠が名人になれなければ豊島先生な気もするが、本命はやはり戻ってきた渡辺二冠か。挑戦争いは順位が低くてもあまり関係が無いし、年齢と地力を考えればという気がする。対抗はもっと悩む。わかんないので羽生先生。無冠になったとはいえ力は健在ですし、神通力もありますw

B級1組
渡辺さんのカムバックはまぁ正解。昨年負け越しを喫したとはいえ、長年唯一羽生世代と渡り合ってきた実力。圧巻の全勝昇級でした。二位は最終戦、直接対決を勝って木村九段が久々のA級復帰!みんな大好き木村九段、ただのおじさんではないw
降級は橋本八段と野月八段に。若手、中堅、ベテランと実力伯仲のクラスでしたが、昨年昇級争いをしていた橋本八段、B2を全勝で昇級してきた野月八段が落ちる改めて厳しいクラスです。

ずばり!来年度予想
本命:永瀬七段
対抗:斎藤慎王座

予想が非常に困難なクラス…と言いたいところですが、ずばり来期は若手優位だと見ます。もちろん誰かがずば抜けて走るというのは難しいでしょうが、本命は永瀬さん1期抜け予想。順位が悪いというネックはあるものの、単純に強い。対抗は斎藤王座で、今年は最終戦勝っていればというところでした。タイトルを取ってからもそれほど調子を落とした感じもなく、来年度はさらにやってくれそうな気がします。若手といえば菅井七段も有力ですが、こちらは順位があまり良くないのが気がかり。

B級2組
実力のある中堅が揃うクラス。今期はC1から上がってきた2人、永瀬七段と千田(新)七段のダブル1期抜けとなりました。この2連単を本命視していた方も多かったかも。ただ、私は丸山九段推しだったので、残念ながら単勝。

ずばり!来年度予想
本命:横山七段
対抗:中村太七段

誰もが足を引っ張る力があるものの、昇級候補となるとそれほど多くはない印象のB2。本命は意外に思われる方もいるかもしれませんが、横山七段を推します。2期連続の3位と、常に好成績を上げ続ける仕事人。上位クラスに対しても、将棋の内容で全く引けを取っていない方だと思います。対抗は悩みましたが、中村太七段でしょうか。今期王座を失冠したものの、タイトル挑戦4回の指し盛り。普通は大本命で実際強いと思うのですが、取りこぼしが多い印象をどうしても受けてしまいます(実際通算勝率も実績のわりには良くない)。上位に橋本八段、村山七段という昇級候補がいるのも不安材料。ちなみにあと丸山九段、澤田六段、近藤誠六段をいれたら当たる気がする。(そして来年恥をかくw)

C級1組
予想通りハイレベルな争いとなったC1クラス。1敗で2人が頭ハネを喫する厳しい結果となりました。やはり藤井聡太七段に触れないわけにはいきませんが、近藤誠戦で敗れ連続昇級を逃します。しかし代わりに師匠が見事最終戦勝ち切り、B2復帰を決めました。やはり強い人と直接指せる機会があるというのは、大きなことなのだと思います。個人的には船江六段も好きな先生なので、残留となったのは残念なところ。一方近藤誠(新)六段は最後に強敵の連戦でしたが、見事でした。(ちなみに昨年の近藤五段予想は当たりました。)

ずばり!来年度予想
本命:藤井聡太七段
対抗:青嶋五段

本命は当たる(確信)…とか思ってる貴方、全勝(誰か)1敗(船江六段、藤井七段)とかがあるのがこのクラスですよw そうは言うものの、私も聡太くんだと思います、さすがに。どう見たって強い。オッズが一番低いのは彼です。そして対抗はふなえもんと言いたいんですが、なぜか青嶋五段。私の中に「揺り返しの法則」というものがあるw 簡単に言うと来期は調子上げてくるよって奴なのですが、戦型的にちょっとスタイルを変えてきそうな気がするのです。

C級2組
予想が壊滅したC2。及川六段、石井五段、佐藤和六段が昇級しました。及川六段は今年ブレイクし、堂々の全勝昇級でお見事としか言えません。しかし正直な話、及川先生が上がるとは…(失礼)。あとの2人は開幕前から有力な昇級候補でしたが、他にも候補が多かったというのはありました。しかし、人は予想を裏切ってくるからきっと面白いのだと思います。

ずばり!来年度予想
本命:佐々木大五段
対抗:大橋四段、西田四段

本命は去年と同じ。ここしかない。順位戦は1枚足りなかったものの、各種棋戦で活躍し実力は折り紙付き。上位に怯まず、安定感もあります。大橋四段も去年対抗で挙げました。また外れたら、こた(仮はきっと疫病神かなにかなんでしょうw 三人目は悩み所でしたが、西田四段にしました。来期落ちてくる人を除くと、順位3位。これがでかそう。

こういう予想は当然ですが全員をフォローすることはできません。
もしかすると失礼な印象を与えてしまうかもしれません。そこはすみません、先に謝っておきます<(_ _)>
でもプロの将棋に対して、いろいろな見方から楽しみを見つけてみるのもいいと思います。もちろん、将棋の内容に対して面白いと思っていただけるのが一番ですから、ぜひ勝ち負けだけじゃくて中身も見てくださいね。

というわけで今年は3割バッターでした。来年も花粉症とともに、楽しみにお待ちくださいw

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DIM

いつのまにか冬もすっかり終わって、もうすぐ新しい年度が始まります。それにしても、今年度は将棋界にとって本当に面白い1年になりました。
そしてご存じの通り大激戦の順位戦も終了し、名人挑戦者や昇級者が決まりました。そこでこの時期恒例の、順位戦振り返りと来年度予想をしてみたいと思います。

A級
名人挑戦者:羽生竜王

今年度は11人で行われたA級順位戦。降級枠も3人になり、熾烈な戦いが繰り広げられました。いわゆる「将棋界の一番長い日」ではまるで作ったような星取りになり、史上初の6-4で6人が並ぶというプレーオフに突入。豊島八段が王将戦と並行しながらという過酷なパラマス式トーナメントを3回勝ち抜きましたが、最後は主人公補正を見せた羽生永世七冠が挑戦者に決定!特に羽生vs豊島のプレーオフの一戦は驚愕の手順でした。そして羽生竜王はこの名人位にタイトル数100期がかかることになります。…どう考えても没原稿ですほんとうにありがとうございましたw

(こた(仮の勝手な)来期予想
本命:広瀬八段
対抗:豊島八段

当然ながら実力伯仲のA級。その行方は全く予想できませんが、私の押しは最近好調をキープする広瀬八段。とある化物の犠牲になった(笑)朝日杯の準優勝でイメージが悪いかもしれませんが、どの棋戦でも安定して勝っています。そろそろ爆発する頃合いではないでしょうか。
対抗は豊島八段。今年圧倒的な強さで高い勝率を誇りながら、タイトルにも棋戦優勝にも届かなかった悲劇の人。お願いだから陽の目をみてほしい。

B級1組
昇級:糸谷八段、阿久津八段

「鬼の住処」B1。やはり混戦となりましたが、糸谷八段がまず抜け出して早々に初A級を決めました。ライバルの稲葉八段や豊島八段に追いついた格好です(まぁタイトル獲得では先行していますが)。そして2人目は最終戦で橋本八段と阿久津八段の争いとなり、自力だった橋本八段が敗れ阿久津八段が滑り込みました。前回A級では即リターンという悔しい結果に終わった阿久津八段ですが、今回こその気持ちは強いと思います。

来期予想
本命:渡辺棋王
対抗:郷田九段

毎度当たる気がしないクラスですが、今回もNHKとJT杯を併せ持つ山崎八段、初タイトルを獲得した菅井王位など、A級と遜色ない猛者が集まっています。ただやはり今回は、渡辺棋王が本命だと思います。今年は不調でまさかのA級陥落の憂き目を見ましたが、来年度の逆襲を狙っていることでしょう。
対抗もむちゃくちゃ難しい。私は郷田九段を予想します。年齢で言えば苦境を迎えつつある羽生世代の1人ですが、B級にいるような人では本来ないはずです。

B級2組
昇級:野月八段、畠山鎮七段

失礼ながら、昨年この予想をした人はいなかったのでは。野月八段は今年度好調をキープし、各棋戦で活躍しました。また畠山鎮七段も1期でのカムバックを決め、来期は斎藤七段との師弟対決が実現します。
ちなみに私が本命と見ていた中村太一王座は嬉しい初タイトルを獲得したものの、その後調子を落としてしまいました。やはり周囲にマークされたこともあるのかもしれません。

来期予想
本命:永瀬七段
対抗:丸山九段

中堅の実力者が軒並み揃い、足の引っ張り合いが予想されます。しかし、実はこのクラスに関しては本命対抗を迷うことはありませんでした。ずばり、永瀬七段と丸山九段の2人。永瀬七段は棋王挑戦中でフルセットにもつれこんでおり、順位が悪いものの1歩抜けた実力を有していると思います。また丸山九段は今年度まさかの陥落でしたが、格が違うという感があります。当たりによるとは思いますが、実際負けそうな人があんまりいない。
当然中村太一王座も復調してくるでしょうし、他にも有力者が多くいますが、この2人が安定感があると見ています。

C級1組
昇級:千田六段、永瀬七段

去年私だけでなく誰もが昇級争いの一番手だと思っていた2人が、見事昇級を決めました。千田六段は土つかずの10連勝!永瀬七段は初戦をつまずいたものの、その後9連勝で文句なし。一方で、同じく9勝を上げながら順位差で佐々木勇気六段、高崎六段が涙を呑みました。

来期予想
本命:藤井聡太六段
対抗:近藤誠也五段

今年度その化物っぷりを見せつけた藤井聡太六段。羽生さんのデビューを彷彿とさせる勝ちっぷりですが、現時点で言えばかつての羽生さん以上でしょう。中学生ながら朝日杯で名人と竜王を破って優勝を決めるという離れ業を見せました。C1でも有力視せざるを得ないという感じですが、今期がそうだったように来期もレベルの高い争いになると思われます。1敗が致命傷になる予感がするので、藤井六段をもってしても大本命とまでは言えないかもしれません。
対抗は近藤誠也五段でしょうか。プロになってまだ2年目ですが、現在も王位リーグ入りしコンスタントに活躍しています。安定して勝っていますし、今年順位を上げたのも大きいと見ています。

C級2組
昇級:藤井聡太六段、増田康宏五段、都成五段

藤井六段の圧巻の全勝昇級の他は、最終コーナーでバタバタと上位陣が崩れ混戦になりました。結果的には新人王戦連覇で本命と目されていた増田五段と、三段時に優勝経験のある都成四段(昇級で五段)という実力者が順当に昇級。しかしながら実は多数の棋士が8-2で並んでおり、一番順位が大きくものを言ったクラスだったかもしれません。

来期予想
本命:佐々木大地四段
対抗:黒沢五段、大橋四段

安牌と言えるほど飛びぬけた存在はいない気がします。私が押す一番手は、佐々木大地四段。まず深浦九段との師弟愛が面白いw それだけでなく将棋も師匠譲りの粘り強さと、強烈な踏み込みの良さを受け継いでいます。王位リーグ入り等、安定して好成績を収めているのもポイント。
続いて黒沢五段。棋王挑戦者決定戦が記憶に新しいところです。振り飛車党らしい鋭い捌きと、ガッチリとした受けが力を感じさせます。
最後に大橋四段。デビュー年でありながら、7割超えの高い勝率で活躍しています。なんといってもあの藤井聡太六段に2回も勝っている!


ちなみに私の昇級者予想、去年の的中率は驚異の70%!
そんなことを誇ってもしょうがないんですけどね。

自分が誇れる1年にすることが大切なんですから。Do it myself.

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1つ分の陽だまり

皆様、AbemaTVはご存じでしょうか?
インターネットで見るTVなんですが、ちょっと前に「将棋チャンネル」が開設されました。A級とB級1組は最終局が生放送され、私も楽しんで見ていました。

というわけで、去年につづいて今年度の順位戦リポート。

A級
挑戦:稲葉八段
降級:森内九段

挑戦権を得たのは、去年B級1組を抜けてきた稲葉八段。天彦名人に続いて新鋭がいきなり挑戦となりました。若手同士の名人戦、というよりタイトル戦は羽生世代台頭以降なかったので、新鮮な対決です。勢いに乗って2年連続の新名人誕生となるのか、それとも天彦名人の初防衛か。それにしても、正直なところ稲葉八段が挑戦は意外でした。もちろん稲葉八段の強さは異論をはさむ余地がないのですが、超一流がずらりと並んでいるクラスですから。新時代到来?でしょうか。
一方、降級の憂き目を見たのは森内18世名人。今期もイマイチ成績が振るわず、最終局では当の稲葉八段に先手番で千日手にしてしまったあと、指し直し局をやや一方的に押し切られてしまいました。千日手局は森内九段自身が後手を持って上手く指していた前例があって、それをベースに考えていたのではないかと思いますが、稲葉八段がそれを離れて上手く千日手にしました。たぶん研究だったのだろうと思います。

(私の勝手な)来期予想
本命:羽生三冠
対抗:渡辺竜王

来期も相変わらずぎちぎちに厳しいA級。ただ、私は羽生さんがいたら本命は常に羽生さんです。え、面白味がないって?w ただ、やはりオッズが低いのはこの2人ではないでしょうか。

B級1組
昇級:久保王将、豊島八段
降級:飯島七段、畠山鎮七段

王将に復位した久保王将が、順位戦でも格の違いを見せてラス前に昇級。
豊島さんは私と同い年。見事A級八段を決めました。昨年私は本命に挙げていましたが、途中で負けがつき昇級は厳しくなっていました。それでも折れず最後連勝したのが逆転昇級に結びつきました。しかし笑う者あれば泣くものありで、山崎八段、阿久津八段は惜しくも届かず。
降級は飯島七段、畠山七段。郷田九段が降級争いという意外な展開の中、最終局の郷田vs飯島戦は鬼勝負でした。

来期予想
本命:糸谷八段
対抗:阿久津八段

去年にも増して超鬼クラスと化しているB級1組。もうA級2組でいいと思う。
正直予想は超困難ですが、若手実力者の糸谷八段でしょうか。対抗も悩みますが、順位がよくA級経験もある阿久津八段を押します。(阿久津八段の綺麗な将棋が好きなので、若干ひいきが入っていますw)最強世代、中堅実力者、怒涛の若手軍団と見渡す限り猛者揃いです。

B級2組
昇級:斎藤七段、菅井七段

若手強豪の2人が昇級。菅井七段は常に順位戦で高勝率を上げ、今回は順位がいいので大本命でした。もう1人は接戦になるかと思いましたが、斎藤くんが連続昇級。B級1組でも大暴れしそうな2人です。

来期予想
本命:中村太一六段
対抗:澤田六段

タイトル挑戦2回の中村六段が一歩抜けていると思います。対抗は、現時点での単純な技術だけなら藤井九段を押したいのですが、順位戦ということを考えると澤田六段と予想します。

C級1組
昇級:横山六段、大石六段

大所帯でいつも渋滞するクラス。私の一押し船江先生は、残念ながら星が伸びず。横山六段は苦労人ですが、全勝は見事の一言。大石六段も1敗のみで素晴らしい成績でした。

来期予想
本命:永瀬六段
対抗:千田六段

ド本命は永瀬六段。今期は9勝ながら順位最下位で頭ハネ。むしろ来期はこれ以外あるのかレベルの実力者。対抗は有力者がたくさんいますが、やはり棋王王手をかけている千田六段。ただ千田くんはイマイチ強さがピンとこない感じがして、個人的には自信を持って押しにくいところがありました。一押し先生の他にも今年度高勝率の佐々木五段、青嶋五段などなど有望若手が多いので、難しいところ。

C級2組
昇級:西尾六段、門倉五段、近藤五段

始まる時点でこの予想をしたものはいまい。いい意味で裏切ったのが西尾六段、門倉五段の2人。西尾六段はソフト風の作戦で成績が上向いていましたが、見事厳しい順位戦を最後まで勝ち抜きました。そして門倉さん、美人の奥様をゲットしましたが、まさか昇級までゲットするとは(失礼w)。近藤五段は、王将リーグ入りを決め羽生さんに金星を上げている実力派。またもや強い若手がでてきました。

来期予想
本命:増田四段
対抗:佐藤伸哉六段、藤井四段

去年も本命に挙げていた増田四段ですが、今年は新人王も取ってやはりといった活躍をあげました。ただ順位戦は後半に連敗してまさかの失速。ただ来期は大本命と言っていいと思います。
対抗は有力な若手が多く難しいのですが、あえてサトシン先生を押します。あえて、と言ってしまいましたが実力派で毎年好成績。今年も順位がよく、有力な昇級候補でしょう。
そしてこの人を放っておくわけにはいくまい、藤井聡太四段。本命に挙げている増田四段に企画対局で勝ち、公式戦も未だ負けなし。駆け抜けていく様が見たいと思っている方は、たくさんいるのではないかと思います。

1年順位戦を戦い、日の目を見るのは本当に少しの人だけ。
でも1局1局はきっと来年に繋がっています。(普通の〆)

業務連絡:そろそろキノのコメントがほしいと思う今日この頃。

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異世界へのチャレンジャー

今日は棋聖戦も進行中ですが、やはり注目は2438県名人が参戦する朝日オープンでしょう。2438くんは先日学生名人戦で見事優勝を果たし、プロ棋戦の出場権を得ました。
私も棋譜中継を見ていましたが、後手番になり先手都成四段の中飛車に。位取りを拒否する△5四歩型で対抗して、プロ間でも人気のある将棋になりました。
正直この戦型は私はやらないので、「全然わからねぇ」って感じでポカーンとしながら見ていましたw 都成四段が前例を外したようですが、そこからは2438くんが上手く指したのかと思っていました。△6四角に▲4六角とした局面辺りでは、いけるいける!と無責任に応援していましたが、時間に追われたと棋譜コメにあった△8四角に、▲7七角と打ち返した自陣角がさすがの一手。ここでペースを奪われ返された気がします。以下は勝負手を見切ってプロの素早い寄せが決まり、残念ながら勝ち星を得ることはできませんでした。

でもこの大舞台で好局を指すことができるのは、2438くんの芯の強さを感じました。オレやったら緊張でガチガチになってボロボロに攻め潰される未来が容易に想像できるもんw

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最高峰の戦い

昨日は名人戦第2局2日目、佐藤天彦八段vs羽生善治名人の全国一斉大盤解説会が開かれました。福井でも西別院にお昼から杉本昌隆七段をお迎えしました。
名人戦の戦型は意外な相矢倉となり最後は先手玉に詰みがありましたが、これを名人が逃され佐藤八段が辛勝。10時近くまでの熱戦となり、次々と遠慮しない追及(?)に杉本七段もたじたじでしたw 私もたくさんお話させていただき、貴重な体験でした。ありがとうございました&おつかれさまでした。

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be known by no one

ご無沙汰してます。
春の陽気うららかな今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?
え、私?そりゃもう、花粉症に悩まされる毎日ですよw

さて、毎年様々なドラマを生む順位戦も終わり、名人戦がもうすぐ始まります。そこで今年度の順位戦を振り返りつつ、どこよりも早い(?)来期予想をしていこうと思います。(ネタが無いんだな、と突っ込まれる覚悟はできている)

A級
挑戦:佐藤天彦
降級:郷田、久保
まずは最強リーグA級ですが、ご承知の通り佐藤天彦八段が名人挑戦権を手にしました。今年度の活躍そのままに駆け抜けた印象で、8-1という好成績。うーん、つよい(確信
一方降級は郷田王将、久保九段という猛者2人。誰が落ちてもおかしくないリーグではありますが、ここが落ちるとはやっぱりやばすぎる。

来期予想
本命:名人戦の敗者
対抗:渡辺
無難すぎと言われるかもしれませんが、これしかないでしょう。異論反論は受け付けますw この2人以外は誰が降級するかわからないと思わされる神リーグです。

B級1組
昇級:稲葉、三浦
降級:村山、先崎
1年前は豊島七段が大本命と思っていましたが、タイトル挑戦以降は鳴かず飛ばず。順位戦では前半5連敗が響きました。一方、稲葉八段が1期抜け。勝率の高い若手ですが、この鬼リーグを10勝は素晴らしい成績でした。また三浦九段がカムバック、まぁここは本命でした。

来期予想
本命:豊島
対抗:糸谷
難しい。郷田さんは格が違う気がするが、未来のことはわからない。突き抜けそうなのは、やはりこの2人と予想します。豊島七段は同い年で誕生日も近いので、贔屓目で見ています^^

B級2組
昇級:糸谷、飯島
実力者2人の昇級で、おおよそ予想通りでしたが飯島さんは対抗がやぶれて滑り込みました。「村山さん、順位戦はどうされたんでしたっけ?」

来期予想
本命:菅井
対抗:わからん
大本命は今年度頭ハネだった菅井。勝率を見てもここは全てのリーグで一番オッズが低いと思います。問題はもう1人ですが、これが全くわからんw 藤井九段をはじめとする強力なベテラン勢や、B1から降級してきた村山七段、また順位がいい若手強豪の戸辺、澤田などがいて混戦模様。昇級してきた中村、斎藤も勝ち星を稼ぐことが予想されます。

C級1組
昇級:中村太一、斎藤
挑戦2回の実績を持つ中村六段がようやく昇級。斎藤六段も若手実力者で文句なしの成績で決めました。北島さんは頭ハネで残念な結果に。

来期予想
本命:船江
対抗:永瀬
私は船江ファンですw 順位もいいし、ぜひ上がってもらいたい。ただ若手実力者が多いのでC1もかなり難しい。対抗は永瀬をあげましたが、順位の悪さが響きそうな気もしますね。

C級2組
昇級:宮本、青嶋、永瀬
永瀬さんはやっとか、という印象。苦労人の宮本五段は嬉しい昇級だと思います。また初参加で昇級を決めた青嶋五段は腕力将棋で、これから駆け上がりそうな存在です。

来期予想
本命:増田
対応:八代、石井
絶対的本命というか、こいつがC2はおかしいだろというのはいなくなった感。ですがデビューから高勝率をあげている増田四段が本命とみます。また王位リーグ入りした八代、今年度各棋戦で活躍した石井が有力か。

まぁ、予想してはみたものの未来のことはわかりません。きっと半分以上外れるでしょうw みんな予想を裏切るために頑張っているのだから。

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がむしゃらに生きる姿が無様で

仮に無様だったとしても、それは非難される理由に当たらないと私は思います。

口は災いの元というので、今日の電王戦のことは、何も言うまい。というより今日は実は休日出勤でしたので、見れませんでした。しかしお昼休みにスマホで棋譜中継見たら、「終局」になっている。ホワッツ?w

印象だけ言うなら・・・(言うのかよ)
プロ棋士というのは特殊な職業ですが、プログラマーも特殊な職業なんだなと感じました。(別に皆がそうだという一般論をいっているわけではない)
ちなみに私は元プログラマーです。

いろいろ言われていると思いますが、皆がそれぞれ精一杯なにかを目指した中で、生まれた結果だと私は信じたい。


全然関係ないけど、今日からオレも四捨五入すると30代ですw(焦り)

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絶賛されるべき強さ

というわけで大げさなタイトルで始まりましたが、負けたらもう何も書かないと決めていた私に書かざるを得ない手を指させたポナンザを讃えたい(オレ何様やしw)。

電王戦第4局、村山七段vsポナンザの対局は相横歩取りに。事前に予想された戦型だったようです。焦点はやはり△7六飛後の▲7七歩。この手自体はある手なのですが、△7四飛に対して▲3六飛が人間には盲点になる手です。一瞬で意味が分かったヒューマンは確実にいまい。そのあと▲5六飛と途中下車して、▲8六飛が面白くかつ驚愕の順でした。△8二歩に対して▲8三歩△7二金▲8二歩成△同銀▲8三歩△同銀▲5六角の一連の順のあと、▲2一飛を作っているのが狙いでしょうか。本譜は△8四歩と受けたため、▲8三角から馬ができる展開になりました。先手十分だと思います。

この手、もし指したのがプロ棋士だったとしたら激賞されるでしょう。相横歩取りがプロ間で指されていないというのが惜しまれますが、素晴らしい棋譜でした。プロが完敗したというのは人として残念なのは当然の感情ですが、この棋譜自体に価値があると私は思います。

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人不成

昔、4段目から角を引き成ってしまったことがある。もちろん反則w

さて、愛用の腕時計や唯一のマイPCがぶっ壊れたりしましたが私は元気です。でも花粉症つらいですw
さてさて、ネタもないのでこれに対してふれないわけにはいくまい。電王戦はプロ棋士2連勝できているわけですが、今回はいつもにもまして話題が尽きないというか、いろいろと面白い。デスノートで主人公を見守る死神視点である(?)。
まず1局目はソフト側の無駄王手。開発者様いわく、「コンピュータの思考過程を見せるため、投了したくなかった」そうですが、まぁ賛否両論あるのは仕方ないでしょう。個人的には事前に了解を取ってあったそうなので、「あり」ではないかと思う。ちょっと平岡さんの飄飄としたキャラが反感を買いそうだ、と思ってしまいましたが(失礼)、芸能人でもないのに言葉尽くすのも大変なことでしょう。といっても純粋に棋士vsソフトの棋譜を楽しみにしている人には、無駄王手の時間は苦痛には違いない。私も「はよ投げろや!」とぶっちゃけ思ってましたw(でもそれで開発者の方が非難されるべきではない気がする、仮に興行的に問題があるのならドワンゴが止めるのが筋)
そして2局目、まさかの反則決着。不成に対応していないという実装不備(なんかバグっていう感じはしない、まぁ開発者さんが将棋に詳しくなければ仕方ないですが)。この永瀬さんの角不成はかなりネット上で議論を呼んでいるようです。ポイントは①基本的にこの角不成はマナー違反である。②永瀬さんがソフトが止まると知っていて指した。③局面は永瀬さん勝ちである。というところでしょうか。まず裁定に関してですが、この決着でプロ勝ちであることに問題はないでしょう。NHK杯であった2歩のように、将棋で反則は即負けです。これはルール上の問題なので絶対です。さて①についてですが、これは大会で指されてもイラッとくるかどうかレベルの事象ではあります。プロがやってるからどうかなのですが、これは②や③と関わってきます。ここで気になるのは②で、「角不成で止まると知っていてやるのは汚い!」という論調です。今回の電王戦はファイナルと銘打たれ、プロ棋士としては勝たなくてはいけない状況でした。言わんとすることはわかりますが、勝負師の端くれとすればこの論調は「見えている勝ち筋に踏み込むな、わざと負けろ」に聞こえてしまいます。そこで③ですが、本来は▲2六歩△3四歩▲4八銀△7七角不成!にて後手勝ちというのもできたハズなのです。まぁ直っている可能性もあるのでそれは躊躇いますが、あの局面はプロが勝ちであるし、成っても成らなくても本来先手の手段は変わらないのです。どちらにしても棋譜としては、最後の1手を除けば誰にとっても十分価値のあるものとして既に完成しており、永瀬さんはプロとしての仕事をしていると言えると思われます(これが4手目だったり、勝敗がわからないところであったならそこに疑問符がつきますが)。
うーん、結局結論としては、プロ勝ちは疑いようがないが、モラル的には賛否両論あるというところでしょう。

個人的な見解ですのでいろいろ意見はあると思いますが、私的にはこう思っています。あとどうでもいいですが、将棋連盟の人が不成を「ふなり」と呼んでいたのに違和感。わかりやすくする配慮だと思いますが・・・まぁホントにどうでもいいんですけど。
電王戦は人vsコンピュータという戦いですので、どうしても今までと同じ当て嵌め方をできない場合があるのは仕方ないと思います。人ならざるものと同じ土俵で戦えない限り、様々な意見が出るのも当然です。まぁ同じ傍観者なら、温かく見守ってやる方が大物に見えますよw(←こんなこと書いているやつが小物感)

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