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男子はいつまでも中2病、がコンセプトの将棋ブログ。

KKK 2021/4/3

土曜日に行います。

今年は花粉症が楽になるのが早いです。
このまま治ってしまわないだろうか(切実


-▲2五歩+▲3六歩型の章-



実は▲3六歩には角交換保留を咎める意図がある。つまりは▲2四歩からのジャブを狙っている。▲3六歩は▲3七桂や▲3五歩を作って、攻撃的な一手だ。
まずは後手がこの手に乗じようとする指し方を考えてみよう。

上図からの指し手(1)
△3二飛    ▲3七銀    △3五歩    ▲同 歩    △同 飛
▲4六銀    △3四飛    ▲2二角成  △同 銀    ▲6八銀    △4二金



△3二飛から3筋交換を目指すのは、振り飛車党なら指してみたくなる手だろう。しかし先手も▲3七銀~▲4六銀と手順に進出する。
まるで石田流の変化(3筋の折衝は居飛車の2手損だが、振り飛車側も後手番+飛車振り直しで2手損。つまり同じ手数の計算である。)だが、先手の右銀は好位置とされる配置だ。実際自然な△3二金とすると、いいタイミングで▲5六角と打たれて抑え込まれる。
形勢は先手十分と思われる。振り飛車側が後手とはいえ、指す気は全くしない。

指し手(2)
△8八角成  ▲同 銀    △2二銀    ▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛
△3一金



というわけで当初の予定通りに角交換する。しかし先手は遂に▲2四歩を決行。ただ後手も当然対策は用意している。△3一金は藤井猛九段が最初に指したと思うのだが、これを発想した人は天才である。

上図からの指し手①
▲2六飛    △3三銀    ▲2四歩    △1五角    ▲2八飛    △2四角



▲2六飛は定跡の一手なのだが。
△3三銀は△3一金の継続手。▲2三飛成と成れるのだが、△2二飛▲2四歩△2七角となると後手が優勢だ。
そこで▲2四歩と垂らすが、△1五角が私の気になっている手。上図はいかにも後手が危なそうに見えるが、咎めるのは難しそうだ。

指し手②
▲2八飛    △3三銀    ▲2四歩    △2二歩    ▲3七桂    △3二金
▲5八金右  △4四歩    ▲4六歩


今度は▲2四歩には△2二歩と受けるしかない。▲3七桂に攻めっ気に逸ると△4四銀なのだが、▲5八金右△3二金▲4六歩とされてイマイチだ。

上図からの指し手(a)
△6四角    ▲8六角    △同 角    ▲同 歩    △6四角    ▲4七金



△6四角は積極的な一手。先手は一度▲8六角と合わせておく。
上図以下、△4五歩▲同歩△同飛▲同桂△2八角成と強襲する手が考えられるのだが、▲8六歩と突いたことで少し玉が広くなっている。後手の攻めはやや無理筋か。

指し手(b)
△4一飛    ▲9六歩    △9四歩    ▲7七銀    △4二銀



上図は1局の将棋。▲2四歩と△2二歩の形が押しこめられているようだが、先手に飛車先を交換させないと思えば悪くない。振り飛車からすれば、後手番としてはまぁまぁの展開と言えそうだ。
ちなみに△4二銀の繰り替えでは△5一飛~△5四歩~△4二角とすれば2四の歩を取れるが、これは先手が指せる変化。4筋から歩がぶつかるのが大きい。

さて、もっと工夫できないだろうか。


-▲2五歩+▲1六歩の研究-


上図からの指し手
△1四歩    ▲3六歩    △8八角成  ▲同 銀    △2二銀
▲2四歩    △同 歩    ▲同 飛    △3一金    ▲2六飛



今度は▲2六飛と引く。もうお分かりかと思うが、△1五角と打つ手が消えている。

上図からの指し手
△3三銀
▲2四歩    △2二歩    ▲3七桂    △3二金    ▲7七銀    △4四歩
▲4六歩    △9四歩    ▲9六歩    △4一飛    ▲6五角



▲2六飛と▲2八飛以外は先ほどと全く同じと思える手順だが、実は▲7七銀と▲5八金右が違う。ちょっとした絡繰りだが、▲6五角が狙いの強襲だ。
対して△5四角と打つと、▲2九角とバックするのが好手。このときに△7六角と取ることができない。後は先手だけ▲4七銀~▲5六銀と好形を目指すことができ、自然な流れで先手が有利になりそうだ。

上図からの指し手
△4二飛    ▲5八金右  △6四歩    ▲3二角成  △同 飛    ▲4三金



△4二飛には一度▲5八金右と締める。後手に有効な手が無いことを見越している。以下▲3二角成  ~▲4三金と強襲して先手が有利。
上図以下、(ア)△3一飛は▲2五桂△2四銀▲4二金で飛車が死んで先手よし。
(イ)△6二飛は▲5三金△3二飛▲4三金△6二飛▲2三歩成△同歩▲3三金△同桂▲2三飛成で先手が指せる。
ところで実はソフトは▲4三金で▲4五歩を推奨しており、理由は▲4三金に(ウ)△6五角で粘れると見ているから。しかしさすがに先手がやれるだろう。
よって最初の▲1六歩に、後手は△1四歩と受けることができないということになる。となると自然なのは△8八角成になるが、居飛車側は先に手を選ばなかった意味がある。つまりは以前、私は「2手指さなければならない」と述べたが、▲2五歩しか形を決めていない。
よって今までの結論が全く変わる可能性が出てくる。ここから先は思い思いに考えてみてほしい。

次回は感動の最終回!の予定w
次の戦型テーマを募集中です。

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