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男子はいつまでも中2病、がコンセプトの将棋ブログ。

KKK 2020/2/23

今週末はお休みで、来週はブログの更新ができません。
日曜日は支部戦ですが、対局結果も皆様にはしばらくお伝えできません。
気長にこた(仮の華麗なるカムバックをお待ちくださいw I'll be back.

次の研究会は23(日)の予定です。


将棋小話 -オマエが振るならオレも振る!相三間-

相振り好きの将棋ファンなら聞いたことがあるかもしれない、このフレーズ。杉本八段の名著「相振り革命」シリーズの帯に書かれたものですが、これがしっくりくるのが「相三間飛車」。

オレも絶対に三間飛車を指すんだ!という強い意志を感じる一手が、▲7六歩△3四歩▲7五歩の出だしに対して、△3五歩です。ここでは先に△3二飛という手もありますが、今回は割愛。
そして▲7八飛に堂々と△3二飛!真似将棋ではありませんw



福井棋界では、N西六段が得意にされている印象があります。なんとなく、らしいような気がします。ちなみに私は指したことが(後手番では、ほぼ)無い。正直あまり詳しくないですが、許してくださいw

まずは以前の将棋ですが、戸辺流vs阿部流の戦いを見てみます。
(1)▲5八金左△5二金左▲4八玉△6二玉▲4六歩△8八角成▲同銀△2二銀▲4七金



▲4六歩で▲4七金から高美濃を目指すのが戸辺流で、相振りで立体型志向が流行ったときに、奨励会時代の戸辺七段が開拓したと言われています。その戸辺流の対抗策として現れたのが阿部流で、阿部健治郎七段が指し始めました。角交換して△2二銀と上がるのは単なる手損なので不思議な感じ。別の囲いで戦う作戦です。

△8二銀▲3八銀△3三銀



▲3八銀に△2八角は、▲4一角~▲5二角成~▲1八金で角が死んで先手良し。
ちなみに角を換えていない場合は、△8八角成~△2八角と打たれますが、これは△3一銀の形なので▲4一角△1九角成で後手良し。その場合は▲3八玉から囲うことになるでしょう。
これは昔、N西さんとの将棋で私がやらかしたミスですw
△6二玉型にも意味があり、▲7四歩△同歩▲同飛には△7二金とする予定です。

▲3九玉△2二飛▲7七銀△2四歩▲8八飛△7二玉▲8六歩△2五歩▲8五歩△2六歩▲同 歩△同飛▲2七歩△2四飛▲2八玉△3四銀▲6六銀△6二金上▲6五銀△2五銀▲7七桂△1四歩▲9六歩△9四歩



組みあがり図。後手は金無双に組みました。先手はさすがに1筋は受けづらいですが、実は後手は1筋を詰めません。この理由は後で判明します。

▲5五角△3三角▲同角成△同桂▲7四歩△同歩▲5五角△4四角


先手は最善形なので仕掛けます。角を何回も打って後手の手を進めさせるのは馬鹿らしいのですが、飛車の横利きが通っていると仕掛けづらいので仕方ないところ。ここは分岐点です。

(a)▲8二角成△同玉▲8四歩△同歩▲7四銀△7五角



先手が角を切って強襲する変化。後手にとって怖い形ですが、どうやら受かっていそうです。後手有利。

(b)▲同角△同歩▲7四銀△7三歩▲8三銀成△同銀▲8四歩△同銀▲同飛△8三歩▲8八飛△2六歩▲同歩△同銀▲2七歩△同銀成▲同銀△2六歩▲同銀△2七歩▲同玉△5四角▲3六歩△1五銀


長くなりましたが、先手が銀を捌く変化。先手も後手も銀を捨てていますが、後から取り返すことができます。しかし後手はただ取り返すだけではなく、玉を吊り上げて最後の△1五銀が厳しい(△1五歩型ならできない)。後手優勢。

よって阿部流に軍配が上がり、先手は別の作戦を取るようになりました。

(2)▲7六飛△8二銀▲7七桂


よって先手は浮き飛車に構えます。やはり後手は△8二銀ですが、▲7七桂と跳ねてみる。以前に私がよく指していた作戦でした。ここでは▲3八玉~▲8六歩~▲8五歩もあり、むしろ本筋です。どちらも先手は美濃囲いを目指し、後手との差別化を図ります。

△3四飛▲3八銀△7二玉▲3九玉△4二銀▲6八銀△9四歩▲5六歩△8四歩▲5七銀△8三銀▲7九角△1四歩▲4六銀△1三角▲4五銀△3二飛▲5五歩△4四歩▲5六銀△8二玉▲6五銀△7二金▲5七角△4三銀▲8六歩△6二金左▲8五歩△同歩▲7四歩



以下すっごい長いけど一例。上図までくれば先手よし。途中先手が引き角にする構想が面白く、左銀の動きもユニークです。
後手は工夫すれば互角の戦いと思いますが、いずれにしても他の戦型とは違う展開が楽しめそうな将棋ですね。

最後にN藤五段が指していた、むりやり美濃作戦をご紹介。▲7六歩△3四歩▲7五歩△3五歩▲7八飛△3二飛に、先に▲4八玉とします。以下△5二金左▲1六歩△1四歩(この手に必然性は無いが、とりあえず。)に▲3八銀と強く上がります。


これもN藤さんらしい手な気がしますね。 

△8八角成▲同銀△2八角▲1七香△1三桂▲2六歩


上図までは一例。端歩の交換が無くても▲3八銀はあって(成否は知らない)、やはり△8八角成▲同銀△2八角に▲7四歩△同歩▲5五角となるでしょう。
正直この戦型は指さないし、N藤さんの真意もわからないw しかし端の交換を入れたということは、香車を逃げるということでしょうか?形勢不明。

この相三間、福井棋界では何度も見たことがありますが、やはり三間飛車が好きな人が多いんでしょうね。
最後のN藤流は、ぜひ本人にアタックして聞いてみてくださいw

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