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男子はいつまでも中2病、がコンセプトの将棋ブログ。

KKK 2021/6/5

土曜日に行います。

日曜はアマ選手権。
本気で臨みたいと思いますが、課題は多いです。


-久々に小話っぽい語り口-

横歩取り△8五飛戦法(中座流)の登場は、まさに衝撃と言えるものだったと思います。△8五飛型と中原囲いを合わせた陣形の奇抜さもさることながら、当初は後手番が圧倒的勝率を誇りました。当然の如く、瞬く間に(横歩取り史上初の)相居飛車戦のメインストリートに成り上ります。さらにその隆盛は脂の乗った羽生世代の激闘と共にあり、まさに一世を風靡したと言っていいでしょう。
ほんの十年くらい前までは横歩取りの中心に位置し、研究が深められながら長く指され続けてきました。


作戦の変遷だけ申し上げておくと、先手側の対策は中住まい中心から、▲6八玉型や新山崎流、▲7七角型など有力な陣形や手順が多く開拓されました。後手も松尾流など細かい工夫を重ねて対抗していましたが、横歩取り△8四飛型で△2四飛とぶつける筋が発見されて以降、主流をそちらに譲ることになります。

↑いち早く大激戦となる新山崎流の陣形。余談ながら、以前中座流を得意とされていたN西六段とこた(仮の間でも熱戦が繰り広げられた。(10年前)

現在、△8五飛型と中原囲いの形はソフトの評価が良くないこともあってか、ほとんど指されることはありません。変化球としては△8五飛型と中住まいをMIXし、守備的(バランス型)に指すような将棋はありましたが、それも先手が青野流を基本戦術としてからは出現することがなくなりました。(そもそも▲8七歩と打って、△8五飛と引かせる流れにならないため。)

話が前後しますが、そもそも横歩取り△3三角型にあっては、内藤流空中戦と呼ばれるもの
(△8四飛型と中住まい)がその発端でした。半世紀前からの形ですが、羽生世代も若手の頃に指しています。現代でも通用する手筋が多く見られ、内藤九段の感覚が時代を先取りしていたことが窺えます。

↑今では珍しい感もある「金開き」。△7四飛は今でもよく出現する筋の一手。内藤流と言えば細かい工夫が多く、他には△1四歩~△1五歩としてから軽く仕掛けていく指し方が印象深い。

△8四飛型は中原囲い系と合わせて指されていた期間もあったものの、エポックメイキングとなったのは△7二銀型の陣形です。特に△2四飛とぶつける筋の発見から、一躍流行の戦型に躍り出ました。

↑寵児はやはり佐藤天彦九段だろう。後手番横歩取りが名人奪取の原動力になった。

やがて△2四飛とぶつける筋は廃れることとなりましたが、後手番横歩取りは変わらず猛威を振るいました。
そこに待ったをかけたのが、現代の横歩取り先手番の主戦法である青野流です。△3三角型自体の根幹を揺らがせる戦法で、一時期は横歩取りそのものを激減に追い込みました。

さて、今度から青野流を一緒に勉強していきましょう。(これから勉強しますw)

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