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男子はいつまでも中2病、がコンセプトの将棋ブログ。

KKK 2021/11/7

日曜日に行います。
来られる方はご一報ください。




青野流(7)△5二玉型最終章。

指し手④
△8八角成  ▲同 銀    △5五角    ▲7七角    △7六飛



単に④△8八角成~△5五角と打つ変化を調べていきましょう。
△2六歩▲3八銀の交換が入った変化と違い、これには▲7七角と合わせるのが有力と言われています。△7六飛と寄れば▲7八金が浮いているので、先手は角を動かすことができません。

指し手④-1
▲2二歩    △同 角    ▲3七桂    △7四飛    ▲同 飛    △同 歩



▲2二歩は散々出てきた一発ですが、今回はあっさり△同角と払ってしまいます。△7四飛とぶつけてサッパリさせてしまえば目標物がなく、先手が不満。
これが今まで△5五角に▲7七角の合わせが出てこなかった理由なのですが…。

指し手④-2
▲2八歩    △3三角    ▲3七桂    △7五飛    ▲8四飛    △8二歩
▲3八銀



今度は▲3九銀の形なので、▲2八歩と普通に受ける手が利きました。この方が先手陣がしっかりしています。
以下はゆっくりした流れになりますが、駒の伸びがよい先手が十分です。

指し手⑤
△4二銀    ▲3七桂



⑤△4二銀は玉を引き締めて、味が良さそうな手です。ただし△3二金が浮くので、△5二玉型では注意が必要です。

指し手⑤-1
△8八角成  ▲同 銀    △3三銀    ▲3五飛    △4四角    ▲7七角
△7六飛    ▲2五飛    △2四歩    ▲8五飛    △8二歩    ▲3八銀



▲3七桂には、▲4五桂が来る前に⑤-1△8八角成と角交換するのが第一の手段。
△8八角成で△7二銀などとすると、▲4五桂△8八角成▲3二飛成と踏み込み、ウチのソフトは先手有利と判定しています。△8八角成に対しても▲3二飛成は、△7八馬▲同銀△3一金で後手指せそう。
後手は△3三銀~△4四角と打つのが狙い。▲2五飛では単に▲8五飛とした実戦もあります。また本譜の最後、▲3八銀では▲6六歩と強く指した将棋もありますが、これは△7七飛成▲同銀△9四角と王手飛車をかけて後手がやや良いでしょう。
上図まで進むとハッキリしない将棋で、ほぼ互角と思います。

指し手⑤-2
△2三金    ▲3五飛    △5一金    ▲3八銀    △8四飛    ▲2五飛
△2四金    ▲2九飛    △8八角成  ▲同 銀    △3三桂    ▲4六角
△3五歩    ▲2五歩



⑤-2△2三金と浮いている金をかわしつつ、飛車を圧迫するのが第二の手段。昨年度の名局賞、藤井vs松尾戦がこの将棋でした。あの▲4一銀とタダ捨てした将棋です。
△5一金~△8四飛は不思議な感触ですが、ソフトの最善とも一致(当然プロは研究済み)。他にも有力な手はありそうに感じるところです。後手は基本的に▲3七桂を攻めようとしているらしく、△3三桂~△3五歩で難解な戦いに突入しました。
実戦は上図以下、△3六歩▲2四歩△3七歩成▲同銀△4五桂…と切り合いに。上図からのは△1五金も考えられ、▲3五角△2五桂▲4六角△2七歩のような展開が予想されます。形勢不明。

指し手⑥
△7四歩    ▲3七桂    △2三金    ▲3五飛    △3四歩    ▲2五飛
△2四歩    ▲4五飛



⑥△7四歩は新しい手。パッと見ただけでは意味がわからないので、まずは実戦譜を追っていきましょう。
▲4五飛では▲2九飛も考えられそうですが、まだ未知数の将棋で分析不能。

上図からの指し手
△8八角成  ▲同 銀    △3三桂    ▲4六飛    △5五角    ▲8七銀
△同飛成    ▲同 金    △4六角    ▲同 歩    △7九飛    ▲8八金
△4七銀    ▲同 玉    △4九飛成  ▲4八銀打   △2二金



△8八角成~△3三桂でようやく意図が見えてきました。△7三桂と跳ねることができるので飛車が狭く、飛車取りに△5五角や△4四角と打つ狙いです。
取り返した飛車を△7九飛と打ち、△4七銀~△4九飛成は一見後手好調を思わせる手順。しかし最後の△2二金で、例えば△5八金と攻めを継続すると、▲2一飛と打たれて逆に先手よしのようです。
上図は形勢不明で、今後指されるかは判りかねます。

いろいろな変化を見てきましたが、△5二玉型はどちらも一歩も退かず激しくなることが多いです。実力者かバトルジャンキー向けと言えるでしょうw

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