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男子はいつまでも中2病、がコンセプトの将棋ブログ。

悲哀の残像

カテゴリが「withこた(仮」ではない…悲しみ…

日曜日は県名人戦3番勝負が行われました。とっくに県棋界の第一人者、若き2438名人に今回挑戦するのは、初登場のW塚五段。初といってもその実力は折り紙付き、見応えある勝負が展開されるのは必至でしょう。
会場は例年通り福井新聞社ですが、入口すぐのロビーにブースを作っての大盤解説になりました(感染対策)。フェイスガードとか初めて付けましたわ。溶接とかしてみたい。

第1局。先手はW塚五段になりました。
戦型は先手四間飛車。W塚くんは基本振り飛車党かと思うので、予想された選択です。序盤は「耀竜」を意識させる進行でしたが、2438名人の作戦は天守閣美濃。この辺り、私も「意外」と発言しましたが、手が進むと練りに練られたものであると判ります。つまり、バランスを取りながら→銀冠→穴熊と組み換えを狙う作戦。先手が先に銀冠を完成させ、先手の義務【打開】を模索します。後手が強気に銀冠を目指したので、▲7五歩から仕掛けました。(ここは▲4五歩から行くのも有力だったと思う。)以下▲8五桂と先に捨て本格的に戦いになったものの、△7六桂が見据えていたカウンター。一気に終盤戦に突入し、形勢は後手良し。先手も勝負手を探しますが、後手が手厚く押し切りました。
2438名人が充実ぶりを見せつけて先勝。

午後からの第2局。先手は2438名人。
「将棋指しは負けず嫌い、リベンジの四間飛車を採用するか。」「そして、返り討ちの天守閣美濃で応戦するか。」という感じで、序盤を煽る解説w(当然対局者には聞こえない)そして予定調和とばかりの盤面が顕現するw それでこそ煽りがいがあるというものだ。
さて、今度は後手が△6五歩と位を取り、木村美濃に組んでバランス型に構えます。仕掛けず手詰まりを狙うような作戦かと思いましたが、先手が穴熊を目指したのを見て△6四銀~△5五歩と動いていきました。速度計算が難しいコクのある中盤戦となり、先手が地球の裏側の攻め(玉側と反対側の端攻め)を間に合わせに行きます。対して悠々と陣形整備し、玉頭戦に全てを懸ける展開。しかしここで妙手が出る。2438名人の▲2三と~▲5二歩成が素晴らしい着手で、玉頭戦に参加するはずの飛車か角が取られることになってしまいました。以下9筋から襲い掛かるのは後手の勝負手ですが、丁寧に応じてさすがに潰れません。逆に先手が制圧し、盤石の寄り切り。
2438名人、連勝なる。

ということで2438名人の防衛で8連覇となりました。今期はいまだ無敗という無敵っぷり。
おめでとうございます。

私はいろんなところが痛いw(意外とマイクの負担がでかい)

さて、時系列は前後しますが、土曜に王将戦を1局消化しました。相手はM前四段で、前期土をつけられた相手です。
M前さんの三間飛車にこちらは左美濃。プロでも多い戦型ですが、玉頭銀に打って出てこられたので銀冠から穴熊に組み替えました。見ていたN藤五段が一言「前期負けたからむっちゃ慎重に指してるな」。否定はしません。局面はやがて打開され、形勢は駒得となった私が良し。やはり玉頭での勝負が鍵になるも、ここはチキンハートで駒を埋め、気づくと駒柱が立ちました。手厚く押し切り、○。

残るは王将戦3次戦。嘗て負けた記憶は、勝って払拭する。

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