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男子はいつまでも中2病、がコンセプトの将棋ブログ。

KKK 2021/5/22

土曜日に行います。

キノに言われました、「こた(仮さんは難しいこと言い過ぎ」だと。
仕事をしていると、技術的に素晴らしいものがある人が育成も上手いとは限らないことに気付きます。「に、日本語でお願いします」状態ですw
…なるほど。

-△3三角戦法基礎-



さて、これが横歩取りのメインストリート。
△3三角は直接は、▲2二角成を受けた手です。3四の横歩を取られたときの形で、「角道を通したまま受ける」「▲2四飛と戻られる手を防ぐ」などの効果がありますね。
ちょっと横道に逸れると、最近は矢倉でも横歩を取る形があります。矢倉なので▲7七銀となっており、先手の角道が止まった状態です。この場合は、▲3四飛のときに△4四角と出る手も有力になります。以下▲2四飛なら△2二銀と受けることができます。角でちょっと飛車を圧迫するイメージですね。(ちょうど今日の行方vs藤井戦で出現しました。)また矢倉の変化では、△3三角▲3六飛△4四角という面白い動きもあったりします。飛車は返さんぞ、という主張の強い手ですね。
本題に戻ると、ここから先手が▲5八玉とするのが「青野流」、▲6八玉とするのが「勇気流」という戦法です。いずれも飛車を3四に置いたまま、▲3六歩~▲3七桂と桂を使った攻めを狙います。最新形でもあり、かなり難しい戦法。(余談ですが、佐々木勇気七段著の「勇気流」本を買いました。難易度スーパーベリーハードの本です。)
以前の主流は▲3六飛でした。後手の横歩取りを防ぎつつ、飛車を安定させます。

上図からの指し手
▲3六飛    △2二銀    ▲8七歩    △8五飛    ▲2六飛



この手順は後手が△8五飛戦法(中座飛車)の作戦です。このあたりは実は必然性がある訳ではなく、作戦によって色々な手順の組み合わせが考えられます。
▲3六飛に対して△8四飛とするのがメジャーな変化で、古くは「内藤流空中戦」と呼ばれた指し方です。△8五飛戦法の場合はいきなり△8五飛とすると、▲8七歩と打たない手が有力になりやすくなります。詳しい手順は省略しますが、▲7七桂が当たるから△8六歩の垂らしが利きにくいのが理由です。
というわけで一旦△2二銀と上がり、▲8七歩と打たれてから△8五飛と据えます。そして△2五飛を防いで▲2六飛とするのが手順です。(さきほども言ったが、必然ではない。)
次の手は囲いによって変わります。△5二玉とすれば中住まい。今回は初期の中原囲いを考えます。

上図からの指し手
△4一玉    ▲3三角成  △同 桂    ▲9六角



△4一玉~△6二銀~△5一金としたのが「中原囲い」です。元々は相掛りの分野で様々な作戦を開拓した中原永世十段が、その新領域の相掛りで用いた囲いの1つでした。
最初の手は△4一玉ですが、△6二銀を先に指すことはできません。△6二銀▲3三角成△同桂▲2一角と強襲されて不利に陥ります。後手の右側が壁になっているのが痛く、これは受かりません。
しかし今度は▲9六角と打たれる手が気になります。実はこれがプロの1号局。今は出ない変化ですが、しっかり抑えておきましょう。

上図からの指し手
△6五飛    ▲6六歩    △6四飛    ▲6五歩    △8四飛
▲6三角成  △5二金    ▲1八馬    △4四角    ▲2四飛    △2三銀
▲4四飛



一旦△6五飛と角成を受ける位置に逃げ、▲6六歩~▲6五歩とされてから△8四飛とします。歩を伸ばさせてスキを作る意図ですが、▲6五歩に△同飛と取ってしまうと▲7七桂△6四飛▲6五歩とされて損をします。その意味は後でわかります。
▲6三角成に△5二金と当て、△4四角が後手の反撃。▲7七桂と跳ねさせているとこの手が利きません。しかし先手にも▲2四飛の返し技があり、△9九角成なら▲8四飛と飛車を素抜かれてしまいます。結局、飛車と角を刺し違える形になります。
この局面は実はいい勝負です。しかし▲9六角と打った実戦例はほとんどない。(もしや最初の1局のみ?)「せっかくの先手番でこれを選ぶのか」と認識されている局面ということですね。

凄い丁寧に書いてみました。…一変化だけですが、疲れました。もう無理ですw
O先輩、教育者って凄いですね(こなみかん

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