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男子はいつまでも中2病、がコンセプトの将棋ブログ。

KKK 2021/10/24

日曜日に行います。
土曜の朝日アマの結果如何で、こた(仮のテンションが変わりますw


青野流の(7)△5二玉型続き。今回は③△2六歩と垂らす変化を見ていきましょう。

指し手③
△2六歩



△2六歩には③-1▲3七桂、③-2▲3八銀、③-3▲2八歩が考えられます。

指し手③-1
▲3七桂    △8八角成  ▲同 銀    △2七歩成  ▲4五桂    △7六飛
▲8七銀    △7四飛    ▲同 飛    △同 歩    ▲8二歩    △同 銀
▲5五角    △6四角



まずは△2六歩を受けず、③-1▲3七桂と攻め合いを目指す指し方を考えます。昔気楽なネット将棋とかでよく指されていました。
△8八角成では△7六飛と取った前例もありますが、▲7七桂でどうか。本譜の方が自然というか、やはり歩を成りたいところでしょう。
以下飛車交換になり、実戦では▲8二歩と打ちましたが、これは上図まででやや後手有利と思われる進行。他に良い手順があるかどうか、難解な将棋です。
③-2▲3八銀の方が主流。

指し手③-2-1
▲3八銀    △7六飛



▲3八銀には③-2-1△7六飛と③-2-2△8八角成が有力です。
さらに△7六飛には③-2-1-1▲7七角と③-2-1-2▲3三角成が考えられます。

指し手③-2-1-1
▲7七角    △同角成    ▲同 桂    △5五角    ▲2二歩    △3三桂
▲2一歩成  △4二銀



▲7七角では▲7七桂も一応ありますが、今度は△2六歩を利かされているので、△5五角で面白くないでしょう。▲7七角には部分的に前回取り上げた手順で進みます。▲7七角型に△2二同角はやはり利かされです。

指し手③-2-1-1-1
▲2三歩    △同 金    ▲8四飛    △4五桂    ▲8一飛成  △7七角成
▲同 金    △同飛成    ▲6八角    △6六桂



分岐がエグいことになっていますが、頑張ってお付き合いくださいw
▲2三歩△同金を入れてから▲8四飛と回るか、単に▲8四飛と回るかの2択。▲2三歩△同金を入れたのはタイトル戦、渡辺明vs佐藤天彦の棋王戦で指された手順です。
▲8四飛に対して、ようやく△2六歩と▲3八銀の交換を入れた成果が出ます。つまり、△4五桂が△3七歩を狙っているので、▲6八銀と受けることができません。▲8一飛成と攻め合いますが、最後の△6六桂が素晴らしい一着。
超難解ですが、先手が指しきれないと言われています。

指し手③-2-1-1-2
▲8四飛    △4五桂    ▲8一飛成  △7七角成  ▲同 金    △同飛成
▲7八歩    △6六桂    ▲4八玉     △6七龍     ▲6四桂



よって単に▲8四飛が最善か。対して同様に△4五桂と跳ねると、上図まで進みます。
何が違うかというと、▲6四桂に△4一玉と逃げられないこと(▲5二角で即詰み)。▲2三歩△同金が入っていたら逆に後手玉が広くなっており、逃げられてしまうところでした。
▲6四桂に△同歩は王手飛車ですし、△6二玉や△5一玉は▲8三角で寄り筋となります。

指し手③-2-1-1-3
▲8四飛    △8二歩    ▲7二歩    △同 銀    ▲8二飛成  △7四歩
▲8七龍    △7五歩    ▲6五桂



以上の理由で、▲8四飛には△8二歩と受けることとなります。△1九角成を防ぐのが難しく困ったようですが、▲7二歩が意表の一着。対して△同銀も意外です。△7二同金は今度こそ▲2三歩が利き、△同金なら▲3二角が厳しい手(△2六歩のせいで△2二歩と受けることができない)。▲2三歩に△4五桂は▲2二歩成△3三金▲6八銀△3七歩▲同桂△同桂成▲3一と寄で、壁金が痛く先手一手勝ち。
よって虚々実々の応酬を経て、上図まで進みます。形勢不明の熱戦。

指し手③-2-1-2
▲3三角成  △同 桂    ▲8四飛    △8二歩    ▲7二歩    △同 金
▲2四飛    △2七歩成  ▲同 飛



△2六歩▲3八銀△7六飛には、③-2-1-2▲3三角成も有力そうです(ただし実戦例はなし?)。
▲7二歩△同金と壁金にさせてから▲2四飛と戻るのが上手く、△2二銀とすれば▲2一角でツブれ。
上図からは△2六歩~△2五歩から△5五角を狙うのが考えられ、いい勝負です。

指し手③-2-2
▲3八銀    △8八角成  ▲同 銀    △2七歩成  ▲同 銀    △5五角



今度は▲3八銀に③-2-2△8八角成を見ていきます。
△2七歩成で形を乱してから△5五角と打ちます。△5五角に▲8七歩と打つと、△7六飛▲7七銀△7四飛で後手やや有利。
実戦では③-2-2-2▲8七銀が指されていますが、まずは③-2-2-1▲7七角はどうでしょうか。

指し手③-2-2-1
▲7七角    △7六飛    ▲2二歩    △3三桂    ▲2一歩成  △4二銀



部分的には今まで出てきた順ですが、形勢不明。個人的には▲7七角があまり利いていなくて、理屈上は後手勝ちのような気がします。

指し手③-2-2-2
▲8七銀    △同飛成    ▲同 金    △9九角成  ▲2三歩    △3三馬
▲3五飛    △2三馬    ▲8二歩    △同 銀    ▲2四歩    △3三馬
▲5六角    △4二銀    ▲8五飛



ということで▲8七銀と受けるのが有力。この変化は、数日の間にポンポンと同じ手順が何度も出現し、▲2三歩と打ったのが名人戦の佐藤天彦vs羽生戦で出た改良手。名人戦では△4四馬と引きましたが、△3三馬の方が有力と言われています。これまた難解ですが、先手が指せると見られているのか現在は指されていません。
▲5六角~▲8五飛が上手い手作りで、△7二金なら▲8三歩△7一銀▲8四飛打で先手よし。
ただ△3三馬では△3三桂のような手もあり、また実戦で現れる可能性もあります。

最後に△2六歩に③-3▲2八歩を検討します。これは藤井二冠が指した手です。

指し手③-3-1
▲2八歩    △7六飛    ▲7七角    △同角成    ▲同 桂    △2七歩成
▲2四飛    △2二銀    ▲2七飛



本譜は藤井vs村山戦。
後手は角交換してから△2七歩成としましたが、▲2四飛から治める順がありました。形勢は互角。

指し手③-3-2
▲2八歩    △2七歩成  ▲同 歩    △8八角成  ▲同 銀    △5五角
▲8七銀    △同飛成    ▲同 金    △9九角成  ▲2四飛



先に△2七歩成なら▲同歩と取るぐらい。
そこで△7六飛とすると、▲7七角△同角成に今度は▲同金と取る手が有力。以下△7四飛▲同飛△同歩▲2八角打△7三角▲8三飛とし、竜を作ってゆっくり指す流れ。先手十分と思います。
△8八角成~△5五角は▲3八銀型でも出てきましたが、今度は▲2三歩とできません。しかし▲2四飛とすれば意外と受け方が難しく、先手が指せそうです。(△2二銀は▲8八角で馬を消して先手よし。△2二香は▲3八銀型と違って串刺しにならない。)

次で△5二玉型を一気に終わらせたい。(願望)

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