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男子はいつまでも中2病、がコンセプトの将棋ブログ。

個の力で全を圧倒するということ

包囲網なんてものともしない。
それはただただ"カッコイイ"よな。

今日は王将戦3次戦がありました。

一回戦、T田五段との対局。
戦型は対三間飛車に、急戦から持久戦に切り替える作戦。さらに左美濃→銀冠→穴熊と繰り替えていきました。こちらから仕掛けて難しいながらも、ちょっと指し手がチグハグな感じ。ただし角を切って飛車を取り返しにいったところでは、私が指せていたような気がします。しかし相手玉への寄せがわからず、穴熊を埋めて粘りにいったのが悪手(攻めあえば相手の駒不足で分があった)。形勢は悪くなりましたが、時間マジック(T田さんとはいつもこうなる)でわけのわからない攻め合いに。ただこのクソ忙しいときに角を取りに行ったのが最後の大悪手で、一手負けがハッキリし×。

二回戦、G方四段と。
戦型は角換わり。G方くんの桂ポンの速攻に対し、私の受け方が意外だったのか、早々に良さそうな分かれに。ただその後はもっと丁寧に指さなければいけませんでした。働いてなかった角を世に出してしまい、完全に逆転模様。しょうがないので玉を泳いで誤魔化しにいきます。上に這い出ていきましたが、角が取れたので切れた攻めの道が復活。辛勝で○。

三回戦、K畑四段と。
戦型は相掛かり。K畑さんの中原流早繰り銀に対し、飛車の横利きを活かして上手く立ち回り作戦勝ちだったと思います。しかし銀をぶつけて捌きにいったのが悪手で、銀はいじめる方針で行くべきでした。端の地獄突きが間に合い、逆に作戦負けに。ただその直後、相手にうっかりがあって飛車が取れる形になり、突然の終局となります。拾って○。

四回戦、Y本五段と。
序盤早々のY本さんの端歩は、対抗形党の「早く飛車を振るのかどうか決めてくれ」のサイン(いつもの)。いじわる(端歩を普通に受けるだけですが)する手もあるのですが、今回は△8四歩と突きました。私の作戦は△5三銀左型の急戦で、最近はほとんど指さないのですが、子供の頃から慣れ親しんだ感覚は忘れません。9筋から開戦されたものの、さすがに少し無理気味だったでしょうか。幽霊角を切り取って、バンバン攻めていきました。飛車を取らせる間に相手玉を寄り切り、○。

五回戦、K下五段と。
キノが最近愛用している三間飛車に対し、私も最近ちょいちょい用いている銀冠穴熊の作戦。ただこの作戦はもうちょい精査が必要と感じていて、また研究しようと思っています。要するに、事前宣言の通りキノ対策は後回しになっていたw(許せ)
戦いになったところでは相手から飛車をぶつける手があり、これをされたら苦しかったようですが、本譜は穏やかな展開で互角の将棋。玉頭攻めが絡まって戦いはいよいよ本格化していきます。△7六角と打った手がいい感触で、やや私が指せそうな局面になったかと思いました。金取りを手抜いて飛車を取ったのが、速度計算に基づいた決め手。○。

六回戦、ここで2438名人登場!(ただし2438くんの優勝はかなり前に確定している)
戦型は私のダイレクト向かい飛車。今回はこの一戦に賭ける研究手ではなく、慣れ親しんだ形で勝負することにしました。2438くんの筋違い角はよくある手ではあるものの、やや意外な進行。相手は金銀で抑え込みを図りますが、端攻めから無理やり食い破り、金損ながら悪くはない将棋だったと思います(2438くんは「さすがにボクが優勢でしょ…」と言いたげではあったw)。ただ▲2三角~▲6六金が凄い勝負手で、とっさに切り返しを捻り出したものの、それが疑問手。一応その後も粘る手段はあったようですが、流れに抗えずに×。気分的には藤井三冠に負ける豊島竜王の心境…

七回戦、N西六段とラスト局。
角換わりを受け、相腰掛銀に。飛車先保留を活かして△8五桂から△9五歩~△7五歩と攻めたところでは、快調な駒運びかと思っていました。攻めと守りの桂香を交換してさらに好調かと見ていたのですが、そこからどうすべきなのかが難しく、長考したものの良い手は見いだせず。そこからはねじり合いですが、自信は完全に消失していました。ただN西さんも悪いと見ていたようで(超強気な評価関数を持つあのN西さんが!)粘りにでられて、形勢的にはまた良くなったと思います。ただこちらの時間が少なくなっており、自玉も薄いので実戦的には五分か。残り時間1分まで追いつめられるものの、高速指しでなんとか寄せ切り○。

王将:2438六段 2年連続全勝優勝はお見事の一言。周囲が「2438くんにだけは勝つんだ!」という雰囲気になるのは圧倒的強者の宿命。
2位:こた(仮 4敗ながら混戦だったためラッキーな2位。包囲網を扇動する張本人w
3位:S戸川五段 ラス局、T田五段との3位決定戦を制す。3位までに与えられる年間シード獲得で、「感謝しかないです」とか悟りを開いたような感想を語っていたw
4位:T田五段 常勝ですが、本人としては3位より上位を狙っていただろうから不満かもしれません。
5位:N西六段 1局足りずが響いてこの位置に。
6位:K下五段 「2438くんにだけは勝ちます!」→対局後「…」
7位:M越Jr.五段 地区代表組ながら上位争いをする一人と目されていたが、王将戦では星が固まらなかった印象。まぁ4位と1勝差しかないのだが。
8位:O滝六段、T山三段 O滝先生は古希!T山くんは中1!お二人とも凄いです。

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